Claude Codeで敷金・保証金・前払金の記録を整える!中小企業のための預け先ごとの預けた日と金額と戻る条件の一覧づくりと戻ってくるお金・戻らないお金を分ける判断材料整理ガイド

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IT・テクノロジー
2026年11月1日 ・ 読了目安 約9分

「事務所を借りたときに敷金をいくら入れたか、契約書を探さないと分からない」「仕入先に取引の保証金を預けているはずだが、取引をやめたあと戻ってきたのか誰も確かめていない」「機械を注文したときの前払金が、納品のあとの請求書で差し引かれているか、見た人がいない」。中小企業では、会社が外に預けているお金の記録が、賃貸借契約書の一条、振込の控え、見積書の端の一行、社長の記憶に分かれて残ります。どこに、いつ、いくら預けていて、どんな条件でいつ戻ってくるのかを一行に並べた一覧は、ほとんどの会社にありません。

その結果、何が起きるか。店舗を引き払ったあと、戻るはずの保証金の計算書が届いても、預けた金額と見比べる人がいない。駐車場やレンタル機器の保証金を、解約のあと何年も預けたままにしている。前払金を払った注文の請求書を全額払ってしまい、二重に払ったことにあとから気づく。決算のときに帳簿の残高だけが残り、その中身が何なのか、税理士の先生に聞かれても答えられない。預けているお金の本当の問題は、経理の不注意ではなく、預けた事実と戻る条件と戻った結果が別々の紙に残り、戻ってくるお金と、戻らないお金を分けられないことです。

この記事では、Anthropic社の公式AIコーディングツール Claude Code を使って、契約書、振込の控え、見積書、請求書に散らばった預けているお金の記録を預け先ごとの一覧にそろえ、戻ってくるお金と、戻らないお金を見分ける材料を整えるまでの手順を、非エンジニアの方向けに整理します。先にはっきりさせておきたいのは、戻る金額の計算が正しいか、原状回復の負担をどこまで受け入れるか、預け先に戻してもらうよう求めるかどうかは、契約の中身と相手との関係で決まるもので、社長が顧問の専門家と確かめて決めることです。この記事で扱うのは、その手前の「会社は今、どこに、いつから、いくら預けていて、どんな条件でいつ戻るのか」を並べる作業までです。

なお、お客様から預かる回数券や前払いは、以前の記事「回数券と前払いの記録」で扱いました。借りている設備の契約と満了日は「リース物件の記録」で、契約の更新期限は「契約・サブスクの更新期限」で、会社が持っている資産の現物は「固定資産の現物の記録」で扱いました。今回は、それらの間にある、会社が外に払ったが費用ではなく、いずれ戻るか品物やサービスに変わるはずのお金の記録に絞ります。

預けているお金が「見えない」3つの理由

1. 預けた事実が、契約書の一条と振込の控えにしか残らない

敷金や保証金は、賃貸借契約書の中の一条に金額が書かれ、払った事実は振込の控えに残ります。契約書は総務のキャビネットに、振込の控えは経理の綴りに入ります。前払金や手付金は、見積書の端に「前金三割」と書かれ、払ったあとは請求書の中で差し引かれます。どれも、払ったときに一度は目にしますが、そのあと預けているお金だけを並べて見る場はありません。帳簿に残高はあっても、その内訳を一覧にした紙は、どこにもないのが普通です。

2. 戻る条件が、預け先ごとに違い、誰も読み返していない

事務所の敷金は、退去のときに原状回復の費用を引いて戻ります。店舗の保証金は、契約で決めた割合が償却として引かれ、残りが戻ります。仕入先への取引保証金は、取引をやめて一定の期間がたつと戻ります。前払金は、納品のあとの請求で差し引かれて消えます。同じ「預けているお金」でも、戻る条件と、戻らない分の決め方が、預け先ごとに違います。その条件は、契約を結んだときに一度読んだきりで、何年もたってから必要になったとき、誰も覚えていません。

3. 契約が終わったあと、戻ってきたかどうかを誰も確かめていない

店舗を引き払う、駐車場を解約する、取引をやめる。そのときの手続きに追われて、保証金が戻ってきたかどうかは、あとで確かめるつもりのまま忘れられます。戻ってきた場合も、入金の明細に預け先の名前が並ぶだけで、預けた金額と見比べて、引かれた分が契約どおりかを確かめる人はいません。前払金も同じで、請求書で差し引かれているかを、払う前に見る決まりがない会社がほとんどです。

