西の空の茜がすっかり消えて、群青の宵が降りてきました。
明日の十三夜を前に、ほんの少し欠けた月が、東の屋根の上に浮かんでいます。
ベランダに出ると、ひんやりした夜風が頬をなで、どこかで鈴虫が一匹だけ鳴いていました。
こんにちは、神楽 玄斗(かぐら げんと)です。
今、あなたの心にも、似た情景が浮かんでいませんか?
十三夜は「栗名月」とも呼ばれます。
ひと月前の十五夜とあわせて、両方の月を愛でるのが昔からの習わしでした。
片方だけを見ることは「片見月」といって、縁起がよくないとされてきたのです。
満ちきる手前の月を、あえて美しいと眺める。
日本人は昔から、完全ではないものの中に、深い情を見つけてきました。
十五夜の月が「満ちる喜び」なら、十三夜の月は「満ちていく途中を慈しむ心」。
秋が深まり、空気が澄んでいくこの時期の月は、一年でいちばん静かな光を放つともいわれます。
彼の気持ちも、きっと今はこの宵の月と同じです。
まだ満ちてはいない。けれど、確かにそこにある。
「好きなら、もっとはっきり言ってくれるはず」
そう思って、彼の短い返事や、会えない週末の理由を、ひとつずつ数えてしまう夜があるかもしれません。
仕事帰りの電車で、ふと彼とのトーク画面を開く。週末の予定を聞こうとして、指が止まる。
「重いと思われたらどうしよう」と、送らずに閉じる。
その繰り返しで、心が少しずつすり減っていく夜もあるでしょう。
でも、言葉が少ないことと、想いが少ないことは、同じではありません。
男性は、自分の中で答えが固まるまで、気持ちを口にしないことが多いのです。
彼の本音は、霊視でハッキリと視えます。今のあなたの状況を、一度視させてください。
この記事を書きながら静かに目を閉じると、ひとつの情景が視えてきました。
台所の小さな灯りの下、剥きかけの栗を前に、手を止めている男性の姿です。
固い鬼皮を爪で少しずつはがしていく。その指先が、ふと止まる。
胸の内にあったのは「まだ中途半端な自分のまま、向き合っていいのか」という迷いでした。
冷めた想いではなく、大切だからこそ慎重になっている、温かい迷いです。
言葉の遅い男性の沈黙には、こうした迷いが隠れていることが少なくありません。
ただ、それがあなたの彼にも当てはまるのかは、お一人おひとり違います。
彼がいま手の中で何を温めているのか。霊視で、その殻の内側を視させてください。
一人で考え込んでいると、月の欠けた部分ばかりが目に入ります。
けれど霊視では、まだ光の当たっていない側に何があるのかまで、ちゃんと視えてきます。
明日の宵、もし晴れたら、窓を開けて十三夜の月を見上げてみてください。
欠けた月を美しいと思えたとき、彼の沈黙も、少しだけ違って見えてくるはずです。
栗の固い殻の中に、甘い実が守られているように。
温かいほうじ茶を一杯いれて、湯気の向こうに月を眺める。それだけで、張りつめていた心がふっとほどけていくはずです。
彼が言葉にしない想い、私が代わりに視てきます。
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