不妊治療の記録

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私は結婚10年目、うち7年ほど不妊治療をしていました。
始めたのは27歳。
30歳までには妊娠できるかなって根拠のない自信みたいなものがありました。

でも仕事で夜勤があったり、排卵日は決まって体調が悪いことが多いかったので、全く妊娠は出来ませんでした。

助産師なので、職場にいけば赤ちゃんがたくさん。
先輩や後輩がどんどん妊娠して産休に入っていく。
「私なんかこども育てられないよ。」とか
「なんか出来ちゃったんだよね。」とか話している同僚の話を聞くのが本当に辛かった。

同じ時期に結婚した友人も、「一発で妊娠したわ」とか言う始末。

どうして私ばかりこんな思いをするんだろう。
悲しいし、苦しいし、焦るし。
そんな思いしかなくて、
助産師ということもあり、ステップアップに対する抵抗感もなく、どんどんステップアップして不妊治療から2年目で体外受精を決意しました。

それまでは治療と仕事の両立は出来ていましたが、さすがに体外受精ともなると私には両立できるほどのメンタルがありませんでした。

不妊治療をしていることも隠していました。
だから余計に両立が出来ませんでした。

今は割と治療に関してオープンな雰囲気が多くなってきているように思いますが、まだまだ治療していることは言いづらいのは同じ。

結局、転職して週2~3日のパートをしながら治療をすることにしました。

体外受精は思っている以上に辛かったです。
お尻に注射をして、卵巣を刺激して、その影響でどんどんお腹が張ってくる。
採卵という処置も、痛みは少なかったけど麻酔が効きすぎて嘔吐を繰り返す。
その翌日くらいから、全身に発疹が出始めて、お腹はパンパン。

病院に行くと、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)と診断されました。
妊娠9~10か月の妊婦のように膨れ上がったお腹になりました。
全身の発疹は、採卵の影響か薬の影響かとのことでした。

もう精神的にも身体的にもボロボロでした。
お金も何十万と飛んでいく。
仕事のキャリアも積めない。

このままもし妊娠出来なかったら、子どももいない、仕事も中途半端、お金もない。全てないものばっかりと思っていました。
そんな思いから、治療は2年間だけとルールを決めました。

妊娠することがゴールだけど、自分の中で一つの区切りというか、「ゴールを決めてそれに向かって頑張ろう。それでダメなら、きっぱり治療は辞めよう。」と思いました。

採卵して10個卵子が取れて、4つ受精して胚盤胞になりました。

全部移植して、3回陰性。
4回目は流産しました。

「あーもうダメだ、私には不妊治療続けるメンタルがもう残ってない。辛い、もう無理。」と思い、病院に通うのを辞めました。

その後、1年くらいは諦めて家を建てたり、転職してスキルアップしようとしていたところ、不思議と自然妊娠しました。

「きっと、今だったんだ。私たちに子どもを育てられるのは」と思いました。


最後に

不妊治療は本当に辛いです。
努力は必ず報われ…ない!と思いました。
いくらお金をかけても、体調管理を頑張っても結果は神のみぞ知る。

治療のステージや内容、不妊の原因など抱える問題は様々です。

他人と比べて落ち込むことばかりです。

でも、自分がどれだけ頑張っているか
体力も精神もお金も時間も、すべてかけてどんなに頑張っているか

それだけは認めてあげましょう。
治療は結果が全てかもしれない。

でも人生における結果がそこで決まるわけではないです。

治療がどんな結果でも、あなたの人間性はものすごく高まっています。
人の気持ちに寄り添うことが出来る。
人生をかけて取り組んだものがある。

あなたの人生は、治療の結果では絶対に決まらない。



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