そんな相談を受けることがあります。
私は福祉事業に約9年間携わり、放課後等デイサービスを中心に、複数事業所の立ち上げ・運営・統括を経験してきました。
実際に事業所を立ち上げて感じるのは、指定申請の準備だけではなく、「開業後にきちんと運営できる仕組み」を最初から考えておくことが非常に重要だということです。
今回は、これから放課後等デイサービスの開業を考えている方に向けて、最初に考えておきたい5つのポイントをご紹介します。
① まずは「どんな事業所にしたいか」を決める
最初から物件探しを始めるのではなく、
「どんな子どもたちを支援したいのか」
「どんな療育・支援を提供したいのか」
「他の事業所との違いは何か」
を整理することが大切です。
学習支援、運動、社会参加、生活能力向上など、事業所によって特色はさまざまです。
コンセプトが明確になると、物件・職員採用・支援プログラム・利用者募集なども考えやすくなります。
② 人員配置は早めに考える
放課後等デイサービスには、人員配置に関する基準があります。
「開業直前に職員を探せばいい」と考えていると、思うように採用できず、予定していた時期に開業できないこともあります。
必要な資格や経験を確認しながら、早い段階から採用計画を立てておくことが重要です。
また、単に基準を満たすだけではなく、実際の送迎や支援、休暇なども考えた人員体制を考える必要があります。
③ 売上だけではなく「利用人数」を考える
事業計画を作るときに重要なのが利用者数です。
定員10名だからといって、開業初日から毎日10名が利用するとは限りません。
開業1か月目、3か月目、6か月目と、利用者がどのように増えていくのかを想定しながら収支を考えることが大切です。
家賃、人件費、車両費、保険、通信費など、利用者が少ない時期でも固定費は発生します。
そのため、開業時にはある程度余裕を持った資金計画が必要です。
④ 「どうやって利用者に知ってもらうか」を考える
良い事業所を作れば自然に利用者が集まる、とは限りません。
相談支援事業所や学校、関係機関との連携、地域への周知など、開業前からできることはたくさんあります。
大切なのは単なる営業ではなく、
「この事業所では、どんな支援が受けられるのか」
を分かりやすく伝えることです。
⑤ 開業することをゴールにしない
指定を受けて事業所を開業することはスタートです。
実際には、開業後から、
・職員育成
・利用者対応
・保護者対応
・支援内容の改善
・書類整備
・収支管理
・組織づくり
など、さまざまな課題が出てきます。
だからこそ開業準備の段階から、「半年後・1年後にどんな事業所になっていたいか」を考えておくことをおすすめします。
最後に
放課後等デイサービスの開業について調べると、制度や指定基準など多くの情報が出てきます。
しかし、実際の運営では制度だけでは分からないこともたくさんあります。
「まだ開業するか決めていない」
「何から調べればいいか分からない」
という段階でも大丈夫です。
私はこれまでの福祉事業・放課後等デイサービスの立ち上げ、運営、統括経験をもとに、開業準備、人員配置、利用者獲得、収支、職員育成などについてご相談をお受けしています。
一人で悩んで時間を使ってしまう前に、まず現在の状況を整理するところから始めてみてください。
※指定基準や報酬制度等は地域や時期によって異なる場合があります。実際の開業・指定申請については、必ず管轄行政機関や必要に応じて各専門家へご確認ください。