ドイツ語暗号解読 癖字のW、悲劇の予感②

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コラム
ポストカードや手紙には、決まりきった言い回し、定形文というものがあります。
日本でも手紙の場合は、冒頭部分や最後に手紙文ならではの挨拶文があります。

拝啓〇〇様
お元気ですか、
かしこ
とかそんな感じの。

なので、手紙文の解読では、最初に冒頭部分と一番最後の文に注目します。
そこで、書き方の癖が分れば、内容も分かりやすくなると思うからです。
まずは分かりやすい部分から埋めていく。暗号解読には、地道な作業で対応するしかありません。

住所のWの判別で、すでに何時間も費やしている。
もうWには負けないもん!と強い意志で臨んだものの、期待しているような成果は得られなかった。

というのも、手紙の冒頭部分は〇〇様とすぐに判別できたのですが、手紙の終わりのフレーズ、「バイバイ」しか分からない。
「〇〇より」みたいな一番最後に書かれている差出人の名前が・・・なんか変。

写真をご覧ください。
謎の三つの文字・・・「lol」的なものが見えます。
lolってネットスラングじゃないですか。1960年代には、こんな言葉なかったはず・・・。

バイバイとフランクに書いてあるところを見ると、おそらく友人や家族にあてた手紙だろうとは思うんですが・・・。
lolって誰?何?名前?挨拶?差出人と受取人にしか分からない秘密の合言葉とか?


sss.JPG

バイバイという単語の次に書いてある文字も不明。
ちょうどlolの上にある文字。
ObertagとかOtentalとか形状から判断するとこんな感じ。

最初にOstertagかな?と仮説を立てました。というのも、ポストカードには日付が書いてあり、それが4月だったんですね。
4月と言えば、毎年前後はするもののキリスト教圏ではイースターの祭日があります。
イースターには、ポストカードのやり取りをするので、もしかして、イースターのポストカードの返事だろうか?というのが、最初の私が立てた仮説です。
ドイツ語でイースターはOsternです。

調べましたら、ちょうど、この手紙に書いてある日付から二週間前が、その年のイースターだった。時期もピッタリ。「イースター関連」という私の仮説のまま進めていくことに。

このポストカード、とっかかりになるような箇所がないんです。
このポストカードの世界観を理解するためのキーワードが見つからないんです。コレ!っていう決定打がないというか・・・。
謎しか浮かばない。謎しかない。なんなの、この謎だらけのポストカード・・・

簡単に判別できる箇所もあるんです。
Adresse(住所)とかKarte(カード、カルテ、書類)とか。
だけど、決定的な世界観の確定にはならない。

だが、そのちょっと上にある文を見たとき、ぴかっと光が見えた。
Sag Mammiと読めるところがある。
「ママに言っといて」・・・!!! 
んんん??
ここで気づいた。

lolって・・・・まさかの「パパ」?!

癖字がひどすぎるだろう・・・・。
だが、そうだとするなら、手紙最後の文字は、「Dein Pap、君のパパより」ということになる。不思議はない。個人名と考えるより、「パパ」と理解する方がしっくりくる。
おぉー、このポストカードはパパから娘へのカードだったのかlol

そういうわけで、スウェーデンにいるパパから、スイスにいる娘に送られたポストカードだという可能性が濃厚となった。これでさらに、私のイースター説が真実味を帯びてくる。

金曜日の夜は、こんな感じでがっつり集中して文面を眺めて過ごす。
私の場合、こういう時、極限まで集中してから、一回寝ると、別の視点、アイデアが出やすくなるので、諦めて寝ることにしました。
少なくともポストカードの差出人と受取人の関係性は分かった。

さらにつづく
次回は、boのアホアホ妄想勘違いが暴走!!
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