2026年11月2日(月)
こんにちは。
11月最初の取引週がスタートしました。
先週のドル円相場は、日銀金融政策決定会合という重要イベントを通過したものの、依然として方向感に乏しい展開が続いています。
一方、米国株式市場では半導体関連株を中心に大幅な下落が発生しました。
さらに今週は、11月3日に米中間選挙が控えています。
これまで膠着状態が続いてきた為替市場ですが、選挙結果や米国の長期金利、中東情勢の変化によって、相場が動き出す可能性があります。
それでは、先週のマーケットを振り返りながら、今週のドル円相場と具体的なトレード戦略を整理していきます。
米国株は大幅下落!半導体関連株を中心に売りが加速
10月30日の米国株式市場は、主要株価指数が揃って下落しました。
S&P500は140.32ポイント安の7,580.07ポイント。
NASDAQ総合指数は747.72ポイント安の25,437.00ポイントとなり、下落率は2.86%に達しました。
特に大きく売られたのが半導体関連株です。
インテルは業績見通しへの失望から約29%急落し、AI関連銘柄にも売り圧力が広がりました。
ここまで米国株式市場を牽引してきたハイテク株ですが、AI関連投資の過熱感や企業業績に対する警戒感が意識され始めています。
今後注目したいのは、この下落が一時的な利益確定で終わるのか、それとも株式市場全体の調整につながっていくのかという点です。
米国株の下落が続けば、投資家のリスク回避姿勢が強まり、為替市場でも円買いが進む可能性があります。
ただし、株安だからといって必ず円高になるわけではありません。
米国の長期金利やドルそのものの強弱によって、ドル円の反応は変わってきます。
今週は株式市場と為替市場の連動性にも注目したいところです。
日銀は政策金利1.25%を据え置き!唯一のサプライズはETF売却増額
10月30日の日銀金融政策決定会合では、政策金利を1.25%に据え置くことが決定されました。
今回の日銀会合で重要だったのは、基調的な物価上昇率が2%の物価安定目標と概ね整合的な水準に到達したとの判断が示されたことです。
今後は、この2%という水準を安定的に維持できるかどうかが金融政策を判断するうえで重要になってきます。
政策金利の据え置き自体は事前の市場予想通りでしたが、今回唯一の大きなサプライズとなったのがETF売却ペースの増額です。
日銀は2027年1月から、保有するETFの年間売却額を簿価ベースで約3,300億円から約8,600億円へ引き上げることを決定しました。
これは日銀が金融政策の正常化をさらに進めていく姿勢を示したものと考えられます。
また、次回12月の金融政策決定会合では追加利上げが実施されるとの見方も強まっています。
今回の結果は、全体としてタカ派的な据え置きだったと評価できるでしょう。
ただし、すでに市場が相当程度織り込んでいたこともあり、為替市場の反応は限定的でした。
ドル円は一時156.95円まで下落!結局157円台半ばへ戻す展開
日銀会合を受けて、ドル円は一時156.95円まで下落しました。
しかし、その後は下値を切り返し、週末には157円台半ばまで戻して取引を終えています。
先週は日足の一目均衡表の雲の中で、上下に振れる展開を想定していました。
ところが実際には、大きく乱高下するというよりも、方向感のない小幅な値動きが中心となりました。
10月以降のドル円は、上昇しても下落しても動きが継続しにくい状況が目立っています。
ドル円が下落すれば実需のドル買いが入りやすく、反対に上昇すれば為替介入への警戒感が強まる。
この構図が、相場の方向感を失わせている一因だと考えています。
上値を追いかけても伸びず、下値を売り込んでも反発してしまう。
こうした相場では、トレンドを決めつけてエントリーするほど苦しい展開になりやすくなります。
現在は大きな方向性を予測すること以上に、レンジ相場を意識した立ち回りが重要だと感じています。
IMMポジションに異変!円ロングが10万枚超まで積み上がる
ここで注目しておきたいのが、投機筋のポジション動向です。
10月27日時点のIMM通貨先物ポジションでは、円の買いポジションが大きく増加しています。
円ロングは225,516枚。
円ショートは123,925枚。
差し引きのネットポジションは101,591枚の円ロングとなりました。
前週のネット円ロングは69,878枚でしたので、わずか1週間で31,713枚も増加したことになります。
かなりのペースで円買いポジションが積み上がっていることが分かります。
一方、ユーロについても売りポジションが374,540枚まで増加しており、ネットでは143,894枚のユーロショートとなっています。
つまり現在の投機筋は、円買いとユーロ売りという方向に大きく傾いている状況です。
ここで注意したいのは、ポジションが一方向に積み上がっているからといって、必ずしもその方向に相場が動き続けるわけではないということです。