機械に任せる範囲と、人が決める範囲

工程 / 担当 / 内容
記録の収集 / 人 / 賃貸借契約書、取引の基本契約書、見積書、注文書、振込の控え、請求書、帳簿の残高の内訳を一つの場所に集める
預け先ごとのまとめ直し / 機械 / ばらばらの紙を、預け先・何のためのお金か・預けた日・金額・戻る条件・戻る予定の時期・契約の状態・根拠の一覧にそろえる
契約書と振込の突き合わせ / 機械 / 契約書に書かれた金額と、振込の控えの金額が同じ行を一つにまとめ、契約書はあるのに振込の控えのない預け金、振込はあるのに契約書の見当たらない預け金に印をつける
帳簿の残高との照合 / 機械 / 一覧の合計と帳簿の残高を並べ、合わない分を金額つきで書き出す
期日の抜き出し / 機械 / 契約の終わりが近い預け金、契約が終わっているのに戻った記録のない預け金、納品が済んでいるのに差し引かれていない前払金を抜き出す
戻る金額と負担の判断 / 人 / 戻る金額の計算が契約どおりか、原状回復や償却の負担をどこまで受け入れるか、預け先に求めるかどうかを、顧問の専門家と確かめて決める
帳簿の扱いの判断 / 人 / 戻らないことが決まった分をいつどう帳簿で処理するかを、税理士に確かめて決め、社内に知らせる

機械に任せるのは、集めた紙を預け先ごとに並べ直し、契約書と振込と帳簿を突き合わせ、期日の近い行を抜き出すところまでです。戻る金額が正しいか、負担をどこまで受け入れるかは、契約の中身と相手との関係で決まります。そこは人が決めます。

実務5ステップ

ステップ1:預けているお金の記録が残っている場所を全部洗い出す

まず、記録のありかを書き出します。事務所や店舗や倉庫の賃貸借契約書、駐車場や社宅の契約書、仕入先との取引の基本契約書、機械や工事の見積書と注文書、レンタル機器や展示会の申込書、振込の控えの綴り、帳簿の残高の内訳。紙の記録は、金額と条件が書かれたページを写真に撮ります。この段階では、そろっていなくてよいので、集めることだけに集中します。範囲は、今の帳簿に残高として残っているものと、ここ三年以内に契約が終わったものから始めます。

ステップ2:預け先ごとにまとめ、種類と根拠をつける

集めた写真と記録を Claude Code に渡し、預け先ごとの一覧にまとめてもらいます。項目は、預け先、何のためのお金か、預けた日、金額、戻る条件、戻らない分の決め方、戻る予定の時期、契約の状態、戻った日と金額、根拠の十から始めます。あわせて、一行ごとに次の五つの種類をつけます。

・条件を満たせば戻る(事務所の敷金、取引の保証金、レンタル機器の保証金など)
・品物やサービスに変わる予定(注文の前払金、工事の手付金、申込金など)
・契約で戻らないことが決まっている分(償却される割合、敷引など)
・戻る条件や金額が、手元の契約書では確かめられない
・契約が終わっているのに、戻った記録も差し引かれた記録もない

一行ごとに、どの契約書の何ページ、どの振込の控えから書いたのかを添えてもらいます。契約書に戻る条件が見当たらない預け金は、推測で埋めずに「条件の記録なし」と印をつけます。数千円の少額の保証金は、件数だけを数えて一覧からは外しても構いません。

ステップ3:預け先の向きと、期日の向きで並べる

同じ一覧を、二つの向きで並べ直します。一つは預け先の向きです。預け先ごとに合計すると、同じ不動産会社に複数の物件の敷金を預けていることや、同じ仕入先に保証金と前払金の両方が残っていることが、一目で見えてきます。もう一つは期日の向きです。契約の終わりが近い順に並べると、半年以内に退去や更新を迎える物件の敷金が上に集まり、戻る条件を今のうちに読み直す行が分かります。契約が終わっているのに戻った日が空欄の行には、印をつけてもらいます。

ステップ4:社長と一緒に確かめ、四つの表に分ける

一覧を印刷して、社長と経理の担当者と一緒に、一行ずつ確かめます。そのうえで、次の四つの表に分けます。

・戻ってくる表(契約が続いていて、条件を満たせば戻ることが確かめられている)
・戻らない表(償却や敷引で、戻らないことが契約で決まっている分)
・条件を確かめる表(戻る条件や金額が手元の契約書で確かめられない、または契約書と振込の金額が合わない)
・戻ったか確かめる表(契約が終わっているのに戻った記録がない、納品が済んでいるのに差し引かれていない)

この四つの表が、戻ってくるお金と、戻らないお金を分ける材料になります。二つ目の表は、帳簿でいつどう処理するかを、税理士に確かめて人が決めます。三つ目の表は、預け先に契約書の写しを頼むか、顧問の専門家に読んでもらって、その月のうちに埋めます。四つ目の表は、今すぐ預け先に確かめる行であり、預けたままになっているお金を取り戻す入口です。

