プロフェッショナルのクオリティを「身近」に。/コピーライター・松田茂

コピーライター 松田茂さん

数々の著名な映画のキャッチコピーを世に送り出すとともに、現在ではココナラを通じて全国のさまざまな企業・個人事業主からの依頼に応えているコピーライターの松田茂さん。すでに各方面で活躍している松田さんがココナラを使い始めた理由は、「もっと多くの人に、プロフェッショナルのクオリティに触れてほしい」からーー。

商品・サービスのネーミングから広告のキャッチコピー、Webサイトや販促物のコピーライティングまで、実は規模を問わず「言葉を生み出す」必要がある企業や人は多いはず。今回は、そんな方々にぜひ読んでもらいたいストーリーです。 

目次

言葉で世界を変えたかった──小説家志望から始まったキャリア

コピーライターとしてのキャリアの原点を教えてください。

きっかけは憧れの二人にあります。一人はコピーライターの糸井重里さん、そしてもう一人は小説家の村上龍さんです。

高校卒業後、映画の道を志してアメリカに留学したのですが、海外から見た日本にある種の違和感を覚え、「この思いを小説にしたい」という気持ちが沸き起こりました。日本に戻ってからは、村上龍さんの名著「限りなく透明に近いブルー」に衝撃を受けたこともあり、福生市の横田基地の近くに住んでいました。

ただ、なかなかモチベーションが続かず悶々としている中、たまたま母親の知人経由で地元・群馬の印刷会社を勧められたのです。「コピーライターとしてなら」と伝えたのですが、当時の地方ではコピーライターという職業で雇用されることは珍しく、グラフィックデザインとの兼務という形で入社することにしました。

その後、すぐに東京でフリーランスとして独立されたのですか?

いいえ。印刷会社に勤めた後、同じく地元で制作会社、独立という形で働き先を変えていったのですが、地方では限界があることを感じていました。そのような時、知人が役員を務めるメーカーから、東京事務所の立ち上げに伴いブランディングルームの室長に就任してくれないかというお声がけをいただいたんです。

環境を変えることも良いきっかけになるのではと考え、その話を受けて東京に引っ越しました。そこからは広報・広告関係全般を担っていたのですが、ちょうどその頃、子どもがだんだんと話せるようになってきた時期でした。そんな子どもが、東京のあちこちに掲出されている広告を見て私に話しかけてきたんです。それを聞くうちに、「子どもに説明できるような仕事をしたい」という思いが徐々に強まっていきました。

そこで大手広告代理店系の制作会社に転職することにし、ソニー・ピクチャーズ担当として映画関係のコピーライティングを担うことになりました。

「これ、お父さんの仕事だね」。キャリアが大きくステップアップしたことを感じた瞬間

松田さんが手がけた「2012」のキャッチコピー

当時はどのようなお仕事をされていたのでしょうか?

当時は映画のキャッチコピーだけでなく、パンフレットや新聞広告、試写会用のプレスシートまですべて書いていました。

映画に携わるようになったことで、自分で作ったキャッチコピーがテレビから流れ、街中で見かけることもできるようになったわけです。とうとう、子どもに「お父さんの仕事だね」と言ってもらえることができるようになり、クリエイターとしての自分のキャリアが大きくステップアップしたことを感じたタイミングでした。 

プロの品質を、もっと身近に。ココナラで伝えたいこと

ココナラを利用することになったきっかけについて教えてください。

その後勤めていた会社の合併による待遇変更やプロジェクト終了もあって、早期退職しフリーランスとして独立することを決めました。

そのような中、仕事を獲得するための一つの手段とも捉えていましたが、あえてココナラのようなプラットフォームを活用したのは、多くの方に「コピーライター」というプロの仕事に直接触れてほしいと思ったことが大きな理由です。 

全ての人が言葉に触れながら生きていますし、たとえコピーライターでなくても、ほとんどの人が言葉を使って仕事をしています。ただ、「言葉を扱うプロ」であるコピーライターと出会う機会は多くありません。そういった方に、コピーができあがるまでの過程も含めてプロのクオリティを知ってもらいたい。そういう思いで始めました。 

ココナラでは皆さんが知っているような大企業だけでなく、全国の中小企業や個人事業主もいらっしゃいますし、コピーの依頼に慣れていない方も多いですが、不安はなかったですか?

独立直前は大きな企業の仕事がほとんどでしたが、元々地方でさまざまな方と仕事をしていたこともあり、全く違和感はなかったです。私自身、より多くの方の思いを知れば知るほど視野が広くなると考えているので、日本全国さまざまな業界の方から依頼を受けられていることで刺激を受けています。

オンラインでのやり取りについても特に問題はありません。ただ、他の方と比べるとビデオチャット機能を使うケースが多いかなと思います。特にネーミングに関しては発注者さんの細かな要望や好き嫌いの部分が大きく影響するので、こちらからビデオチャットを使ってのミーティングを提案することが多いですね。

印象に残った仕事を教えてください。 

おしゃべりAIアプリ「Cotomo(コトモ)」のネーミング開発です。この依頼ではネーミングから「話したいことも、話せないことも。」というキャッチコピーまで手掛けさせていただきました。

松田さんが手掛けた「Cotomo」のネーミングとキャッチコピー

Cotomoは今では芸能人の方もYouTubeやTikTokといったSNS投稿に活用するなど、音声会話型のアプリとしてはとてもメジャーになっています。ココナラを通じてこういった案件に関われたのはうれしかったですね。

読み手の心に届く言葉を。頭の中にある想いを「翻訳して言語化する」のがコピーライター。

ネーミングやコピーを考えるときのスタンスについて教えてください。

コピーライターという仕事は、相手が言語化できていない想いやイメージを丁寧に引き出し、翻訳しながら形にしていく仕事です。 

その中でも私は常に「読み手がどのような気持ちで読むか」を意識しています。これは一見当たり前のように感じられるかもしれませんが、意外と抜けがちな視点です。 

この視点の重要性に気づかされたのは、数多くの映画のコピーライティングを手掛けさせていただいたことに遡ります。映画のコピーは、ポスターだけでなくテレビや新聞、雑誌など、さまざまなメディアや場所を通じて多くの人が目にしますし、ほかに比べて反応する方が圧倒的に多いのです。「自分ではそのような意識はなかったけど、こうやって捉えられるのか」というような気づきも多くあり、以来この視点はどの仕事でも大切にするようにしています。

言葉を扱うプロフェッショナルの「学び方」は多くの方が関心を持っているかと思います。松田さんはどのようにしてスキルアップを図っていらっしゃいますか?

秋元康さんがどこかで「インプットは普通にしていて耳に入ってくるくらいがちょうどいい」と語っていましたが、私もそれに近いスタンスです。ただ、意識的に言葉や映像に触れる機会を増やすようにはしています。 

普段からテレビやネットニュースもよく見ますし、若者など幅広い世代の感覚も掴めるようSNSなども見ています。それをメモにまとめるというようなことはしませんが、頭の中にどんどん蓄積していきながら、繰り返し使う中でその時々で必要な情報を引き出せるようになってきているのかなと思います。 

ありがとうございます。
最後に、依頼を検討している方へメッセージをお願いします。

これまでプロのコピーライターと接点を持ったことがない方は多いと思います。だからこそココナラを通じて、「プロが言葉を扱うとこうなるのか!」と感じていただけるような提案をしたいと考えています。

遠慮はいりません。経験や知識がなくても、安心してご相談ください。 

コピーライター/松田茂

目次