ジーンズの歴史を語る上で欠かせないリーバイス(Levi's)
伝統的なモデルと実用性を追求したモデルでフライ(前開き)の仕様を明確に使い分けてきました
ボタンフライの象徴
Levi's 501「ジーンズの原点」と呼ばれる501
ボタンフライを頑なに守り続けているモデル
501は1870年代に誕生したジーンズのオリジナルデザインを受け継いでおり、ファスナーが存在しなかった当時の仕様であるボタンフライを伝統として守り続けている
ワークウェアとして生まれたジーンズにおいて、壊れにくいボタンは最も信頼できる開閉手段
ボタンフライ特有の無骨で力強いアタリ(色落ち)が出るため、ジーンズ愛好家にとって重要なデザイン要素
ジッパーフライの代名詞
Levi's 505505は、501のシルエットをベースにしながらも、時代に合わせて実用性を高めたモデルとして誕生
1960年代、ジーンズが作業着からファッションアイテムへと変化する中で、より多くの人が着脱しやすいようにジッパーフライが採用された
505の登場時には、デニム生地に防縮加工(プリシュランク/サンフォライズド)を施す技術が確立
これにより、生地が縮んでもジッパーが壊れるリスクがなくなり、ジッパーフライの採用が可能に
505は、501の伝統的なスタイルは好きだが、ボタンの煩わしさを避けたい、あるいはモダンでスタイリッシュな履き心地を求める層に向けたモデル
歴史の過渡期に見るモデル
501ZXX(1954年モデル)リーバイスがジッパーフライを導入する過程で、興味深いモデルも存在
501ZXXは、501のデザインにジッパーフライを採用した最初の試みの一つ
このモデルは、西海岸のボタンフライに馴染みがない東海岸のユーザーや、より便利なものを求める時代の流れに合わせて開発
しかし、当時の技術ではまだ生地の縮み問題が残っていたことなどから、最終的には防縮加工を施した後継モデル(502、そして505)にジッパーフライの役割が引き継がれ、501は「ボタンフライの王道」として残ることになった
違いは伝統と利便性
モデルフライの種類主な採用理由特徴的なアタリ(色落ち)501ボタンフライ 伝統と耐久性を重視
リジッドデニムにも適している
ボタンの形に沿った無骨なアタリが出る
505ジッパーフライは利便性と実用性を重視
防縮加工生地を使用して直線的でスタイリッシュなアタリになる
ジーンズのフライの選択は、単なる機能の違いだけでなく、ブランドがそのモデルに込めた歴史やメッセージ、そしてターゲットとする顧客の嗜好を反映している
*リジットデニムとは、未洗いの「生」のまま出荷された、糊がついた状態のデニム
防縮加工が施されていないものもあり、最初は硬くてごわごわしていますが、穿き込むほどに体になじみ、独特の色落ちや風合いの変化が楽しめるのが最大の特徴