会社という組織の中で、今もなお(たぶん)日常的に行われている
ハラスメントの代表格「パワハラ」「セクハラ」
今回は、「パワハラ」をしていた中間管理職の方に白羽の矢を当てます。
みなさまは「パワハラ」を見たことや、されたことはありますか?
される側は精神的なストレスが大きくなり、会社へ行くのが憂鬱になります。
適応障害や鬱病にも繋がりうるものです。
また、見る側でもHSPなどの繊細さんの場合、普通の方以上にダメージを受けます。
涙を流したり胸が痛くなったり、仕事へ行くのが怖くなるなどの症状が発生することもあります。
厚生労働省の定義するパワーハラスメント定義
①優越的な関係を背景とした言動であって、
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③労働者の就業環境が害されるものであり、
①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。
ちょっと分かりにくいですが具体は厚労省ページに
明記されていますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
パワハラ事例
今回のケースは
「部下に対し、上司がパワハラ言動を繰り返し行った」というものです。
同じ部署にいたメンバーから話を聞くと、誰しもが口を揃えて
「あれはひどい」
「イジメだよ」
「自分がやられてたら仕事来れない」と言っています。
具体的言動について聞いたところ、対象人物に対し
「必要業務を教えない」
「なんでそんなことができないの」
など叱責を日常的に繰り返す。
他のメンバーに対する対応と、温度が明らかに違い
日々執拗に毒を吐き続けるというものでした。
パワハラを受けた人の反応
今回のケースは、上司は少し年下の女性で、
パワハラを受けていたとされるのは、中途入社の30代後半の男性です。
おそらくここだけ切り取ってみると「もやもや」っとされた方が
多いのではないでしょうか。
同じチームのメンバーも、男性に対して積極的な働きかけを行っておらず
あまりコミュニケーションが取れていなかったため
愚痴や相談を受けたことはありません。
さらに入社してまだ1ヶ月2ヶ月程度だったため
他の部署などにも当然相談出来る相手はいません。
男性は誰に相談することもなく、ある日退職しました。
退職をする際、女性のさらに上長へ申し出る時にも
男性は「パワハラが原因」と申告をすることはなかったのです。
パワハラした側の言い分
満場一致で「パワハラ」認定を受けていた彼女ですが、
彼女自身はどう捉えているのか聞いてみました。
結論は、、、想像どおりかもしれませんが
「パワハラをしたと思っていない」です。
※パワハラ疑惑については触れず
男性が突然退職したことについて話を聞きました。
「教えても出来ない。スキルが低い。覚えられない。
丁寧に話をしても聞かない。
いつも話半分で聞いている。
プライドが高いから年下に教わりたくない様子。
出来ないことがわかって辞めたんでしょ。」
彼女の見解は上記のとおりです。
「教えても出来ない。スキルが低い。覚えられない。」
上記3点については「教えるスキルに問題はなかったのか」
と首を捻るところはあります。
それ以外の点については
周囲には推し量ることが出来ないかもしれません。
男性が「パワハラ」と思っていなかったのかどうかは
今となっては分かりません。
周囲から見て明らかに「過剰反応」だったとしても
パワハラ(と思われる対応)をした側からすると、
相手の反応に呼応した対応でしかないというものです。
ここがパワハラ認定の難しいところでもあります。
パワハラ対策
上記事例を受けて、私たちが取れる対策を考えます。
①実際に受けた言動を記録する。
(いきなり録音はできないと思うのでメモ書きなどでも)
②「パワハラを受けた」と自覚し、申告の際に第三者にも証言してもらう。
理由:
①言動は残せないため、証拠提出が出来ません。
また私達の記憶もあやふやで感情論になりがちです。
「ひどいことを言われた」ではパワハラ申告時にはちょっと弱いです。
実際の言動を事実だけ記録しておけば
「パワハラ」に該当するかどうか事実確認もできます。
②小さな組織だと、1対1だと弱いです。
どちらの言い分が正しいのか分からなかったり
さらにその上司に(言ってはいけないところに足を踏み入れます⚠)
潰されてしまうこともあります。
「自覚する」点については
「え?何いってんの?やられてるんだから自覚しないわけないでしょ」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、
叱責され続けると自信を失います。
「こんなに怒られているのは自分がダメすぎるからかもしれない」
と自己肯定感が下がり
これ以上怒られたくないという思いが先に立ち
「私がダメだからいけないんです、、、」と
口走ることすらあります。
まとめ
小さな組織の「ハラスメント」は
上長次第なところがあります。
そのため、「パワハラ」がパワハラに該当していることを
押さえる必要があります。
また「パワハラ」を主張したい人、主張したくない人もいます。
※主張したくないケース
・今後も一緒に仕事をしていく上で都合が悪い。
・自己肯定感が下がっているため自分が悪いと思っている。など
さらに「パワハラ」をする側は、
基本的に「ハラスメント」をしている自覚はないことを
認識しておいていただけたらと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
これってパワハラ?と悩んだらお気軽にご相談くださいね。
その他会社の人間関係の話なども伺っています。