以前に製作代行の依頼をいただいた下記キットに関して、既に完成済みでしたがブログに掲載していなかったため、今回はその完成報告になります。
メーカー:ブルマアク
キット名:人間シリーズ 心臓のしくみ
製作コース:仕上げコース(お客様指定の配色で塗装)
オプション:なし
1. 外装塗装(前回続き)
前回の工程に続き、外装のまだ未塗装の箇所をエアブラシで塗装します。
残りの箇所は青色、黒色、黄色です。それらの色を他の箇所にはみ出さないようにマスキングして順に塗装していきます。
青色を塗装した状態
黒色を塗装した状態
黄色の塗装
これで外装の塗装は完了です。
外装が塗装完了した状態
2. 模様の塗装(外装)
外装が塗装できたら、その上に依頼者の要件にしたがって白色の模様を入れいていきます。
模様の種類は外装の色によって異なります。かつどの箇所の模様も細い線で塗装する必要があるため、今回は筆塗りで塗装することにしました。
筆塗りの塗料には、はみ出ても水で消せる下記の水性塗料を使用します。
使用した塗料:
・ファレホ モデルカラー 001 白色
ファレホの水性塗料はチューブ式で塗料を出せるため、出し過ぎにより塗料を無駄にすることもなく便利です。かつ水性塗料のなかでも下地の隠蔽力も高いため、私は筆塗りの際に重宝しております。
まずはピンク色の箇所に十字型の発光マークを描き入れます。この模様は4種類の異なる大きさで書く必要があるため、1種類ずつ順に描いていきます。当キットは複雑な曲面となっており手書きで綺麗に線を引くのは難しいため、細く切ったマスキングテープを貼り付けてガイド線として活用して塗ります。
ピンク色の箇所の模様が完成した状態が下写真になります。
正面
背面
続いて青色の箇所の模様を入れます。この箇所には円形に棘が1本出たような模様を同じ方向に等間隔で描いていきます。
手描きで綺麗に円形を描くの難しいため、円形にマスキングするための専用のマスキングテープを購入して、それをガイドに使用しました。
青色の箇所の模様が完成した状態が下写真になります。
続いて、黒色の箇所に模様を入れます。
この箇所には、白抜きの円(白色で描くので正確には黒抜き)を水平方向に等間隔で並べて描きます。この箇所に関しても、綺麗に円形を描くことが難しいため、円形のマスキングテープを使用して描きます。また、水平方向の位置取りとために、細く切ったマスキングテープもガイドとして使用します。
黒色の箇所の模様が完成した状態が下写真になります。
続いて、緑色の箇所に模様を入れます。
この箇所には、目を形の模様を不規則な間隔で描いていきます。目の瞳孔にあたる部分は円形で描く必要があるため、ここでも円形のマスキングテープを活用します。
瞳孔部分を書いたら、その周りの虹彩、瞼にあたる箇所を描いていきます。
そして完成した状態が下写真になります。
最後に黄色い箇所に模様を入れます。
この箇所には星座の模様を入れていきます。正面部分については依頼主様からの要件にしたがって星座の模様を入れますが、背面については私の方で独自に調べて星座の模様をいれるかたちとなります。
黄色の箇所の模様が完成した状態が下写真になります。
以上で外装への模様の塗装は完了しました。
3. 模様の塗装(内面)
続いて、心臓内部の箇所にも同様の要領で模様を描き入れます。
心臓内部の濃いピンク色の箇所が模様を入れる範囲となります。これらの箇所に外装のピンク色の箇所と同じく十字型の発光マークを入れていきます。
各箇所に模様を入れた状態が下写真になります。
4. 外装の境界線塗装
外装の各色の境目に黒色の線を引き、微細な塗装のはみ出しを隠していきます。
境界線を引いたことでより依頼主様の要件に近い仕上がりとなりました。
5. トップコート
最後に全体の質感を均一化するため、外装全体にツヤ消しのトップコートを行います。
模様の塗料には水性塗料を使用しているため、塗料が溶けないように今回は水性トップコートを使用しました。
使用したトップコート:
・Mr.Hobby 水性トップコート
6. 開閉用の補強
当キットは心臓の内部が見えるように開閉するギミックがあります。しかし、開いた状態にするために部品同士をつなぐ出っ張り箇所が短くこていされません。また、閉じた状態にするための部品同士をつなぐ凹凸の凸軸が短く固定することが難しいです。
そのため、前者の出っ張りについてはプラ板を短く切って接着し、出っ張り箇所を長くしました。
また、後者の凸軸は一度切除して、代わりに真鍮線(固い針金)を凸軸の代わりに指して固定できるようにしました。
以上の補強作業により、下写真のように安定して開閉ギミックが機能するようになりました。
7. 心臓内部へのパーツ追加
塗装時の邪魔になるため最後まで別パーツとして扱っていた心臓内部の「弁」のパーツを最後に瞬間接着剤で取り付けます。
これでより心臓らしい内部構造となりました。
8. 完成
以上の工程を終えて、ついに心臓プラモデルの製作代行が完了しました。
正面
背面
正面(開放状態)
振り返り
今回のご依頼で、生まれて初めて心臓のプラモデルを作成しましたが、古いキットならではの難易度の高さがあり色々と作り方に試行錯誤するのがとても楽しかったです。ここ十数年のプラモデルは技術発展によりかなり作りやすい構造のものが多いため、今回の製作は大変勉強になりました。
また、今回は依頼主様のご要望により独自のデザインで塗装しました。これも今までの製作代行では経験なかったため、考えながら進めさせていただきました。塗装により配色が増えていき、そして模様が増えていく毎に単純な構造のプラモデルが徐々にアート作品のように仕上がっていくのを見て、創作活動の楽しさを再確認できました。
私のこれまでの模型製作ライフの中でもとても印象が強い思い出になると思います。今後も同様の依頼があればまたチャレンジしたいと思います。
懐空工房ではプラモデルの製作代行を承っております。
ご要件に応じてお値段も調整させていただきますので、お気軽にご相談ください。