傾聴力超強化⑩『あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール』松橋良紀著

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久々に傾聴力超強化としてこちらをチョイス。どちらかというと営業職の方向けの本を書かれている方で、NLPの技術が含まれているということで読んでみました。

傾聴力超強化アーカイブ↓

章立てがなく、101のルールが記載されているので、私の独断で厳選してご紹介します。

聞き方のルール02 プロの聞く技術のポイントとは?

大事なのは、自分のことを話さず、常に相手に意識を向けることです。
そして聞く時の態度が重要です。相手に共感していることを十分に伝えることで、心を開いてもらえます。特に表情の豊かさは大きな影響を与えます。

聞き方のルール05 3つの「きく」の違いを知ろう

「聞く」は耳という感覚器官を使って入ってくる音や言葉を認識するという意味で、受動的な「きく」です。
「聴く」は「聞く」よりも能動的で、相手の感じたこと、伝えたいこと、言いたいことを理解しようと耳を注意深く傾けることです。
「訊く」は、自分が知りたいこと、自分が質問したいことを尋ねることです。

「聴」を分解すると、耳、十、目、心という字で構成されています。耳だけではなく心を使って聞くことを「聴く」ことだとも言います。

「心を使って聞いていますよ」というのを相手に伝えるには、大きく分けると3つの分野での技術があります。
 ・ボディランゲージの使い方
 ・声の使い方
 ・言葉の使い方
(この本では、読みやすく「聴く」ではなく「聞く」という漢字を使っています)

聞き方のルール06 相手に意識を向けて聞くには?

コーチングでは自分に意識が向いている状態を第一ポジション、相手に意識が向いている状態を第二ポジションと呼びます。常にどのポジションで聞いているか、意識が相手に向けられているかを気にするだけで、聴く力が飛躍的に高まるでしょう。

聞き方のルール07 聞くのをさまたげる「ブロッキング」とは?

 1.これはこういうことのはずだと思い込んでしまう
 2.説教したくなる
 3.説得したい
 4.意見を言いたい
 5.押しつけ
 6.先読みする
 7.自分の興味関心だけで聞きたくなる
 8.評価したい
 9.都合のいいように整理したい
 10.常識的に考える
 11.あの人といっしょだと思う

聞き方のルール08 協力を引き出す聞き方とは?

メッセージの伝え方は大きく2つ、「私(I)メッセージ」と「あなた(YOU)メッセージ」に分けることができます。
自分の感情を相手に伝えるには、自分の感情に気づく必要がありますから難しい場合もありますが、相手を責めることなく私メッセージでそれを伝えることによって、相手の協力を引き出していくことができます。

聞き方のルール09 相手のことを聞く「ユー・クエスチョン」とは?

相手にお願いをしたり、騒動を促したいときには「私は~」から始まる「私メッセージ」が有効です。しかし、話を聞く時には、「私が~」としてしまうと、意識がとたんに自分に向かいます。
「あなたは?」を使うだけで、相手に意識が向かいます。「あなたは~」「〇〇さんは~」というユー・クエスチョンは、第二ポジションを自然に作り出す有効な質問です。
話すときには相手の名前をどれだけいれられるか試してみましょう。

聞き方のルール10 しゃべりすぎに注意!聞く割合と話す割合はどれくらい?

有名なカリスマセールスマンは話す割合は自分が30%、相手が70%でもしゃべりすぎだと言っています。
相手のっ話を聞くということは、相手の心をつかむことです。

聞き方のルール13 安易に「わかる」を言わないで聞こう

聞くときに重要なのは共感力です。同情してきくこととは違います。
共感とは、文字通り「相手と共にする」ということです。相手の感じていることや考えていることを、同じように感じ取って理解することを言います。しかしその感情に巻き込まれない感じ方が共感です。相手との間にはある程度の距離をおいて、相手の感情に巻き込まれないようにしながら共感を示すには、主観的ではなく客観的な理解も必要になります。
おなじような経験があったとしても、安易に「わかる」という言葉は使わないほうがいいのです。
体験談を教えてあげるつもりでも自慢話になりがちです。相手の心の痛みを受け止めることがなく、自分の話をしてすっきりするパターンです。
いずれにしても共感することを忘れずに聞きましょう。

