【詩】帰郷――balloon flower

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――空と星の間の子
  わたしがそうでなかったら
  なぜ夜明け色で星型の
  五つの花びら 咲くかしら

風に揺れる幼い桔梗
つぼみ姿の彼女の夢は
いまだ誰にも知られないのだ
……言葉を紡ぐ花弁の口は
  咲かねば語りを許されぬ
控えめ 薄い唇の 境界線の裏側で
ゆっくりゆっくり ふくらむ夢は
そのまま空へ旅立ちそうに
まんまると そして ふんわりと
つぼみは大きく大きくなった
花咲く手前のつぼみの中に
夢や言葉を たくさんつめて
ある夜明け前の薄明かりに
目覚めるように花ひらいた
――わたしは瑠璃色の空になりたい
  わたしは輝く星になりたい
  この風にのって飛んでいくのよ
  わたしの信じる
  ふるさとのばしょへ……

少女は光を謳うのだった
朝露の涙を流しながら
夢は空へと飛んでった



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