こんばんは!
軍師系FPのコウダイです。
新シリーズ『軍師系FPコウダイが読む 孫子の兵法』の第2回をお届けします。
お供にしているのは、福田晃市さんの『マンガでわかる 孫子の兵法』(新星出版社)です。
今回ピックアップするのは、孫子の中で最も有名と言っても過言ではない、あの格言です。
「敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あやう)からず」
(相手の状況を正しく知り、自分の実力も正しく把握していれば、百回戦っても負けることはない)
結論からお伝えします。
「家計管理における『戦い』とは、節約レースで勝つことではありません。まずは『自分の家計の現在地(己)』を1円単位で把握すること。これができて初めて、物価高や突然の出費という『敵』が襲ってきても、びくともしない防衛陣が敷けるのです」
「家計簿が大事なのは分かるけど、毎日レシートを計算するなんて面倒くさい」
「家計簿をつけたところで、入ってくる給料が増えるわけじゃないし……」
そう思う気持ち、めちゃくちゃ分かります。
ここで、軍師として白状します。
実は僕、めちゃくちゃ面倒くさがり屋です(笑)。
FPや簿記の資格を持っているからといって、毎日机に向かってノートの家計簿をコツコツつけているわけでは全くありません。レシートの山を見るだけで、昔はフリーズしていました。
だからこそ、僕は「マネーフォワード」という家計簿アプリを使って、クレジットカードや銀行口座を全部連携させ、自動で数字が集まる仕組みを作っています。
なぜ、そこまでして「数字の可視化」にこだわるのか?
ここを簿記とFPの視点で、冷徹に仕分けしてみます。
📊 簿記の視点:「己を知る」とは、家計のB/S(現在地)をリアルタイムで把握すること
多くの人が「家計簿=使ったお金の記録(損益計算書:P/L)」だと思っています。
でも、孫子の言う「己を知る」とは、自分の持っている兵力や食糧の総数を把握すること。つまり、簿記でいう「貸借対照表(B/S)」を作ることです。
今、自由に動かせる現預金(資産)はいくらあるのか?
来月引き落とされるクレカの未払金(負債)はいくらあるのか?
差し引いた「本当の自分の財産(純資産)」はいくら残っているのか?
アプリを開けば、この「己の兵力」がリアルタイムで一撃で分かります。自分の正確な兵力が分かっているからこそ、「今月はあとこれだけ攻められる(投資に回せる)」「今は守りを固めるときだ」という、絶対に負けない経営判断ができるようになります。
🛡️ FPの視点:「敵を知る」とは、世間の不安(幻影)に惑わされないこと
FP(ファイナンシャルプランナー)として、多くの方の相談に乗っていて気づくことがあります。それは、お金の不安を抱えている人の多くは、「実体のない幻の敵」と戦って消耗しているということです。
「老後2000万円不足するらしい」
「これから増税がくるから大変だ」
世間が煽るニュース(敵)を見て不安になるのは、自分の家計の正確な数字(己)を知らないからです。
家計簿アプリで自分の「毎月のリアルな生活費」という己の数字をガッチリ掴んでいれば、「なるほど、我が家の生活水準なら、老後は2000万もいらないな」とか、「物価高で毎月1万円支出が増えたから、ここの固定費を仕分けして相殺しよう」といった、具体的な防衛策(ライフプラン)が打てます。
敵の強さを正しく測り、自分の体力を正しく知る。
家計簿をつける本当の意味は、節約してケチケチ生きるためではなく、「お金のジャンルから『分からない恐怖』を完全に消し去るため」の兵法なのです。
面倒くさがりなら、アプリに頼って100%自動化してしまえばいい。大事なのは、その数字を月に1回、冷徹に眺めて現状を把握することです。
あなたのお城の偵察(家計の可視化)、まずはアプリをダウンロードすることから始めてみませんか?
ではまた。
【参考文献】
『マンガでわかる 孫子の兵法』(新星出版社/福田晃市 監修)