赤ちゃんの「ごはん」としてこの両者が挙がります。
それぞれ見てみましょう。
【母乳】
母乳のメリットとして、感染症防止の「免疫グロブリン」の1つ、分泌物lgAが含まれていることです。
また、母体から直接授乳するため親子相互の愛情を育みやすいです。
特に、授乳中はスキンシップなどのふれあいの時間と相まってオキシトシンという脳内ホルモンが分泌しやすいです。
このオキシトシンは子宮の収縮を促進し、周産期で疲弊した子宮の回復を早めるとも言われています。
ただし、「母乳(母親の栄養)≒赤ちゃんの栄養」ですので食事管理を徹底する必要があります。高カロリー、高糖質はNG、カフェインもNGです。
しかし、食事管理を始め生活習慣を見直すことは長い目で見て赤ちゃんと母親の健康を促す効果があります。
一方で、母乳にはビタミンKが不足していることが多いようです。
ビタミンKは血液の凝固に欠かせない成分です。
現在では、ビタミンKの処方箋(K2シロップ)を退院時や産後定期健診の時に赤ちゃんに経口投与しています。
さらに持病の関係で薬物療法を受けている場合は、お薬の内容によっては赤ちゃんに何らかの影響がでやすいです。
産婦人科はもちろんですが、他の診療科(内科、精神科など)の主治医のお医者さんや薬剤師さんともよく相談しましょう。
外出先や避難先で授乳できる環境かどうかも確認が必要です。
最近は、アプリと地図を連携させたもので近くの授乳できるスペースを確認しやすくなりました。
また、知的障がい、発達障がいないしHSCスペクトラム(繊細っ子)の場合、生まれつき頑固な偏食傾向があるようです。
その影響からか、乳幼児用ミルクをひどく嫌がることもよくあるようです。そのため、結果として「母乳オンリー」で対応せざるを得ないのが現実です。
また、卒乳もかなり遅れる傾向もあるようです。
【乳幼児用ミルク】
乳幼児用ミルクの多くは、赤ちゃんに必要な栄養素を人工的に調整した調整乳です。また、母乳では不足しているビタミンKや骨の形成に欠かせないビタミンDもなどもバランスよく配合されています。
乳幼児用ミルクの最大のメリットは、母親以外の大人でも授乳に参加できる点です。男性の育児参加が強く叫ばれる現代においてはこの乳幼児用ミルクは「最大の味方」になることは間違いありません。
きょうだいでも育児に参加できますが、「ヤングケアラー(未成年者の子どもが家事や面倒を見ること)」が問題にされているためやはり専門の法整備しか対策はございません。
また乳幼児用ミルクの場合、計量して作るため赤ちゃんがどのくらい飲んだか計算しやすい点も挙がります。
さらに、双子などの多胎児や年子のきょうだい(1、2歳差)の場合は乳幼児用ミルクでの授乳が有効です。
また、母親が心身を休める(レスパレイト)や育児休暇明けの社会復帰がスムーズになるなど副効果もあります。
ただし、乳幼児用ミルクは母乳に比べ消化が非常に遅いため一定の時間をかけて授乳する必要があります。
また、赤ちゃんの吸う力が強くなり、ミルクの減りが早く授乳の回数が増えてしまうこともございます。
さらに、粉ミルクの場合長期保存が可能ですが、調乳をしてから冷ます必要があり手間ひまがかかりやすいです。
その一方で、液体ミルクはそのまま哺乳瓶に移して授乳できるためかなりお手軽です。ただし、粉ミルクの倍の価格のところもありコストが非常にかかってしまいます。(^-^;
また乳幼児用ミルクの場合、お荷物としてかさばることが多く、外出や避難に不向きな点も挙がります。
さらに繰り返しですが、知的障がい、発達障がいないしHSCスペクトラム(繊細っ子)の場合、生まれつき頑固な偏食傾向があるようです。
その多くが、「感覚過敏」によるものですので、ミルクはおろか哺乳瓶を「恐怖」に感じ、泣いて拒絶する赤ちゃんが多いようです。
だからこそ、脳みそ研究、心理研究を「国家戦略」として発達障がいないしHSCスペクトラム(繊細っ子)の「全容解明」を加速してほしいのです。
特に、偏食を始め「感覚過敏」が長い人生に与える影響は計り知れません。「自己対処」や「配慮」にも「限界」があります。
「感覚過敏」の'特効薬'を願って止みません。
どちらにせよ、母親を始め周りの大人たちが「楽しい雰囲気」を作ることと心身ともに余裕のある状態が「無条件の愛情」につながるのは間違いありません。