テクノロジー「こちょこちょ箇所はスキンシップ」

テクノロジー「こちょこちょ箇所はスキンシップ」

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オランダのラドバウド大学ドンダース研究所
ここで行われた研究によってくすぐったいと
感じる体の部位は文化圏が違っても驚くほど
一致してる事が明らかになりました

「中国」「オランダ」「ギリシャ」の異なる
文化圏の448人にくすぐったさの全身地図を
作成してもらうと「首」「脇の下」「お腹」
「足の裏」がどの文化圏でもほぼ同じ位置に
浮かび上がったのです

抱擁のような他のスキンシップは文化により
感じ方が異なる事が知られてます

なのにずくすぐったさだけは国境を越えても
ほぼ共通してました

キルテニ氏は参加者の出身地に全く関係なく
驚く程似たパターンが見られたと言います

ではなぜ脇下や足の裏はくすぐられると凄く
感じやすいのでしょうか?

脇の下にだれかの指が近づいてくる気配だで
思わず腕をギュと閉じてしまう経験は誰でも
あるはずです

くすぐられ笑って逃て抵抗する反応は日本で
暮らす私達とって当たり前の事です

ところがそれが文化を越えて本当に同じかを
体系的に調べた研究はこれまで殆ど存在せず
全く解りませんでした

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それはあまりに身近すぎて科学の矢面に立つ
機会がが無かったからです

そこで研究者達は中国・オランダ・ギリシャ
この3つの文化圏内から448人を集めて人体の
イラストでくすぐったいと感じる場所を塗り
提出してもらいました

くすぐる強さは軽い接触じゃ無く思わず笑う
あの強めのくすぐりです

そして提出されたくすぐったい個所で見えた
事実は「首」「脇の下」「お腹」「足の裏」
この4か所でした

この4カ所は3つの文化圏で大きく重なってて
2文化しか学習させてないAIですら残り1つの
文化のくすぐったい個所もぴたりと言い当て
それ位人類は全員同じ所がくすぐったがると
簡単に解ったのです

未知の文化の人のくすぐったさを予測できて
くすぐったい個所は文化を超えた共通の型が
ある事を意味します

参加者の98%以上がくすぐられた経験がある
と回答しました

反応すら「笑う」「逃げる」「抵抗する」と
文化を問わずよく似てました

スキンシップは文化毎に心地良さの感じ方が
変わると解ってるのにくすぐったさは反応も
体の場所も大きな文化差がありませんでした

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それどころかチンパンジーやボノボも脇や足
お腹等人と同じ場所を手や指でくすぐり合い
笑い声に似た発声を出す事が報告されてます

くすぐりという行動は人の文化どころか種の
境界すら越えて受け継がれてたのです

場所がここまで普遍的であるならその理由は
文化の側ではなく身体その物の側にあります

実際この疑問は2000年以上も答えが出せずに
思想家達を悩ませてきました

なぜ脇の下や足の裏ばかりくすぐったいのか
この問はギリシャの哲学者アリストテレスの
時代から議論されあのダーウィンも考えてた
と言う事が知られてます

人類最高峰の頭脳を持つ人達もくすぐったさ
という問いに本気で悩んできたのです

そうして残されたのが現在も語られる5つの
説です

皮膚が薄い場所という「皮膚の厚さ説」とか
触覚神経が密集してるという「触覚感度説」
攻撃されると致命傷になりやすい急所だから
という「弱点防御説」や性感帯と重なるから
という「快感説」そしてダーウィンが唱えた
「普段触れられない所だからくすぐったい」
という「接触頻度説」です

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どれも直感的にはもっともらしく聞こえるが
驚く事にこの説がくすぐったい所のデータと
実際に突き合わせ検証された事は一度も無く
今回初めて検証されました

この研究はその初めての本格的な一斉検証で
当たり前の疑問を初めて証明したのです

結果は大方の予想を裏切って偉人達が唱えた
5つの説の内4つの説が実験結果で間違えだと
証明されました

「皮膚の厚さ説」は唇やまぶたが体の中でも
特に皮膚が薄い場所ですけどくすぐったさの
上位常連にはまったく顔を出しません

「触覚感度説」は手の触覚神経がぎっしりと
詰まった高感度エリアですけどくすぐったい
場所としてはむしろ鈍い部類でした

「弱点防御説」も急所の目安としては動脈の
太さと照合すると有意関連は無かったのです

「快感説」も参加者が「触れられて心地良い
場所」として塗った場所では無かったのです

シオン氏はよくある説明の幾つかはデータに
合致しませんと述べてます

4つの説が無くなった後に一つだけデータと
一致したのがダーウィンの「接触頻度説」で
これだけ正しかったのです

自分でも他人からも滅多に触られない場所程
くすぐったさが強い事が確認されました

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殆ど触られ無い事が何故くすぐったい感覚を
生むのでしょうか

研究者説は「予想外」という要素で日頃から
触れられてる所の接触は体にとって想定内の
出来事にすぎません

でも脇下や足裏の様に普段殆ど触れられない
場所に何かが触れると体はそれを予期できず
突然の感覚に驚くのです

この不意打ちがあの強い驚き反応を引き出し
それがくすぐったさの正体で予想外の接触の
驚きだったという事になります

では予想外がくすぐったい全てなのかと言う
問いの答えは半分だけイエスでした

滅多に触られない場所程くすぐったいという
傾向は確かに存在します

しかしこの説明でくすぐったい場所は一部で
その為研究者は単独で全て説明できる理論は
存在しないと結論づけてます

更に興味深いのはくすぐったい所が他のどの
感覚の所とも違う独自の顔つきをしてました

統計的に比較するとくすぐったい所は触覚の
敏感さの場所とある程度似てるが痛み・快感
触覚のいずれも区別できる独自のパターンを
示しました

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つまりくすぐったさは他の感覚のおまけとか
合わせ技ではなくてそれ自体が独自の部類に
属する感覚である可能性があるのです

くすぐったさは「凄く強い触覚」でも「軽い
痛み」や「変わった形の快感」でもないです

他の感覚を混ぜ合わせ作れるものでもなくて
それ自体でひとつの感覚だという事です

研究者はもう一つ考えさせられる可能性にも
言及してます

滅多に触られない事が原因でくすぐったいと
それがくすぐったい事だからこそ触れる時が
減ると言う原因と結果が混ざりくすぐったい
感覚を強く出してる可能性があります

触られる機会が全く無くてくすぐったくなり
それでたまに触れられるとくすぐったくなり
鶏と卵の様な関係がくすぐったさの感覚とし
体に刻まれているのかもしれません

まだ謎が残るので研究は続けられてて現在は
研究室にコチョコチョロボットが置いてあり
そのくすぐり実験室で解明を続けてます

キルテニ氏はくすぐったさの感覚運動処理が
社会的な行動のどんな感情とし受け入れられ
馴染むのかまだ発展途上の段階でこの感覚を
進化させたいと考えてます

脇腹をつつかれれば飛び上がる感覚は脳と体
そして感情や人との繋がりでどう結びつくか
探る思いがけない窓になるのかもしれません

身近すぎて誰も真剣に相手しなかった感覚が
今2000年ぶりに科学の主役の座に着こうとし
研究課題に上がりました

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