『「自分の居場所がない」と感じたときに読む本』水島広子著

記事
学び
今回は「対人関係療法」の第一人者の著書から、「自分の居場所」を作るステップをご紹介したいと思います。

水島広子先生の前回の本はこちら↓

まず前提として、
「居場所」のキーワードは「安全」と「自己受容」です。

第1章 「居場所のなさ」の意外な正体

「自分だけが疎外されている」と感じる
居場所がないとき、周りとのつながりが感じられない。

「自分はダメな人間だ」という感覚
「居場所のなさ」の悪循環は、自分の存在さえ揺るがせる。

衝撃について知っておこう
別に自分の身に何が及ぶわけでなくても、「他人がうまくいっている」という衝撃は、「うまくいかない自分」を映し出し、「みんな順調にいっているのに、どうして私はだめなの?」という気持ちになります。
衝撃は深掘りせずに過ぎ去るのを待つのが一番。

「形だけのつながり」を積み重ねても、「居場所」は感じられない

「すっぴん」の自分を受け入れると、居場所が生まれる
「自己受容」とは、ありのままの自分を否定することなく「自分」として感じる気持ちのこと。

「居場所」を感じる=自己受容すること
「居場所がない」と感じる自分のことも、今は受容しておきましょう。

第2章 居場所をつくるステップ1 まず、「生き方」を決める

「居場所」の感じ方は、生きる姿勢によって決まる
自分の「心の平和(やすらぎ)」を「内から」感じたい、と思う生き方こそが、「居場所」につながっていきます。

怒っている人は、困っている人
自分の心の平和だけに注目すると、「居場所」が手に入りやすくなる。

人間は本来温かいものと思えば、生きやすくなる
どんな人も、できるだけのことをして頑張っているのが人間という存在なのです。

「居場所を感じる」空間とは何だろう
「形だけのつながり」はできても、心は満たされることがないでしょう。

「群れる」女子との付き合い方
「群れないと不安な、気の毒な人たちなんだな」と彼女たちを見て、自分は自分の人生を磨いていきましょう。

「居場所のなさ」は主客転倒
「居場所」感を得たいのであれば、周囲に振り回されるのではなく、「自分の心の平和」を中心に考える必要があります。

「居場所のなさ」は心の傷から生じる
攻撃してくる人は、不幸な人。相手の「心の傷」に焦点を当てれば、振り回されなくなる。

第3章 居場所をつくるステップ2 相手に「居場所」を与える

「居場所」を得たければ、人に「居場所」を与えよう
居場所感は、相手に与えると同時に返ってくる。

感情に振り回される原因は、ジャッジメントにあった
ジャッジメントとは、相手や状況に対する自分の感想や位置づけのことです。
「居場所のなさ」を解消するために一番大切なことは、自分のジャッジメントを手放すことです。

相手の話をジャッジせずに聴く
自分の思考は脇に置いて、相手のありのままを聴こう。

相手の感情を翻訳することが必要な場合もある
相手の怒りは、悲鳴ととらえる。

温かい感情が居場所をつくる
話をうまく聴くコツは、相手の存在ごと聴くこと。

人を変えようとしない
相手は相手なりに、そして自分は自分なりに、なにかしら精一杯頑張っているわけで、それはそれなりに尊重する必要がある。

自分に「居場所」がないとき、相手にも「居場所」がなくなる
自分は常に「居場所」をつくるようにしていけば、自然と人が集まってくる。

他人のジャッジメントが気になるときほど、自分のジャッジメントを手放そう
ジャッジメントを手放すと、可能性が増える。

「居場所」を求めるのではなく、与えられる人間になろう
「居場所のなさ」を感じるときほど、自分が「居場所を与える存在」になろう。

職場で「居場所」を感じられないとき
責任の所在を明確にすると「居場所」ができる。

「今」に集中すると「居場所のなさ」が消える
人間は、目の前のことに集中するときに最も力を発揮することができる。

滅私奉公と与えることの違い
ムリな自己犠牲はしない。平和な心でできる範囲で居場所を与えよう。

自己開示に意味があるとき
安全に自己開示していくと、「居場所」感が増える。

重要なのは共通点ではない
相手との共通点探しに夢中にならない。

目に見えない相手にも「居場所」を与えると、「居場所」感が得られる
パーティなどで居場所がなさそうにしている人に、ちょっと話しかけてみる。

第4章 居場所をつくるステップ3 自分に「役割」を与える

目的意識をしっかりと持つ
「目的」がハッキリすると、居場所のなさが気にならなくなる。

「手抜き」が上手になると、自己肯定感が高まる
目的意識をしっかりと持つ。それ以外の要素は捨てて、生活全体のバランスをとる。

目的意識は「居場所」をつくる
集まりの目的をよく考えてみると「居場所」のつくり方がわかる。

役割があると人と関わりやすい
役割を探すと、苦手な人づきあいがラクになる。

新しい環境での「居場所のなさ」
新しく知り合った相手は「冷たい」わけではなく、どんな人かと様子を見ているだけ。

ものごとにはプロセスがある
人は変わります。それも、それぞれのプロセスを経て、です。
また、変化に適応するだけの時間も必要なのです。

「逆効果」にならないよう注意しよう
大切なのは、行動ではなく心の平和。

「居場所のなさ」に追い詰められそうなときは、生活のバランスに気を配ろう
「変わらない日常」を大切にするほど、「居場所」を感じやすくなる。

「役割」を生かして人に与える
周りを気にせず貢献できればおのずと道は開ける。

【感想】

改めて、「居場所」のキーワードは「安全」と「自己受容」でした。
自分の「安全」を確保し「自己受容」をすることで、「居場所」は与えられるのを待つ受動的なものから能動的なものになりました。
さらに、他者に「居場所」を与えることは、自分の「居場所を与える」という「居場所」をつくること。

この記事を読んで頂いたあなたの居場所になれる日を、心よりお待ちしております。


image0 (54).jpeg

心理セラピストtakashi

人間関係のお悩みはこちらから↓

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す