小学校生活6

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そんな中、5年生のPTAがあった。
授業参観日、という嫌な日。

その日は父は参観日には来ないことになっていた。

時間になると続々くる母親たち

授業が始まった

その先生は何を思ったのか
「自分の席に立って自分の名前とお母さんの名前と趣味をいいなさい」
といった。
もちろん、私には母親がいないことはわかりきっていることである。

どうしよう…
頭が真っ白になった…

他の親もいる…
なんて言おう…
母親の名前…
他の人は張り切って自分の名前と母親の名前と好きなことを言って座った…。

やばい…
自分の順番がくる…

とうとう自分の順番になった

自分の名前をいい…
その後、なにを言ったらいいのか、なんて言ったらいいのかわからなくなった。
ただ悔しくて、苦しくて、辛くて、涙がでた。

その光景を先生は、ニヤリと笑いながら見ていた。

数分後…

「もう座りなさい」
と言われて座った。

周りからはクスクスと笑い声が聞こえた。
その日の授業参観は、なにをしたのか、もう覚えていない。
多分、記憶から消したかった。
けれど、それだけは今でも消えない。

私に対するイジメはもう、誰も助けてはくれない。

その傍らで、母親が毎日のように電話をしてくる

そして、私は誰かに聞いてほしくて
母親にいじめられていることを話した。
母親は、「お母さんがいないせいでイジメられたんだね、辛かったね、ごめんんね、学校なんて行かなくていいよ」と言った。

学校に行かないのは「負け」のような気がしたから、学校に行かない選択肢はなかった。
父に学校に行かない、なんて言えるはずがない。

そうして12月がきた

12月と言えばクリスマス。
クリスマスは私にとっては、そんなにうれしいものではなかった。

頼んだものを買ってもらえるわけでもない
父が勝手に選んで自己満足の代物だった。

ケーキも好きなケーキではなかった。
全て父が食べたいものを用意された。

そんなクリスマスムードの中、母親から電話がきた
「お母さんね、いいものは買ってあげれないけどプレゼントがあるの、渡したいから取りに来て」と…
私は「いらない」といった。
第一、父になんて言えばいいんだ…
「いらない」の言葉を聞いた母親は豹変した。
「お母さんからのプレゼントなのに!」「お金ないのに買ってあげたのに!」「なんで人の気持ちをそんなことできるの!」「早く取りに来い!」と罵声を上げ始めた…。



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