聞き方のルール15 相手の話を取らないで聞こう

コミュニケーション力に自信がある人ほどやりがちな悪い聞き方
 1.相談を受けたらしっかりとアドバイスをする。
 2.悩みや相談を受けたら、自分の体験談を話したほうが相手に伝わりやすくなる。
 3.相手の話をまとめるのがうまいので、「結局こういうことだね」と整理してあげることが多い。
 4.相手が話したことに対しては、必ず自分なりの意見を言うようにしている。
 5.悩みを打ち明けられたときには、問題解決をしてあげないと失礼にあたる。
 6.「しかし」「でもね」「それよりさ」「俺なんかもっと…」と言ってしまう。

聞き方のルール17 辛さや悲しみを受け取る聞き方をしよう

相手のつらさ、悲しさなどの気持ちを受け取らずに、はぐらかしてしまっている対応例
 1.励ましてあげる
 2.気にするほどのことじゃない
 3.元気づける
 4.明るくする
 5.論理的な話をする

聞き方のルール22 悩みを聞く時は気長に待とう

なかなか口にしづらいことを、ようやく話す気になった相手に対しては、聴くほうもゆっくりと時間をかける必要があります。相談してスッキリしたい半面、言いづらいという気持ちもわかってほしいという心理があり、葛藤しているのです。
打ち明けていいかどうか不安だという気持ちを代弁し、口外しないということも伝えていくことで、安心感を得られ、話し始める意欲が持てます。気長に待ってくれる人には勇気をもって話せるようになり、とても信頼されるようになります。

聞き方のルール25 人が沈黙する4つの理由とは?

沈黙する4つの意味
 1.自分の考えをまとめるために少し待ってほしいと望んでいる
 2.迷っていたり悩みを抱えている人は、それをどのように伝えるのかを考えている
 3.大事な話をする前は沈黙する
 4.決定的なことを言う前は沈黙する

聞き方のルール27 相手の答えを引き出してあげる聞き方をしよう

カウンセリングなどの基本に、『クライアントは答えを持っている』という考え方があります。知らないことを教えてあげるのではなく、もともと持っている力を引き出すお手伝いをするので、カウンセリングという仕事は「人を助ける」というよりも「援助する」と言います。相手を尊重するという原則からいうと、軽々しく答えを与えないほうがいいのです。

聞き方のルール28 交流分析を学んで聞こう

交流分析という心理学では、人間の心には、5人の自分がいるといいますs。5人のうちどの人が強く出るかによって、聞き方も合わせられると、名人クラスの聞き上手と言えるでしょう。
 1.父親(Critical Parent)…批判したり、指摘したり、怒ったりして、理想やルールなどを教えます。他人に対して厳しい面が出ます。強く出すぎると頭から叱り飛ばしたり、服従を求めたり、支配的な行動になります。
 2.母親(Nurturing Parent)…親身になって面倒を見たり、慰めたり温かい言葉をかけたりします。強く出すぎると、相手の自信や自立を奪います。
 3.大人(Adult)…情報を観察し、分析して整理して行動します。強すぎると感情を表さず、計算高くて人情がない人と評価されます。
 4.自由な子供(Free Child)…楽しくて明るく、自分を押さえないのでとても天真爛漫で自由な部分です。強すぎると、歯止めが効かず、目先しか考えていないとか、配慮がない、衝動的だ、などと嫌がられることになりがちです。
 5.従順な子供(Adapted Child)…親の部分に対してはきちんと順応して、ルールを守り、指示されたことに対して従順に従い、自己主張しない状態です。つよすぎると、他人に対して簡単に同意するので、本当の自分を抑えてしまい、攻撃性が隠れていきます。それが何かの機会に爆発する危険性をはらみます。

聞き方のルール34 何を聞くかよりどのように聞くかが大事

【メラビアンの法則】
 ・ボディーランゲージ 55%
 ・声のトーン・テンポ 38%
 ・言葉 7%

大事なのは「何を言う」だけでなく、「どういう風に言う」のかです。同時に、「何を聞くか」よりも「どのように聞くか」がコミュニケーションの上ではとても大事です。

聞き方のルール36 嫌われる6つの聞き方とは?