ステップ5:決まりを三つつくり、年に二度確かめる

最後に、決まりを三つだけ決めます。

・敷金や保証金や前払金を払った人は、その日のうちに一覧に一行書き、契約書の該当するページの写真を添える
・契約を終える手続きや、前払金を払った注文の請求書を受け取った人は、戻った金額や差し引かれた金額を同じ行に書き込み、預けた金額との差を確かめる
・年に二度、決算の前と半期の区切りに、契約の終わりが近い行と、戻ったか確かめる表を抜き出し、社長に見せる場を設ける

一覧を直してよい人を一人か二人に決めておくと、書き違いが減ります。一度つくった一覧と頼み方の言葉は、翌年もそのまま使えます。

頼み方3原則

原則1:一覧に入れる項目と、種類の分け方を、こちらから指定する

「預けているお金をまとめて」とだけ頼むと、項目も粒も毎回変わります。預け先、何のためのお金か、預けた日、金額、戻る条件、戻らない分の決め方、戻る予定の時期、契約の状態、戻った日と金額、根拠と、欄をこちらから決めて渡します。種類の分け方も決めて渡します。条件を満たせば戻る、品物やサービスに変わる、戻らないことが決まっている、の三つを先に区別させると、帳簿の残高の中身が見えるようになります。分け方が混ざった一覧は、戻ってくる金額の見込みを数えられません。

原則2:「戻る金額」を機械に計算させず、契約の文言と預けた金額だけを並べさせる

機械は、契約書に書かれた割合を読み取ることはできますが、原状回復の費用がいくら引かれるか、償却の割合がこの退去に当てはまるかは、決められません。同じ「保証金の二割を償却」でも、更新のたびに計算し直す契約と、最初の一回だけの契約があります。一覧に書くのは、契約の文言と、預けた金額と、その根拠だけにします。戻る金額の見込みは、必ず社長か顧問の専門家が契約書を読んで出します。予想の金額を機械に書かせると、その数字が一人歩きします。

原則3:一覧の合計を、帳簿の残高と突き合わせる

帳簿には、預けているお金の残高が科目ごとに残っています。一覧の合計と帳簿の残高を並べ、一覧にはあるのに帳簿にない預け金、帳簿にはあるのに一覧で根拠が見つからない残高に印をつけてもらいます。帳簿の側から見ると、契約書も振込の控えも見つからないまま何年も残っている残高が、いちばん確実に見つかります。合わない理由を書き込む欄を一つ設けておくと、税理士の先生との確認がずっと楽になります。

つまずきやすい5つの型

型1:今借りている物件の敷金だけを並べる

事務所の敷金は目立つので、それだけを並べたくなります。けれども、預けているお金は、仕入先への取引保証金、駐車場の保証金、レンタル機器のデポジット、注文の前払金と、賃貸以外に広がっています。帳簿の残高の内訳から出発し、残高に含まれる全部の預け金を同じ一覧に並べます。

型2:戻る条件が見当たらない預け金を、よくある条件で埋める

事務所の敷金だから、たぶん原状回復を引いて全額戻るだろうと推測して埋めると、償却の条件がついていた契約を見落とします。条件の記録がない預け金は「条件の記録なし」のまま残し、契約書の写しを預け先に頼むか、顧問の専門家に読んでもらいます。推測で埋めた一行は、空欄より危険です。

型3:印のついた預け先に、確かめずに戻すよう求める

契約が終わっているのに戻った記録がない預け金の中には、原状回復の費用と相殺されて戻る分がなかったものや、別の契約に引き継がれているものが混ざります。印は、確かめるきっかけであって、求める理由ではありません。一件ずつ、契約書と、終えたときのやりとりを確かめてから、預け先に尋ねます。

型4:契約書を、必要なページより多く渡す

賃貸借契約書や取引の基本契約書には、賃料の額、取引の条件、保証人や相手の担当者の個人の情報が含まれます。一覧に必要なのは、預け金の金額と、戻る条件と、契約の期間が書かれたページです。それ以外が写った写真は、必要な部分だけに切り取ってから渡します。

型5:一覧をつくって、払った日と終えた日に書く決まりをつくらない

預けているお金が見えなくなる原因は、払った日に一行書かれず、契約を終えた日に戻った結果が書き足されないことです。払った日に一行書く、終えた日に同じ行に書き足す、年に二度抜き出す。この三つのうち一つからでも始めないと、また同じ一覧をつくり直すことになります。