むしろ、すでに多くの市場参加者が同じ方向にポジションを保有している場合、新たな買いや売りが入りにくくなることがあります。
さらに、何らかの材料をきっかけにポジションの巻き戻しが発生すると、それまでとは反対方向に大きく動く可能性もあります。
円買いがこれだけ積み上がっているにもかかわらず、ドル円が大きく下落していない点は興味深いところです。
今後、投機筋の円ロングが解消される局面では、ドル円に上昇圧力がかかる可能性も考えておく必要があります。
今週はこのポジションの偏りが相場の変動要因になるかもしれません。
今週最大の注目イベントは11月3日の米中間選挙
今週の最大の注目材料は、11月3日火曜日に実施される米国の中間選挙です。
日本時間では11月4日水曜日から、各州の開票結果が徐々に明らかになってくる見通しです。
中間選挙は、今後の米国の政策運営を左右する重要な政治イベントです。
選挙結果によっては、税制や財政政策、通商政策などに対する市場の見方が変化する可能性があります。
その結果、米国株式市場だけでなく、米国債市場や為替市場にも影響が及ぶことが考えられます。
また、中間選挙後にはイランを巡る中東情勢にも注目しておきたいところです。
仮に地政学的な緊張が高まれば、原油価格や安全資産への需要に変化が生じる可能性があります。
今週は特に、原油価格、米国10年債利回り、米国株、ドルの強弱を確認しながら相場を判断していきたいと考えています。
重要イベントの前後は、予想とは反対方向に価格が動くことも珍しくありません。
結果を先回りしてポジションを大きくするよりも、実際に市場がどのように反応するかを確認することが大切です。
今週のドル円トレード戦略は戻り売りを継続
今週も基本的には、ドル円の戻り売りを中心に考えています。
ただし、現在のように方向感が乏しく、値幅も限られている相場では、安易な売りエントリーは避けたいところです。
特に意識しているのが、十分に引きつけてからエントリーするということです。
中途半端な価格で売ってしまうと、その後の反発で損切りになる可能性が高くなります。
また、ドル円は157円台を中心に底堅さも見せており、投機筋の円ロングが積み上がっている点も無視できません。
そのため、売り目線を維持しながらも、相場が上方向へ動き出した場合には柔軟に対応する必要があります。
現在の相場では、次の3点を特に重視したいと考えています。
① レンジの上限付近まで十分に引きつける
② 短期足で上昇の勢いが弱まったことを確認する
③ 値幅が出ない場合は利益を欲張らず、早めの決済を意識する
反対に、明確な上昇トレンドが発生した場合には、戻り売りに固執する必要はありません。
相場に合わせて戦略を変更することも、長く生き残るためには大切な判断です。
特に今週は米中間選挙という大きなイベントが控えているため、普段以上にポジション管理を徹底したいと思います。
相場が動かないときほど、無理にトレードしないことが大切
10月のドル円相場は、全体的に方向感と値幅に乏しい展開が続きました。
こうした相場では、普段なら利益を伸ばせるようなエントリーでも、すぐに反転してしまうことがあります。
トレード回数を増やして利益を取りにいこうとすると、かえって損失を積み重ねてしまう可能性があります。
私自身、相場が動かないときに無理をしてポジションを持つ必要はないと考えています。
大切なのは、毎日必ず利益を出そうとすることではありません。
優位性のある場面が来るまで待ち、条件が揃ったときにだけエントリーすることです。
特に現在のような膠着相場では、待つこと自体が立派なトレード戦略になります。
そして、いったん相場が動き出したときに、その流れへ柔軟に対応できる準備をしておくことが重要です。
まとめ|今週はドルの動きに注目!米中間選挙が転換点になる可能性
先週は日銀金融政策決定会合を通過しましたが、ドル円相場に大きな方向性は生まれませんでした。
一方で、米国株は大幅に下落し、投機筋の円買いとユーロ売りのポジションも大きく積み上がっています。
こうした状況で迎える今週の米中間選挙は、膠着した相場に変化をもたらすきっかけになるかもしれません。
ただし、イベントがあるからといって、必ず大きな値幅が出るとは限りません。
今週もドル円は戻り売りを基本戦略としながら、レンジ相場を意識して十分に引きつけたエントリーを心がけたいと思います。
そして、米国の長期金利、株式市場、原油価格、ドルの動きを総合的に確認しながら、相場の変化を見極めていきます。
相場で大切なのは、自分の予想を当てることではなく、実際の値動きに合わせて冷静に行動することです。
11月も焦らず、無理をせず、一つひとつのトレードを大切にしていきましょう。
それでは、今週もよろしくお願いいたします。
※相場分析は2026年11月2日時点の情報に基づいています。記載した見通しは将来の値動きを保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。