【おいらの所為かも… 認知の歪み⑩】

記事
学び
 メンタルヘルス不調の人が悪循環に陥る
 ネガティブな思考の癖にアプローチする
 認知再構成法とは、過度にネガティブな
 気分・感情や不適応的行動と結びついた
 認知(自動的な思考やイメージ)を同定
 して様々な視点からその認知を検討する
 ことによって代わりとなる新たな認知を
 自分で再構成するための技法なのである。
 認知の構造としては、ある特定の場面に
 おいて、瞬間的にオートマチックに頭に
 浮かぶ考えやイメージ(自動思考)には、
 妥当なものと「妥当でないもの、或いは、
 部分的にしか妥当ではないもの(否定的
 自動思考=認知の歪み)」があるもので、
 この「認知の歪み」について話をしたい。
 第10回目の今日は「個人化(自己関連
 づけ)」。第8回の「読心術」にも似た、
 「心の読み過ぎ」が苦しい認知の歪みだ。
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 「個人化(自己関連づけ)」とは、他者
 の否定的な振る舞いを、他のありそうな
 見方をせずに、自分の所為だと思い込む。
 第8回の「読心術」で取り上げた事例が、
 正しく、これに相当すると言えるだろう。
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 2月27日、私が心理カウンセラー養成
 学校で行った講座には四人の方にご参加
 いただいたが、最初の予定は五人だった。
 2月10日に学校を通して欠席の連絡が
 あったその方は、日頃親しくお付き合い
 いただき、LINEの交換もしているが、
 お身体の具合でも悪いのか、仕事や家の
 事情なのか、LINEがないので様子が
 分からない。こちらから下手に突っつく
 のも憚られるし、何か気に入らないこと
 でも私がしたのかと気になって仕方ない。
 ここで私は、欠席と日頃親しくしている
 その方からLINEで直接その旨連絡が
 ないという二つの否定的な事実を「何か
 気に入らないことでも自分がしたのかも」
 と、体調不良や家庭・仕事の問題等その
 他のありそうな見方をせず、自分の所為
 だと考えようとしている。LINEでの
 連絡がないのは余計な心配を掛けまいと
 するその方の気遣いの可能性もあるのに。
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 「個人化(自己関連づけ)」で否定的な
 他者の振る舞いを他の見方をせず自分の
 自分の所為だと思い込むのは精神衛生の
 観点からもストレスの元凶だ。とは言え、
 何があっても、「自分は間違っていない。
 自分には何も問題がない」と自分を全く
 顧みないのは人として絶対間違っている。
 他者の否定的な振る舞いは、自責も含め、
 その他の可能性も踏まえて様々な見方を
 するのに限る。少なくとも私はそう思う。
 このように思うことが「認知の修正」だ。
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 他者の否定的な振る舞いには、そうする
 だけの理由が必ずある。自責の念も含め、
 その他の可能性も踏まえて様々な見方を
 することは周囲の者にとって欠かせない。
 人は、いつ、どこで、どんなことで他者
 を否定的な振る舞いをするところにまで
 追い込んでいるか分からない。それ故に、
 「6つの気づき」に則った言動が大切だ。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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