業種別の効きどころ

業種 / 効きどころ
飲食業・小売業 / 店舗ごとに保証金と償却の条件が違い、閉店や移転のときに戻る金額が大きく変わる。期日の向きの表を、出店や閉店を考える前に確かめる
建設業・工務店 / 工事の手付金や材料の前払金が案件ごとに残り、請求書で差し引かれたかが見えにくい。戻ったか確かめる表を、案件の締めごとにさかのぼる
製造業・加工業 / 機械の注文の前払金と、仕入先への取引保証金が長く残る。預け先の向きの表で、取引をやめた仕入先に残っている保証金を見つける
不動産業・管理業 / 自社が借りている事務所や駐車場の預け金と、お客様から預かる敷金が混ざりやすい。預けている側だけを一覧にし、預かっている側と分けて持つ
運送業・設備業 / 車両や機械のリースの保証金、燃料カードや高速道路の保証金が会社ごとに分かれて残る。契約の終わりの日を欄に足し、戻る条件を読み直す行を抜き出す
士業・コンサルティング業 / 事務所の敷金のほか、研修会場やレンタルオフィスの保証金が少額で散らばる。件数の多い少額の預け金をまとめて数え、契約が終わったものから順に確かめる

よくあるご質問

戻ってくる金額の計算を、Claude Code にさせてよいですか

契約書に書かれた割合を読み取って並べることはできますが、戻る金額の見込みは出させません。原状回復の費用は退去のときに決まり、償却の条件は契約ごとに読み方が分かれ、相手とのこれまでのやりとりも関わります。見込みの金額は、社長か顧問の専門家が契約書を読んで出します。この記事の手順で一覧をつくり、契約の文言と預けた金額を根拠つきで並べ、人が一件ずつ確かめるのが、いちばん確かです。

契約書や振込の控えの写真を、Claude Code に渡してよいですか

預け金の金額、戻る条件、契約の期間を一覧に写すためなら、使って構いません。ただし、契約書には賃料や取引の条件、保証人や相手の担当者の個人の情報が含まれます。一覧に必要なページだけを写し、それ以外は渡さないようにします。会社としてどこまで渡すかを、渡す前に決めておきます。

会計ソフトに残高があれば、この一覧は要りませんか

会計ソフトには、預けているお金の残高が科目ごとに残っています。けれども、その残高がどの契約の何の預け金なのか、戻る条件は何か、契約は続いているのかは、ソフトには入っていません。ソフトの残高を一覧の材料の一つとして渡し、契約書と振込の控えと突き合わせて、根拠の見当たらない残高を見つけることに意味があります。

どれくらいの時間がかかりますか

預け金が二十件ほどで、契約書の該当ページと振込の控えの写真がそろっていれば、一覧の下書きまでは一時間ほどが目安です。社長や税理士の先生と一緒に印のついた行を確かめる時間は、別に見ておきます。次からは、一覧と頼み方の言葉を使い回せるので、新しい預け金の追加と年に二度の抜き出しだけで済みます。

まとめ

・預けているお金が見えないのは、預けた事実が契約書の一条と振込の控えにしか残らず、戻る条件が預け先ごとに違うのに誰も読み返さず、契約が終わったあと戻ったかどうかを誰も確かめていないという構造の問題
・戻る金額が正しいか、負担をどこまで受け入れるかは人が決めること。集めて、預け先ごとにそろえて、契約書と振込と帳簿を突き合わせ、期日の近い行を抜き出すのは機械の仕事
・実務は、記録のありかの洗い出し、預け先ごとのまとめ直しと種類と根拠づけ、預け先の向きと期日の向きで並べる、社長と確かめて四つの表に分ける、決まりを三つつくって年に二度確かめる、の五つ
・一覧に入れる項目と種類の分け方をこちらから指定し、戻る金額を機械に計算させず契約の文言と預けた金額だけを並べさせ、一覧の合計を帳簿の残高と突き合わせる
・今借りている物件の敷金だけを並べない。条件が見当たらない預け金をよくある条件で埋めない。印のついた預け先に確かめずに求めない。必要なページより多く渡さない。払った日と終えた日に書く決まりから始める

Claude Code導入サポートのご案内

「自社が預けているお金を、この記事の手順で一覧にしてみたい」「契約書を、どこまで読み取らせてよいか分からない」という方向けに、Claude Codeの導入サポートを承っています。

Claude Code導入サポート 税込3,000円

・Claude Codeのセットアップから、最初の預け先ごとの一覧づくりまでを一緒に進めます
・戻る金額を計算させず、契約の文言と預けた金額だけを根拠つきで並べさせるための頼み方の言葉を、その場で整理します
・払った日に一行書き、終えた日に書き足し、年に二度戻ったか確かめる表を抜き出す運用を回すための、簡単な形をご提案します

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これまで多くの中小企業や一人社長の方の業務自動化をお手伝いしてきた経験をもとに、預けているお金に限らず、日々の事務の中で「並べていないから見えない」「見えないから決められない」仕事を減らすお手伝いをしています。

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