足るを知る者は富む

世界的な物価高の中

そう日本だけではないのである

コロナやロシアのウクライナ侵攻だけが

理由なのだろうか？

この状況下でもなお 私達先進国（日本はすでに後進国か？）では

あらゆる手法で巨大な消費活動への参加を余儀なくされている

不安を煽られるなかで ついには

電気 ガスといった公共料金も

恥じらいを捨てたように高騰し

私達の不安を正面切って刺激し始めている

もはや将来の不安ではなく

今の不安である

ただこの事実には良い面もある

否が応でも今を考えさせられるからである

今を生きること

裕福な時代に豊かな物質文明のるつぼの底で

己の心も至れり尽くせりの既製品のふりをして

生きていた時代に着けなかった生きることの現実感に

裸足で立たされているのである

スマホテリトリーにのめり込むように

覗き込みながら生かされている

半バーチャルな世界よ

貧困が人間に生身の獣としての

血潮をたぎらせているのは

なんとも皮肉であろう

このように世知辛い世の中なのだが

これが人生の正体でもあるのだ

残念なことに今 日本人は日本人であること忘れ

犯罪に走るものが顕著になりつつある

この状況下でも 巨大な消費活動に急かされた人たちであり

もはや享受することのできない物質文明の恩恵を

なりふり構わず求め始めているのである

その先に幸せなどない

あるのは無謀な消費だけだ

今を見つめることは

自分を見つめることだ

しっかりとその足で人生を踏みしめて

初めて計れる身の丈こそ

本当の自分である

裕福な時代に見失った自分が

厳しい時代に見つけられないはずがない

正しい道理を ありったけの愛で抱きしめて欲しい

足るを知るとはそういうことだ

足るを知らねば 永遠に不幸だ

なんだかんだで今の今まで

人生を生き抜いてきた鏡に映る自分に

問いかけてみて欲しい

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