 1.話を聞く時に腕組みをしてしまう
 2.相づちを打たないで聞く
 3.相づちを打ちすぎる
 4.目を見ないで聞く
 5.手を動かしながら聞く
 6.口を閉じて聞く

聞き方のルール38 相手を観察する3つのポイント

 1.姿勢、表情、目の動き、頬や口元、あごやこめかみ、肩などの筋肉の緊張具合など
 2.呼吸
 3.声の調子、テンポ、アクセント

聞き方のルール40 姿勢のペーシングとは?

相手に波長を合わせる技術を心理学ではペーシングといいます。人は自分に似た人が好きです。だから初対面の時には、出身地や趣味、仕事などを聞いて、自分との共通点探しをします。これは意識レベルでの共通点ということになります。しかし、人間は無意識でやっている部分が9割を超えますので、その部分が合っていると自分と同類であるという安心感を与えることができます。ペーシングのもっとも基本的なものが、姿勢のペーシングです。
 ・椅子に座っている時は、相手が深く座っているときには自分も深く座る。浅い時には浅く座る。
 ・胸を張っているようなら胸を張る。
 ・足を組んでいるようなら同じようなポーズを取る。

聞き方のルール41 うなずく深さをコントロールしよう

うなずきは無意識にやってしまうボディーランゲージなので、自分のクセをつかむのが聞き上手への特効薬です。

聞き方のルール42 あいづちはテンポの変化でバリエーションを広げよう

あいづちのバリエーションを増やすには、テンポのジェンカをつけることが聞き上手の一歩です。

聞き方のルール46 第一印象はほんの10秒で決まる

心と体はつながっています。楽しい時には笑いが自然に出ますが、とりあえずでもいいので笑うと楽しい感情になることも心理学では実証されています。つまり、面白くなくても笑顔をつくるだけで、自分の感情が変化し、相手に与える印象も変わるのです。

聞き方のルール53 効果的な沈黙とうなずくタイミングとは?

オウム返しがうまくいかない理由
 ・相手の感情にあった言葉をオウム返ししていない。
 ・相手の伝えたいポイントではなく、聞き手(自分)の興味がある部分を返している。
 ・タイミングが違っているので、せっかく言葉を反復しても違和感が残る。
 ・表情を合わせていない場合、言葉は合わせていても何か伝わっている感じがしない。

聞き方のルール58 4つの感覚タイプを見わけよう

 1.視覚タイプ
 2.聴覚タイプ
 3.身体感覚タイプ
 4.内部対話タイプ(理論タイプ)

聞き方のルール63 目の動きで相手のタイプを判断する方法

目は脳がむき出しになった器官であると言われています。脳がどんな動きをしているのか、目の動きにでてしまうのです。
考えるときに視線が上に行くのは資格要素を思い描いています。
左右に目が動くのは、音や声、音楽を思い出して組み立てています。文章を考えたり、論理的な思考をしている時には比較的ゆっくり視線が左右に動きます。
目が下に向くのは、身体感覚にアクセスして、味、におい、熱い、冷たい、軽い、重い、などを思い出したり、怒りや悲しみ、不安、あきらめ、喜びなどの感情を伴う感覚にアクセスしています。
相手のタイプが分かれば、どういったコミュニケーションが伝わるのかによって対応を変えることができます。

聞き方のルール64 言葉の使い方で相手のタイプを判断する方法

視覚タイプの好む言葉…見る、目線、狙う、眺める、見かけ、光、反射、焦点
聴覚タイプの好む言葉…言う、話す、しゃべる、がやがやする、口調、トーン
身体感覚タイプの好む言葉…感じる、手探り、冷たい、バランス、ショック、熱い など

