官能シーンを上手に書くには?

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コラム
今回は、「ボーイズラブ(BL)」「ティーンズラブ(TL)」に
必須の「官能シーン」について書きます。
関係のある方だけ読んでいただければ、と思います。

さて、官能シーン。
通常、我々は「官能シーン」なんて
言わないですけどね。
なんて言うかというと、普通に「エッチシーン」です。

これは「ラブシーン」とは違うものです。
ラブシーンは、恋愛小説なら、そしてラノベなら、
結構な頻度で出てくるものですよね。
いわゆる、「告白シーン」「キスシーン」などが
それに当たるかと思います。

「官能シーン」はそれではなくて、
いわゆる「行為」の「シーン」になります。
BLは男同士TLは男女という違いはありますが、
この「官能シーン」、商業では必ずと言っていいほど、
入れなくてはなりません。

プロ作家さんも、得意不得意が分かれる分野でもあります。
「うまいなぁ」という方と、「苦手そう」という方と。
上手な「官能シーン」は、やはり「官能」を
とても刺激するように描かれています。
臨場感があるというか、五感を刺激するというか。

男性と女性で違うなと思うのは、
ただただ官能を刺激して、気持ちよければ
それでいい、というわけではなくて、
女性の場合は、ちゃんと「心の気持ちよさ」を
しっかり描かなければならない、ということです。
つまり、そこに「愛」がないとダメなところが、
男女の一番の違いかな、と思います。

余談ですが、男性はどっちかというと、
「性癖」のほうに重きが置かれがちですね。
女性は性癖というほど、細かくは分かれていませんが、
それでも、BLなんかでは「官能シーン」にも
趣味嗜好が強く出たりはします。

さて、この「官能シーン」。
「上手に描くにはどうしたらいいですか?」
と、ココナラでご指導している方からも
聞かれたりしたのですが、書き方自体は、
ご自身で模索していただくしかありません。

まずは、他の方の「そのシーン」をたくさん
読んでみましょう、とお伝えしています。
どういう書き方があるのか。
そして自分はどう書くのか。
調べてあてはめて自分の道を決めるのは、
やはり自分自身にしかできません

BLやTLの官能シーンは、あまり生々しくなくてもOKで、
夢のあるシーンのほうが求められていたりします。
ふんわりした「夢のような一夜」みたいな感じですね。
逆に、生々しくて臨場感のある官能シーン
というのも、あまり書ける方が少ないので、
そちらも需要はあります

大切なのは読者が「いい!」と感じることです。
「このシーン、素敵」
「このシーン、萌える」
官能シーンも、ラブシーンや他のシーン同様、
読者にそう思ってもらう必要があるわけです。

BLの場合ですと、読者が気持ちいいと感じる
必要があるので、官能シーンは絶対的に
「受け視点」で描く、というのが基本になります。
「受けがどれだけ気持ちいいか」
「攻めがどれだけ夢中になっているか」という描写も
大切になってきます。
それがしっかりと読者に伝わるように書かなくてはなりません。

TLですと、行為の最中の「ヒロインの感情」を
しっかり描く必要があります。
ヒーローに対して、どう思っているのか。
また、ヒーローの「その行為」について、
どのような感情を抱いているのか。

BLとTLでは、官能シーンの描き方も
また少し違ってくるのですが、
根っこにある部分は一緒かもしれません。
どちらも読者は女性で、「恋愛小説」
読みたいと思っているわけですから。

……というわけで、今回は、あまり他の小説講座などでは
触れることがなさそうな「官能シーン」について書いてみました。
「官能シーン」は書かない!という方には
関係のない話だったかもしれません。

しかし、本当に才能のある作家さんは、
実は、「官能シーン」も大変上手です。
どんな分野でも自分のものにする力がある、
ということでしょうか。



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