【ワンループは作れるのに、1曲が完成しない……】
こんにちは、フタルネスタジオです。
DTMや作曲のレッスンをしていると、特に多くいただくご相談があります。
「8小節くらいのループなら作れるんですが、そこから先が作れません」
「イントロやAメロまではできるけど、サビに入る前に飽きてしまいます」
「何となく曲っぽいものはできるけれど、1曲として完成させられません」
実はこれ、DTMを始めたばかりの方にはかなり多いお悩みです。
そして、決して「才能がないから」「センスがないから」ということではありません。
むしろ、ワンループを自分で作れるということ自体が、すでに大きな一歩です。
問題は、その「ループ」をどうやって「1曲」にしていくか。
DTMは自由度が高い分、「次に何をすればいいのか」が分からなくなりやすいんです。
イントロの音色を選んで、ドラムを調整して、ベースを入れて、コードを変えて……。
気がつけば何時間も経っているのに、まだAメロ。
「このペースで本当に最後まで作れるのかな?」
そう思ってしまうと、だんだん作業自体が苦しくなってしまいます。
そこで今回は、ワンループから先に進めない方に向けて、
「1曲を最後まで完成させるための3つの方法」
をご紹介します。
【1.最初から完璧に作らず、「骨組み」だけで最後まで通す】
まず、一番大切なのがこれです。
「最初から完成形を作ろうとしない」
ということ。
DTMを始めたばかりの頃は、
「イントロはイントロらしくしたい」
「Aメロにはこの音を入れたい」
「サビでは一気に盛り上げたい」
「音色もしっかり作り込みたい」
と、最初から細かい部分まで完成させたくなります。
もちろん、音作りやアレンジを丁寧に考えることは大切です。
ただ、「1曲を完成させる」という目的で考えると、最初から細部にこだわりすぎると、かえって遠回りになってしまうことがあります。
そこでおすすめなのが、
「まず骨組みだけ作る」
という方法です。
例えば、
・ドラム
・ベース
・コード
・簡単なメロディ
このくらいで構いません。
そして、
イントロ
↓
Aメロ
↓
Bメロ
↓
サビ
↓
2番
↓
間奏
↓
ラストサビ
というように、荒削りでもいいので最後まで並べてしまいます。
音色も仮のもので大丈夫。
メロディも「とりあえずこんな感じ」で構いません。
大切なのは、
「曲の最後まで一度到達すること」
です。
なぜなら、一度でも最後まで作った経験があると、
「Aメロの次はBメロにする」
「2番は1番をベースに作る」
「最後のサビはここを変えて盛り上げる」
といった、曲全体の構造が少しずつ見えるようになるからです。
逆に、毎回イントロを100点にしようとしていると、いつまで経っても「曲全体を完成させる」という経験ができません。
最初の1曲は、100点の曲を作ることよりも、
「最後まで作った」
という経験を作ることのほうが大切です。
骨組みが完成してから、音色を変えたり、フレーズを足したり、アレンジを詰めたりすればいいんです。
作曲は、
「最初から完成品を作る」
のではなく、
「骨組みを作る」
↓
「全体を確認する」
↓
「少しずつ仕上げる」
という順番で考えると、かなり楽になります。
【2.コード進行を一から悩まない】
次に、曲作りで手が止まりやすいポイントが「コード進行」です。
「次のコードが思いつきません」
「コード進行をどう作ればいいのか分かりません」
というご相談もよくあります。
ここで覚えておいてほしいのが、
「コード進行を毎回ゼロから発明する必要はない」
ということです。
世の中には、長い音楽の歴史の中で、たくさんのコード進行が存在します。
実際の楽曲でも、似たようなコード進行が何度も使われています。
例えば、自分の好きな曲を聴いて、
「この曲のコード進行、好きだな」
と思ったら、一度それを参考にして、自分の曲の骨組みに使ってみる。
これだけでも、曲作りはかなり進めやすくなります。
もちろん、既存曲のメロディや歌詞をそのまま使うという話ではありません。
「好きな音楽の構造を研究する」
ということです。
コード進行を参考にしながら、
・メロディを変える
・リズムを変える
・テンポを変える
・音色を変える
・曲の構成を変える
・アレンジの方向性を変える
などを試していく。
