倉庫から減った数が、全部売れた数になっていませんか

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倉庫Aから商品を6個移動し、倉庫Bで4個出荷した。マイナスの数量を全部足すと「10個売れた」と見えてしまいますが、そのうち6個は社内の置き場所を変えただけです。

在庫の増減を集計するときは、数量の符号だけでなく、増減の理由を分けます。倉庫別の在庫確認と、販売出荷数の確認では、見る行が違います。

■ 3行の動きで確かめる

作業前の在庫:倉庫Aに20個、倉庫Bに5個。合計25個。

移動T01:倉庫Aから6個減る
移動T01:倉庫Bへ6個増える
販売出荷:倉庫Bから4個減る

作業後は、倉庫Aが14個、倉庫Bが7個で、全体は21個です。

全体の在庫は25個から21個へ4個減りました。今回の販売出荷数は4個であり、10個ではありません。
12_説明図_v2.png
説明図:倉庫間移動6個と販売出荷4個を区別する。移動完了の例。

■ 移動元と移動先を同じ番号で結ぶ

移動の2行に共通の移動IDを残すと、片方の記録が抜けていないか確認できます。今回のT01はマイナス6個とプラス6個で、合計0個です。

ただし、この例は移動が完了し、同じ集計時点に両側が記録される条件です。移動中で別の日に到着する運用なら、移動中在庫をどう記録するかを別に決めます。月末に合計が0でないからといって、必ず記録ミスとは限りません。

■ 既存の増減表を確認する手順

1.増減理由の列があるかを見る

販売出荷、入荷、倉庫間移動、返品、破損などを区別できるか確認します。「出庫」という一つの名前に全部入っている場合、販売出荷だけを数える根拠が不足しています。

2.在庫計算と販売出荷集計を分ける

在庫には対象倉庫の増減を反映します。販売出荷数は、販売出荷と確認できた区分だけを対象にします。この記事の4個も、販売出荷として記録された行から算出しています。

3.移動の対応を点検する

同じ移動IDに元と先があるか、商品と数量が合うかを調べます。区分が分からない行を、勝手に販売へ振り分けないでください。

4.全体の増減に戻して確かめる

今回のように移動が完了した範囲では、社内移動で全社の数量は変わりません。入荷や販売出荷など、社外との動きが在庫差へ反映されているか確認します。

■ よくある集計のずれ

マイナス行をすべて販売と数える、移動先だけが二重取込みされる、倉庫コードの表記違いで別倉庫になる。いずれも、合計値だけを直すと元の問題が残ります。

差が出たら、対象の商品・倉庫・移動IDまで戻れる出力を用意します。破損や棚卸差異などは、販売出荷と別に確認します。

■ 検証結果

3行の増減を計算し、終了在庫A14個・B7個・全体21個、販売出荷4個を確認しました。T01の2行の数量差合計が0になることも確認しています。移動中在庫の計算や、特定の在庫管理サービスの操作検証は含みません。

倉庫別の一覧から販売出荷数も集計したい場合は、まず増減理由の列と移動の識別方法を整理すると、必要な処理を決めやすくなります。

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