衣替え前のクローゼット、彼と選んだ服

衣替え前のクローゼット、彼と選んだ服

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衣替えの前に、クローゼットの扉を開けたまま、しばらく動けなくなることがあります。
奥のほうに掛かったままの一着。薄手のカーディガン。ハンガーごと引き出すと、生地がひんやりと指に触れて、去年の秋の空気まで一緒に出てきたような気がする。
その服は、彼と一緒に選んだ服でした。

このカーディガンには、恋愛の深い真実が宿っています。
こんにちは、神楽 玄斗(かぐら げんと)です。

服は、記憶を一番よく覚えている持ち物です。

写真は見ようと思わなければ開きません。けれど服は、季節が変わるたびに必ず手に取ることになる。九月の半ば、夏物をしまうために引き出しを開けたその手が、思いがけないものに触れてしまう。

試着室の外で待っていた彼。「そっちのほうが似合う」と、あまり迷わずに言った声。会計のときに一歩下がって立っていた背中。値札を切るときの、少しだけ得意げな顔。

防虫剤の匂いと、金属のハンガーが触れ合う軽い音。衣替えの日の部屋には、独特の生活音があります。夏物を畳んで箱に入れ、秋物を掛け替えていく単純な作業なのに、途中で必ず一度、手が止まる。そういう時間の中では、普段は考えないようにしていることが、するりと表に出てきてしまいます。

袖に鼻を近づけても、もう匂いは残っていません。洗って、干して、また畳んで。それを何度も繰り返したぶんだけ、時間は過ぎています。それでも布の色と手触りだけは、あの日のままそこにある。

捨てられないまま、また同じ場所に戻す。その手が、あなたの気持ちの正直な答えです。彼が今どう感じているのか、霊視でハッキリと視えます。今のお気持ちを、一度私に視させてください。


こういうご相談を受けて視させていただくとき、私はよく、男性側の部屋の景色を視ます。

そして高い確率で、同じものが視えます。彼の側にも、手放せていないものが残っているのです。

引き出しの底に入れたままのマフラー。使っていないのに捨てられないマグカップ。あるいは、通知を切ったままにしてあるトーク画面。彼は「もう見ていない」つもりでいて、けれど視えるのは、その存在を知りながらそこに置いてある、という状態です。

本当に終わった相手のものを、男性はわりあい簡単に捨てます。捨てられないというのは、その人の中でまだ判断が下りていないということ。決着していない気持ちが、モノというかたちで置いてある。

以前、同じように一着を捨てられずにいらした方がいました。視えたのは、彼が休みの日にその店の前を通り、なんとなく足を止めている光景です。買い直したいわけでも、寄りたいわけでもない。ただ足が向く。本人にも説明のつかないその行動を、私は何度も視てきました。心は、言葉より先に道順を覚えています。

だから、衣替えのたびに手が止まるあなたと、引き出しを開けて何も取り出さない彼とは、実は同じ場所に立っています。距離ではなく、時間の問題であることが多いのです。

無理にその一着を処分する必要はありません。しまうのでも、着るのでもいい。ただ、去年の秋のままの気持ちで秋を迎えなくていいことだけは、覚えていてください。同じ服でも、着る人の心が変われば、まとう空気は変わります。

彼が今その気持ちをどこに置いているのか。動き出す時期がいつなのか。お名前をいただければ、その方だけの流れとして視えてきます。


九月のクローゼットは、季節と一緒に、心の整理を迫ってくる場所です。焦らなくて大丈夫。手が止まる場所には、必ず理由があります。

クローゼットの一着が教えてくれた続きは、霊視でお伝えします。

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