そうすると、そこから自分自身のアイデアが生まれてきます。
そもそも作曲は、何もないところから突然すべてを生み出す作業ではありません。
好きな音楽を聴いて、
「この雰囲気が好き」
「この展開が気持ちいい」
「この音の重なりが好き」
という感覚を少しずつ自分の中に蓄積し、それを自分なりの形にしていくことも、立派な作曲のプロセスです。
「コード進行を全部自分で考えなければ作曲じゃない」
と考えてしまうと、必要以上にハードルが高くなってしまいます。
まずは好きな曲を分析して、
「自分は、どんなコード進行や展開が好きなんだろう?」
と考えてみるところから始めてみましょう。
【3.「今どこでつまずいているのか」を可視化する】
そして、もう一つ非常に重要なのが、
「自分が今、何に困っているのかを把握する」
ということです。
一人でDTMをしていると、意外とこれが難しいものです。
「なんとなく曲が進まない」
「なんとなく完成しない」
という状態になってしまうことがあります。
しかし、実際には、
・コードはできているけれど、ベースが思いつかない
・メロディはできたけれど、曲の展開が作れない
・アレンジはできたけれど、音が多すぎて整理できない
・サビをどこに持ってくればいいのか分からない
など、原因は人によってまったく違います。
ここを曖昧なままにしてしまうと、
「とりあえず音色を探してみよう」
「とりあえずドラムを変えてみよう」
と、目の前の作業だけを繰り返してしまいます。
すると、時間はかかるのに曲はあまり進まない、という状態になってしまいます。
だからこそ、
「次に何をするのか」
を具体的にすることが大切です。
例えば、
今日はドラムを完成させる
↓
次回までにベースを入れる
↓
その次はメロディを整理する
↓
最後に音色とアレンジを詰める
というように、作業を小さく分けていきます。
「曲を完成させる」という大きな目標だけを見ると、途方もなく感じてしまいます。
でも、
「今日はベースだけ」
「今日はサビのメロディだけ」
と考えれば、取り組むべきことがはっきりします。
【曲が完成しないのは、才能がないからではありません】
ここまで読んで、
「自分もまさにこれかもしれない」
と思った方もいるのではないでしょうか。
DTMを始めたばかりの頃は、どうしても「完成させること」に意識が向きます。
でも、本当に大切なのは、最初から完璧な曲を作ることではありません。
「何度も最後まで作ってみること」
です。
その中で、
「ここはうまくいった」
「ここは難しかった」
「次はこうしてみよう」
という経験を積み重ねていく。
1曲目から素晴らしい作品を完成させる必要はありません。
むしろ、最初のうちは少しくらい荒くても大丈夫です。
途中で気に入らない部分があってもいい。
「もっとこうしたかったな」と思ってもいい。
まずは、
「自分の力で曲を最後まで完成させる」
という経験を作ってみましょう。
その経験が、次の曲を作るための一番の教材になります。
何曲か作っていくうちに、
「前より早く作れるようになった」
「以前は分からなかったことが分かるようになった」
「自分の好きな音楽が少しずつ分かってきた」
という変化も出てきます。
DTMは、最初のうちは「何をすればいいのか分からない」ことが一番の壁です。
だからこそ、一人ですべてを抱え込む必要はありません。
【フタルネスタジオでは、曲を完成させるところまで一緒にサポートします】
フタルネスタジオでは、生徒さんごとに専用のカルテを作成し、
「今日はここまでできた」
「次回はここをやる」
という形で、現在地と次の課題を整理しながらレッスンを行っています。
DTMの操作方法を教えるだけではなく、
「今、この人が何につまずいているのか」
を一緒に見つけて、必要なことから一つずつ進めていくことを大切にしています。
「ループまでは作れるけれど、その先に進めない」
「何から勉強したらいいのか分からない」
「自分の曲を完成まで持っていきたい」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
「作りたい曲はある。でも、どうやって完成させればいいか分からない。」
そんな状態からでも大丈夫です。
まずは一緒に、1曲を最後まで完成させてみましょう。