久しぶりにドイツ語翻訳のお仕事が来ました!
ヤター!!ワクワク!
そして、今回もまた一筋縄ではいかないご依頼だったのです。
このご時世、お金払ってもいいからドイツ語翻訳してほしいという依頼なんて、そうそうあるわけがない。
翻訳ソフトで、無料でも、有料のもので割と性能いいやつならそれで間に合うケースが多いですからね。
多少日本語が変でも、書いてある中身がだいたい分かればそれでいいのだったら、お金払ってドイツ語翻訳なんて頼まないですよー。
私に依頼してくるということは、翻訳ソフトでは役に立たない、翻訳会社に頼むほどでもないプライベートのもの、つまり判別の難しい手書き書類、「ドイツ語暗号解読」が必要な案件ということなのです。
私は、分量に応じて値段を決めていますから、分量が少なければそんなに高く請求しません。
その代わり、納期については長めに設定させてもらいます。
これが本業ではないし、時期によっては翻訳している余裕がない時もありますからね。
それでもよろしければ、何かの折にはboにご相談ください!
さて、今回のケースは、ポストカードのメッセージの解読と翻訳です。
手書きです。もちろん。
だが、今回は1800年代の古い手書きの手紙ではなく、1960年代のポストカードです。現代と言えるくらいの古さなので、即無理!と断るレベルではなさそうだった。(即無理!と断った案件については、過去ブログでご紹介しております。ご興味おありでしたらぜひご覧になってみてね!)
依頼を受けたのは4月某日、金曜日。
私は次の土曜日、すでに出かける予定があった。朝から出かけて夕方くらいまでは外出するつもりだったのですね。
手書きですから、翻訳作業に取り掛かる前の段階、つまりドイツ語解読段階で相当時間がかかると予想されていたので、当然私はまたしても「納期伸ばしてもらってもいいっすか」と依頼主様にご連絡した。
金曜日の夜から解読作業に取り掛かり、頂いた画像をスマホの方に保存しておく。こうすれば、土曜日、外出しても移動時間、待ち時間などを利用してある程度のあたりを付けることができるので時間短縮になるのです。
そして同時にその画像を知り合いのドイツ人すべて・・・と言っても2-3人しかいませんが・・・に送り付ける。
「単語一つでもいいから、分かるのあったら連絡して!」とWhatsApp経由で送り付けたのでした。
それだけ、難解度が高いものと私は想定していた。
なぜなら、またしてもスイスドイツ語の可能性があったからです。
今回、依頼主様から頂いた事前情報は、このポストカードの差出人がスウェーデンの某病院の関係者だということ。確かに、スウェーデンの切手が貼られていました。だけど、それが医師なのか、病院スタッフなのか、はたまた入院患者なのかが分からないということです。宛先、受取人は、スイス、チューリヒに住む女性。
ぱっとそれを見たら、何かプライベートなもののようですし、家族や友人、恋人宛ての印象。ちなみにかなりの癖字です。
送り主がスウェーデン、宛先がスイス、ということは、スイスドイツ語、送り主がスウェーデン人ということも考えられる。スウェーデン語混じりのドイツ語だったら・・・私には解読不能。
そもそもで、スイスドイツ語ですら普通のドイツ語と違うんです。
それについても、過去にブログで書いてるので、ご興味ある方はぜひご覧になってね!
金曜日の夜は、さっそく宛先住所の解読から進めました。
宛名の女性の名前は、結構しっかり大きな字で書かれており、割と判別しやすい。
そして、住所の通りの名前などは、グーグルマップなどで調べればすぐ出てくるだろうと思っていた。
だが・・・この「通りの名前」が曲者だったのです。
写真をご覧になってください。最初の文字がNかHかまた別の文字なのか、判別しにくいのです。
最初の文字が分からないとなると、検索しようがありません。
NとHを交互に入れ替えながら検索作業をしていきましたが全然ヒットしないんです。
面倒だが仕方ない。
スイスのチューリッヒということまでは分かっているので、チューリッヒの通りの名前リストを検索して見つけ出し、だーっとAから順に可能性のありそうな通りの名前、文字数とアルファベットの形状が近いものを探していきます。
そして・・・この冒頭の文字がWであるということが判明した時には、びっくりしました。
だが、Wと言われればそんなような気もしてくる。それが、ドイツ語暗号解読の不思議なところなのです。
初日はここまで☆
次回、手紙の内容解読へと進みます。