マーケティング視点を駆使して顧客の想いを形にする「ビジネスやブランドが成長するデザイン」/デザイナー・T’s Design

日本最大のスキルマーケット「ココナラ」におけるスキル登録者は90万人以上。それぞれが持つ知識・スキル・経験をサービスとして出品し、全国の人々が持つ「困りごと」を解決しています。その登録者の中には特定の分野で高品質のサービスを提供し続け、高い基準をクリアした「プロフェッショナル」が数多く存在しています。
今回お話を伺うのは、服飾デザイナーとしてキャリアをスタートし、現在ではグラフィックデザイナー・アートディレクターとしてロゴやチラシをはじめ、名刺やパンフレット、ウェブサイトなど幅広いデザインを手がけているT’s Design(ティーズデザイン)の高寺さん。「デザインを身近に。」をコンセプトに、アパレル、デザイン会社勤務時代に培ったマーケティングの視点を駆使し、「ビジネスやブランドが成長するデザイン」についてお聞きしました。
「お客様と直接コミュニケーションを取りたい」という思いから独立を決断

本日はよろしくお願いいたします。
高寺さんはキャリアの初めからデザイナーとして活動されていたのですか?
はい。ただ、元々は服飾系の専門学校出身で、ファッションデザインやビジネスについて学びました。卒業後はアパレル会社の商品企画部へ就職しました。
当初は服飾デザイン(Tシャツのプリントデザインなど)や生産管理をメインに行っていたのですが、次第にデザインだけでなく、営業や販売計画の策定など、幅広い業務に携わるようになりました。
服飾ではなくグラフィックデザイナーとして活動していこうと考えられたきっかけについて教えてください。
会社でさまざまな業務に関わるなかで、やっぱりデザインの仕事が好きだと再認識したことが一番の理由です。アパレルのデザインも楽しかったのですが、販売促進のためのマーケティング戦略や、広告バナー・販促物のデザインにより興味を持ちました。
その経験を通じて、「もっと幅広い分野で、お客さまと直接コミュニケーションを取りながらデザインに取り組みたい」という思いが芽生え、働き方の視野を広げることを考えるようになりました。
そこからはすぐに独立されたのですか?
いいえ、当時はまだ独立を考えておらず、まずは幅広い分野のデザインに対応できるスキルを身につける必要があると感じ、大手デザイン会社に転職することにしました。そこで多様な経験を積むことができたのですが、世の中でフリーランスや副業の流れが大きくなっていることを実感し、徐々に独立を意識するようになりました。
ただ、私はけっこう慎重派なので(笑)すぐに独立を決めたわけではありません。まずは副業からチャレンジしてみることにしました。そこでココナラと出会い、サービスを出品し、「会社と副業の収入が逆転したら独立しよう」と考えていたのですが、思ったより早くそのタイミングが訪れ、独立を決意しました。
あえてニッチなサービスを出品し、実績を積み上げる

