「仏教とは何かを突き詰め、より多くの人に伝えたい」。5年以上続ける僧侶のブログサイトをリニューアル

仏教とは何か。これからのお寺はどうあるべきか。父が住職を務めるお寺で育ち、幼少期からもやもやとした思いを抱えながら、少しでもその葛藤が晴れるためにと学び続けてきた函館・錦識寺(きんしょくじ)の副住職・上田隆弘さん。2019年には「宗教とは何か」をテーマに、13カ国を巡る世界一周の旅に出かけ、その時得た経験談をベースに、5年以上ブログを通じての情報発信を続けています。 

今回は上田さんに僧侶として行う情報発信に対する思い、そして「より多くの方に届けたい」という思いからココナラを通じて行ったブログのリニューアルについてお伺いしました。

目次

「宗教とは何か」。自身が体験したこと、感じたことを伝えるため、ブログサイトを開始 

本日はよろしくお願いいたします。まずはお寺について教えてください。

浄土真宗の中に10ある真宗十派のうちの一つ「真宗木辺(きべ)派」のお寺で、大正12年に五個荘近江商人小杉家と滋賀県出身の篤信家の方々のお力によって建立されました。現在は私の父である上田教正が住職、私が副住職を勤めています。

上田さまも元々お寺に入られる予定だったのでしょうか

はい、私は長男だったのでその予定でしたが、といっても「仕方なく」という気持ちはなく、継がせてもらえる環境があることをありがたいと思っていました。というのも、子どもの頃から父の僧侶としての働きを見てきたのですが、御門徒の皆さんを中心に地域の方からとても慕われており、地域になくてはならないものとして存在していたお寺を守りたいと自然と思えるような環境だったのです。 

上田さんは個人ブログを5年以上続けられていますが、お寺の方がWeb上でこれだけ積極的に情報発信されるというのは珍しいのではないかと思います。
きっかけは何だったのでしょうか

私が物心ついた時にオウム真理教の事件があり、「宗教とは、仏教とはどうあるべきか」という葛藤が生じたこと、また若い人を中心に宗教に対する意識が徐々に薄れてきていると感じたことなどがきっかけです。例えば、誰もが知っている「お葬式」という儀式ですが、その意味をはっきりと理解されて執り行う方も減ってきているのではないでしょうか。 

「仏教やお寺はこれからも必要とされ続けるものなのか」そういった危機感があり、その答えを探すべく学生時代からずっと学び続けてきました。そして、その集大成として2019年に「宗教とは何か」をテーマに、13カ国を巡る世界一周の旅に出ることにしたのです。ただ、その時感じたことは自分の胸の内にしまっておこうと考えていたのですが、当時勤めていた札幌のお寺の先輩僧侶から「それではダメだ、自分の考えを発信してみたらどうか」と勧められ、ブログを始めることにしました。

「こだわり」のブログをココナラの専門家と徹底的に議論してリニューアル

リニューアルした「【日々是読書】僧侶上田隆弘の仏教ブログ」

今回はブログサイトのリニューアルをココナラで依頼されましたが、きっかけは何だったのでしょうか

5年近くほどんど毎日ブログを書き続けていたので、気付けば記事の総数が2,000を超えようかという分量になっていました。そのため、読者の方から「何を読んでよいか分かりにくい。読みたい記事を見つけられない」という声をいただく事が多くなりました。 
そこでもっと見やすく、分かりやすいサイトをプロの方に再構築してもらおうとココナラに頼むことにしました。 

実は知人の僧侶でビジネス関係にも明るい方がいて、「ココナラというサイトがあるから何か困ったことがあったら頼むといいよ」という話を聞いていたので、私自身も以前サイトのトラブルがあった時にココナラを通じて頼んだ経緯がありました。外部の制作会社に頼むという手もあったのですが、以前の経験からココナラは非常に心強いというイメージがあったこと、またコスト的なことを考えるとフリーランスの方に直接頼む形の方が良いのではないかと考えたのがその理由です。 

実際に依頼された方は、どのように選んだのでしょうか

まずはココナラで「ホームページのリニューアル」と検索して、ヒットした中から選ぶことにしました。ココナラで出品されている方はプロフィールやポートフォリオをしっかり公開されているので、そちらを参考にしながら選ばせていただきました。実際に選んだ方は実績が非常に豊富で、この方ならきれいに作ってくれそうだと感じたこと、また対応の範囲に応じて費用が段階に分かれているなど、最終的な金額がわかりやすかったのが決め手となりました。

それだけ長く続けられていたブログということは、こだわりも強かったのではないでしょうか

はい、5年近く毎日書き続けているので、こだわりはかなり強いです。私が作ったサイトを初めて見た方は「なぜこんなにカテゴリ数が多いのか?」と驚かれることが多いです。なので私にとってこのサイトはどのようなものなのか、なぜこうなっているのかをまずはしっかり読者に伝えたいと考えました。これが以前のサイトではうまくできていなかったのです。そこでプロの方の力を借りることにしました。

完成したサイトはいかがでしたか

以前とは全く違うサイトに見えるくらい劇的にリニューアルされました。記事が探しやすく、読みやすくなっただけでなくカテゴリの紹介文なども入れられるようになり、伝えたいことがより明確になったと感じています。定期的に訪れてくれる読者の方や御門徒さんからも「すごく良いサイトになった」など感想を言っていただくことも多くなりました。実はブログを読んだ新聞社の方からもお声がけいただき、それがきっかけとなって新聞でも連載を始めるなど、外部での表現機会も増えてきています。

寺院業界にこそ、ココナラを使ってほしい 

仏教教団発祥の地とされている、インドの「サールナート(鹿野園)」 
2024年 上田隆弘 撮影

ちなみに、寺院業界でも情報発信についての意識は高まっているのでしょうか

やはり現代の環境を考えると、Web上での情報発信は必須と考える寺院は多いと思います。少なくとも、ほとんどのお寺はWebサイトをすでに作っているか、まだなくても作らなければいけないと考えているのではないでしょうか。 

ただ、私のところもそうですが小規模で運営している寺院がほとんどです。そういったお寺は制作会社とのつながりもないですし、作りたいとなってもコスト面で厳しいと感じる方は多いはずです。そういったお寺こそココナラを活用することで希望に合ったWebサイトを作れるのではないかなと思います。

ありがとうございます。
それでは最後に、上田さまの今後の目標などについて教えてください

ブログを通じて新聞社からお話をいただき連載が始まったり、地元の短期大学で講師を務めたりするようになるなど、思い描いていた活動が少しずつ前に進み始めてきたように感じています。 

現在は旅行記や書籍の紹介がメインとなっていますが、今後はブログでも仏教について身近なこと、自身の考えていることなどを発信し、いずれは仏教に関する入門書なども書ければと考えています。ブログはそのためのベースとなりますので、これからもどんどん発展させていきたいですね。

函館・錦識寺
建立   :大正12年
宗派   :真宗木辺派
公式サイト: https://kinsyokuzi-hakodate.jp/
ブログ  : https://shakuryukou.com/

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