聞き方のルール66 指示や約束事は5W2Hを押さえよう

「だれが」WHO
「どこで」WHERE
「いつまで」WHEN
「なにを」WHAT
「どのように」HOW
「どのくらい(いくら)」HOW MANY(MUCH)

聞き方のルール67 5W2Hを使ってはいけない時とは?
聞き上手といわれる人は、実は5W2Hにこだわらないで聞いています。
聞く方の単なる好奇心で話を聞くのではなく、まずは相手の感情や気持ちに関心を持って聞く姿勢をつくりましょう。

聞き方のルール70 相手の思い込みに巻き込まれない方法

例外を探したり、可能性を探る聞き方を一つするだけで、相手が思い込みの枠から一歩出るお手伝いができます。人を援助する仕事をする人にとっては、相手が広い視野で物事や状況を捉えるためにとても役立つ聞き方ですので、ぜひ覚えておきましょう。

聞き方のルール80 初対面の相手と共通点をつくる聞き方

相手との共通点を探す話題『適度に整理すべし』(テキドニセイリスベシ)
 テ…テレビ
 キ…気候
 ド…道楽(趣味)
 ニ…ニュース
 セ…生活
 イ…田舎(出身地)
 リ…旅行
 ス…スター・スキャンダル
 ベ…勉強(知識・知的興味)
 シ…仕事

聞き方のルール83 空気をつくる「座る位置」

真正面んで向かい合うと緊張を生み出します。
対立を避けるためには、90度斜めに座ると、お互いに真正面から見つめあうことがなくなり距離が多少近づく場合が多くなりますので、親密度を高めることができます。
相手の右側と左側のどちらがいいかというと、相手の心臓側に座る方がいいようです。左耳からの情報というのは、右脳で情報処理をするので、理性よりも感性に訴えることができるからです。
さらに親密な関係をつくるには、相手の隣に座ることです。もっとも距離が近くなり、相手の顔が見えないので気を遣わなくてすむ位置になります。

聞き方のルール84 パーソナルスペースを知ろう

【8つの距離】
 1. 15センチ未満の距離は、親友関係、恋人関係、親子関係、兄弟関係などを表す距離。
 2. 15センチから45センチは、腕を組めるくらい親密な関係の距離。
 3. 45センチから75センチは、友人や夫婦の距離。
 4. 75センチから120センチは、親しい関係での距離ですが、相手に触れられない距離になりますので、プライバシーを保障できます。
 5. 120センチから210センチは個人的に関係のない人との距離です。
 6. 210センチから360センチは格式ばった社交やビジネス用の距離になります。
 7. 360センチから750センチはパブリック距離といって、社員集会で上役が話す場合などに適しています。
 8. 750センチ以上は、講演などに適した距離になります。

聞き方のルール94 解決につながる聞き方

「なぜうまくいかないんだろう?」
こういった質問を「問題思考の質問」といいます。この質問は意識が過去に向かっています。
「どうしたらうまくいくのだろう?」
この質問を「解決志向の質問」といいます。意識が未来に向かいます。
思ったような結果がでない時には「どうしたらもっとよくなるだろうか?」と自分に聞いてください。

聞き方のルール98 5つの意識レベルを知ろう

ニューロ・ロジカルレベルとは、NLP発展の貢献者であるロバート・ディルツが提唱したモデルです。
 1.環境レベル
 2.行動レベル
 3.能力レベル
 4.信念・価値レベル
 5.アイディンティティーレベル
成功している人からアドバイスを得たい場合、下位の意識レベルから上位の意識レベルまでしっかり聴くといいでしょう。

聞き方のルール100 最高の聞き上手は相手を好きになること

最高の技術は「相手を好きになること」に尽きます。

【感想】

思った以上に営業色が強い本でした。しかし、基礎からしっかり学べるので営業の方にはオススメです。心理学としてもNLPに限らず、交流分析や行動心理学など色々触れられていました。
それならNLPの専門書でもよかったかな?と思いました。

終盤はかなり省略しましたが、実例が豊富に載っていますので、ご興味が湧いた方はぜひ本書を手に取って深掘りしてみてください!


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心理セラピストtakashi

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