慎重ですね(笑)ではココナラの出品戦略なども慎重に練っていったのですか?
ココナラではロゴ作成からスタートしました。しかし、ロゴデザインの市場は競争が激しく、多くの出品者がすでに実績を築いていたため、最初はなかなか依頼がありませんでした。
そこで、まずは実績づくりのために低価格で出品してみたり、売り上げ上位のサービスを徹底的に分析しました。その結果、自分の得意分野をアピールするためには、サービスをさらに絞る必要性があると判断し、会社や商品といったロゴではなく、「地域スポーツチームのロゴ」に絞って出品することにしました。
なぜスポーツチームのロゴだったのですか?あまりニーズも多くないような気も……。
実は当時、会社員時代に副業としてロゴの依頼を初めて受けたのが、友人のスポーツチームのロゴだったんです。その後も何度か同様の依頼を受けていて、経験を積んでいたことが理由の一つです。
また、特定のプロスポーツだけでなく、アマチュアでもチームロゴを作る動きが増えており、少年野球チームや、サッカー、ママさんバレーチームはどの地域でも全国にニーズと市場があると感じました。
このようにターゲットを絞ったことで、他にはない独自のサービスとなり、少しずつ依頼を受けることができるようになりました。その後、実績を積み重ね、高評価を得ることで、ココナラ内での信頼感を高められたことが、現在に繋がっていると思います。
これまでで印象に残った仕事はありますか?
元日本代表サッカー選手の本田圭佑さんがオーナーを勤めているプロサッカーチーム「SOLTILO BRIGHT STARS FC」からの案件です。アフリカのプロサッカーチームですが、現地の日本人スタッフの方から日本時間の深夜にご連絡をいただいたのです。
スポーツチームのデザインでは、ファンの熱量やブランドイメージを的確に表現することが求められます。特にロゴやユニフォームデザインでは、「チームの想いを形にすること」が重要になるので、文化や色彩感覚の違いなどやり取りが難しいところもありましたが、細かいヒアリングを重ねながらデザインを仕上げました。
完成後に「自分のデザインが海外で本当に使われているのかな」とちょっと心配だったのですが、SNSやHPでチームの試合風景などが取り上げられていて、ユニフォームにしっかりとロゴが入っていたのを見て安心しました(笑)。この案件をいただけたことで、その他サッカーチームや日本独立リーグ野球機構の方からなど一気に問い合わせが増えていきました。

その後、ロゴだけではなくさまざまなデザインのサービスを展開されていかれたのですよね?
はい、もともとロゴデザインを専門にする予定はなかったので、早い段階で並行して自分ができそうなことを棚卸してしました。それを個別のサービスとして、まずは出品し、「売れるもの」「売れないもの」を取捨しながら整理していった結果、現在のサービスラインアップになりました。
今は地域のスポーツチームのロゴ作成以外にも、企業から、名刺やパンフレット、チラシなど、ご依頼いただいております。中には著名な企業からのご依頼や、開業・独立に向けて「ロゴから名刺やチラシ・HPなどトータルでデザインを依頼したい」といったお話をいただけるようになりました。
「どうすれば興味を持ってもらえるのか」
マーケティング視点を駆使し、想いを形にするデザインが強み

サービス出品にあたって、どのような点を意識していますか?
「マーケティング視点を持ったデザイン」が自身の差別化ポイントです。見た目の良さだけでなく、常に「どうすれば伝わるのか」「どうすれば興味を持ってもらえるのか」という視点でデザイン制作に取り組んでいます。
また、自分の考えだけでなく、お客さまと一緒により良いものを作り上げることを大切にしています。ヒアリングを重ねながら、お客様の想いやビジネスの方向性をしっかりと理解し、それをデザインに落とし込むことを心がけています。
デザインは完成して終わりではなく、実際に活用した後の反応や効果を把握することも重要なので、イベントなどのチラシを作成した後は開催後にしっかりが集客ができたかなど、ご連絡をして、お客様の声を大事にしています。
ありがとうございます。
最後に、依頼を検討されている方に向けてメッセージをお願いします。
こうした姿勢が評価され、現在では法人からの依頼も増えています。今後も、デザインを通じてビジネスやブランドの成長をサポートしていきたいと考えています。
また、ロゴ単体のデザインにとどまらず、名刺・パンフレット・チラシ・ウェブサイトまでトータルで対応できることも強みです。デザインの統一感を持たせることで、より効果的なブランディングが可能になります。
ココナラというオンラインのマーケットプレイスがあるおかげで、国内でも海外でもどこからでもご依頼を受けることができるようになりました。「オンラインでの取引は不安」とお感じになる方もいらっしゃるかと思いますが、丁寧にヒアリングさせていただき、最後まで一緒に取り組んでいきますので、是非、ご相談お待ちしています!
アートディレクター/デザイナー T’s Design
