複雑な、難しい情報を“はたらく動画”で伝わりやすく /映像クリエイター・あんずアニメーション

あんずアニメーション 宮﨑さん

スマホやタブレットが浸透し、情報伝達手段として動画を目にする機会が年々高まっています。それに伴い、企業でも動画を活用するケースが増えてきていますが、そのような中、動画の効果を最大限に高めるための“はたらく動画”を制作・提供しているのが映像クリエイターとして活躍している、あんずアニメーションの宮﨑さんです。

今回は宮﨑さんに映像クリエイターの道に進むことになった経緯や“はたらく動画”の効果、オンラインで映像制作を依頼する時のポイントなどについて詳しく伺いました。

目次

誰かの「こうなりたい、困りごとを解決したい」という思いから映像クリエイターの道へ

映像クリエイターとして活動されることになってきっかけについて教えてください。

大学卒業後、日本文化への高い関心から日本の手仕事を取り扱う店舗に就職したのですが、結婚を機に退職することになりました。その後子どもが産まれたこともあり、外で働くことが難しくなってしまったのです。

ちょうどその頃夫が自宅で動画編集の副業を始めていたので、私も手伝うようになったというのが映像の仕事に関わるきっかけでした。 

そこからご自身で映像制作の道に進むことになった経緯は何だったのでしょうか? 

2人とも独学で始めた動画編集でしたが、思ったよりも多く発注をいただけるようになりました。一方で依頼内容の多くが、YouTubeで視聴回数を稼ぐことを目的とした「消費されるコンテンツ」だったのです。

そのような中、徐々に私の心に「誰かのこうなりたいという願いや、困りごとが解決できるような動画が作りたい」という思いが芽生え、自分の好きなこと、得意なことと掛け合わせて何かできないかと考えるようになりました。

それがアニメーション動画だったのですね。昔からアニメが好きだったり、絵を描くのが得意だったりされたのですか?

得意というほどではないかもしれませんが、幼い頃から絵を描くのが好きでした。実は母親がとても漫画が好きで、家には母親世代に人気のあった漫画がたくさんあったんです。子どもの頃は、その漫画を真似してよく描いていました。

いつ頃からココナラでサービスを出品するようになりましたか? 

アニメーション動画の制作を始めるようになってからなので、3年ほど前からです。初めての受注は子ども向け英語教材のアニメーション動画制作でした。その後も少しずつ依頼が増えていき、実績が積み重なり高い評価もいただけるようになって、その年の秋くらいから忙しかった記憶があります。

「こうなったらいいな」を実現するための“はたらく動画” 

宮﨑さんは“はたらく動画”を作るということを掲げてらっしゃいますが、こちらについて詳しく教えてください。

年々動画制作のニーズは高まってきていますが、「流行っているから」「周りが導入しているから」という理由で制作しても狙った効果は得られません。私は、依頼される方の「こうなったらいいな」を実現するために活用できる動画を作ることをモットーとしており、それをはたらく動画と呼んでいます。 

具体的には、「分かりやすく伝える」「くり返しの説明をなくす」「お客さまの待ち時間を有効活用する」といったことを目的とした動画を指します。

制作する上で気をつけていること、工夫していることなどはありますか?

そもそもアニメーションを制作したことのない方がほとんどですし、対面よりも丁寧なコミュニケーションが求められるオンライン上のやり取りになるので、初回のやり取りはとても大切にしています。基本的なヒアリング項目はありますが、作りたい動画の内容に応じて、ヒアリングシートは一つひとつ変えています。 

最も重要なヒアリングのポイントは「動画を通じて何を実現したいか」です。加えてどのようなシーンで使って、どういう方が見て、どのような行動につながることを期待しているかなどを伺い、それを踏まえて構成を提案するようにしています。

動画はテキストよりも短い時間で多くの情報を届けられる反面、そのために「どの要素を優先するか」を整理することが強く求められます。そのため、最初はクライアントさんが想像するよりも確認してもらう要素が多く、正直大変かもしれません。ただその負担を少なくすることも私の役目だと思うので、なるべく答えやすいように質問する、言語化できない部分をこちらから提案するなどといった工夫はしています。 

どのような方からの依頼が多いですか?

おおよそ法人8割、個人2割といった割合です。法人に関してはエステサロンやポスティングサービス、メーカーなど業種の偏りがなくさまざまです。個人ではYouTuberの方からの依頼が多いですね。オープニング動画や待機画面など、YouTubeで活用する動画の制作を依頼されることが多いです。

一つ特徴的なのは、医療系の依頼が多いことです。これまで製薬会社や病院、患者団体などの動画を制作しました。

なぜ医療系の依頼が多いのでしょうか?

これはアニメーションの特徴でもあり、私の得意なことの一つでもありますが、「複雑な情報や硬い情報を柔らかく、わかりやすく」表現できることがその理由と考えています。

印象に残っている仕事の一つとして、国の難病に指定されているハンチントン病の患者団体から依頼をいただいた動画制作があります。ハンチントン病とは脳の中で神経の細胞が失われることにより、身体の動きや感情のコントロールをしたり、物事の理解が難しくなったりする病気です。この時は患者会の学術顧問である教授から依頼をいただいたのですが、最初にいただいた資料がとても難しかったのです。

ヒアリングを重ねて内容を理解するとともに、最も伝えたい部分を聞き出し、絵コンテなども活用してイメージを共有しながら制作を進めました。ただ分かりやすくするだけでなく、視聴者である患者の多彩な色覚や人権にまで配慮する必要があり、非常に勉強になりました。病気の情報との接点をなるべく無機質ではないものにする上で、イラストやアニメーションの暖かさを活かすことができた事も、とても印象に残りました。 

あんずアニメーションが制作した、日本ハンチントン病ネットワークの「ハンチントン病と診断された方へ」

「こんなことを実現したい」という思いをぶつけてほしい

これから挑戦したいことなどはありますか?

アナログなものにも挑戦してみたいと思っています。ココナラの仕事を通じてデジタルのイラストを描かせてもらえるようになってきましたが、元々日本の文化にも興味があったこと、また日頃情報収集している中で版画の雰囲気に魅力を感じ、自身でもチャレンジしてみたいなと思っています。

これが動画の仕事につながるかはわかりませんが、自分自身の実現の幅を広げていくことにつながるのではないかと思っています。 

ありがとうございます。それでは最後に動画制作の依頼を検討されている方にメッセージをお願いします

皆さんが動画を通じて実現したい「お困りごとの解決」や、「ワクワクや思いやりのあるコミュニケーション」のお手伝いができればと思っています。

アニメーション動画に関して制作のイメージや工程がわからず、ハードルが高いと思っている方も多いと思いますが、「こんなことを実現したい!」という思いをぶつけていただければ色々と提案ができますので、内容が固まっていなくてもまずはお気軽に相談してください。

映像クリエイター/あんずアニメーション

目次