LPに求められるのは、見た目ではなく「売上を高める」デザイン/LPデザイナー・エスデザインマーケティング 

エスデザインマーケティング 徳永佳子さん

200件以上とココナラでの実績を豊富に有し、さまざまな業種のLP(ランディングページ)制作を手掛けているエスデザインマーケティングの徳永さん。「LPはその商品・サービスが売れることがゴールであり、制作者の使命」と語り、自身のマーケティング経験を存分に生かしたLPデザインを提供しています。

今回はプロフェッショナルとして活躍する徳永さんに独立することになったきっかけやLP制作にかける思い、制作進行で心掛けていることなどをお伺いしました。

目次

自身の経験と学びを掛け合わせ、「LPデザイナー」として独立 

本日はよろしくお願いします。まずは徳永さんのキャリアについて教えてください

大学卒業後、地方銀行でキャリアをスタートしたのですが、もともとマーケティングに興味があったこともあり、Web広告代理店に転職をしました。在籍期間は約1年半とそれほど長くなかったのですが、ベンチャーだったので短い期間で幅広い仕事に関わることができ、さまざまなことを学ぶことができました。

その後、独立された経緯についても教えてください。

代理店在籍時に結婚が決まり、夫の地方転勤もあって私は退職することになりました。その後出産・育児に入ったのですが、ちょうど世の中に初期の副業ブームの流れが起こり、自分も子育てで家にいることが多かったので何かチャレンジしてみようと考えたのです。 

その時に出会ったのがLPデザインという仕事でした。広告代理店に勤めていたこともあり、LPとは何か、その重要性も含めて理解していたので、デザイン技術を身につければ仕事になるのではと考えました。そこで、オンラインスクールに通ってデザインを学んだのです。

なぜWebサイト制作ではなく、LPデザインに絞ったのでしょうか? 

Webサイト制作なども含め、関連するオンラインスクールをいくつか受講したのですが、デザイン未経験でも手早く始められそう、と思ったことが一つの理由です。Webサイト制作になると広い範囲の知識を身につける必要がありますが、LPであればWebデザインの知識を最低限学べば制作することができます。

一方でLPにはただ作るだけでなく、お客さまのニーズを可視化し「売れる」ことを目指すためのマーケティングの視点が必要になってきます。そこで、「広告代理店で得た自分の知識とLPデザインを掛け合わせて提案したらうまくいくのではないか?」と自分の中でストンと腑に落ちたのです。

Webサイトは「百貨店」。LPは「販売員」

WebサイトとLPの違いについてもう少し詳しく教えてください。 

Webサイトは「百貨店」、LPは「お店にいる販売員」と考えるとわかりやすいです。 

Webサイトはその会社の商品・サービスのユーザーだけでなく、取引先や投資家など、その会社に興味を持つさまざまな方が訪れることを目的に設計されています。ですので、それぞれのユーザー視点で百貨店を歩きやすいように設計していくことが求められます。

一方のLPは短期的な売り上げの向上がゴールになります。お店にいる販売員のように、お客様の悩みや好みに合いそうなものを接客を通じて提案をし、販売力を高める役割を担っています。そのため、その時々のニーズに合わせてタイムリーに効率良く作っていくことが必要となります。 

どちらが良い悪いではありません。それぞれにゴールが異なるので、目的に応じて適切に使い分けていくのが良いと考えています。 

これまでのオーダーの傾向や、印象に残った仕事について教えてください。

「特定の商品・サービスを売りたい」と考えている方からのオーダーが多いですね。業種・ジャンルは本当にさまざまです。化粧品やパーソナルジム、コーチングのサービスなど、あまり偏りがないこと自体が特徴だと思います。 

私自身の仕事で印象に残っているのは、在留外国人のビザ取得・更新を専門にされている行政書士の方からのご依頼になります。当初は個人事業主としてサービスを提供されていらっしゃった中で依頼を複数いただいたのですが、実は今では全国でも8拠点を置く、業界大手にまで成長されているんです。 

エスデザインマーケティングが手がけた、「ジャパンビザサポート」のLP

もちろん提供されるサービスの品質が高かったことが一番大きな理由だとは思いますが、お客さまの事業に並走しながら一緒に成長できたことが非常にうれしかったです。

お客さまと足並みを揃え、専門的な知識を持つ「正社員」としてコミットしたい 

徳永さんの得意なジャンルや強みなどについても教えてください

さまざまな業種・ジャンルのLPを制作させていただいていますが、特に得意としているのは女性をターゲットにした商品・サービスになります。「セールスに注力」というよりは「感情に訴えかける」LPを意識して制作していることと、また同性をターゲットにした商品やサービスの方が気持ちを理解できることも多いので、結果としてオーダーが多くなっています。 

また、マーケティングの経験を生かした提案ができるのも強みです。ある化粧品会社からすでに公開されていたLPのリニューアルをお願いされたのですが、そのLPは画像やグラフなど、ビジュアルがメインだったのです。 

ただ、ヒアリングをしてみるとその魅力や差別化のポイントを際立たせるためには、もっとストーリーで訴えることが必要ではないかと感じ、ブログ風の「記事LP」の形にガラッと変更してはという提案をさせていただきました。結果として非常に成果に繋がったと喜びの声をいただいたのですが、これも私自身が広告代理店時代を通じて得たマーケティングの知見が生かせた事例になっているかなと思います。 

LPを制作する上でどのようなことを心がけていますか?  

「お客さまと足並みを揃えて、一緒にゴールに向かうこと」を意識しています。LPは広告効果が上がることが最も重要なので、そこから絶対にぶれないよう、お客さまの想いを汲みながら、私自身の知見も生かしてリードできるようにしています。

また、見る方の気持ちが盛り上がり、その商品やサービスに対しての意識が変わっていくようなLPを作ることを目指しています。セールスライティングの「型」と呼ばれるものもいくつかありますが、そういったものは見慣れてきてしまうという難しさもあります。その会社なりのデザイン、コピーを考え、独自性を出すことで見る人にとっての「引っかかり」を生み出すことのできるようなエッセンスを見出すのもデザイナーの役割だと思っているので、そんなLP制作をできるよう心がけています。 

オンライン上での取引に対して、何か工夫をしていることがあれば教えてください 

私自身はこれまでの仕事が全てオンラインなので、全国のお客さまからお声がけいただけることや時間に縛られないというメリットの方が多く、デメリットはあまり感じることはありません。 

一方でお客さまが安心して取引を進められるような工夫はしています。まず、デザインに入る前に把握しておきたい商品・サービスの概要や強み、ターゲットなどを整理するためのヒアリングシートを記載いただき、目線を合わせます。 

また、事前準備としてお客さまのWebサイトやSNS、記事なども丁寧に見るようにしています。ヒアリングシートに記載されていないことでも、それらを見ることで「この要素も入れた方がいいのでは?」という提案ができるようにするためです。 

このように事前にできるだけ目指す方向の意思統一を図るようにしていますが、それでも多少の懸念が残ったり、直接想いを伺ったりした方がより良くなると考えた時は、ビデオチャットを活用するようにしています。 

最後にメッセージをお願いします。

LPは商品やサービスの魅力を余すことなく表現することが大切です。私はその魅力を見つけ出して表現していくため、「御社の正社員」になったつもりで取り組みますので、一緒に良いLPを作っていきましょう。 

LP(ランディングページ)デザイナー/エスデザインマーケティング

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