大学入試は共通テストから2次私大対策へ

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大学入試共通テストが終了してから一週間が経過しました。大手予備校が集計した平均点も出揃い、今後は2次試験や私大入試に軸足が移っていきます。

数十万人が一斉に受験する試験です。普段よりも得点が取れた人、普段よりも得点が伸び悩んだ人、事前の予想通りだった人、それぞれのケースがあります。

大学入試センター試験時代もそうでしたが、下手によい点をとってしまうと浮かれて2次私大対策に力が入らず、足下を掬われてしまう受験生が多いです。

一方、点数が振るわずにクヨクヨしてしまっている受験生は、いま頑張らないでどうするんだと気を奮い立たせて欲しいです。2次試験で逆転できる大学は非常に多いです。諦めてはいけません。

国立大学は1次試験と2次試験の日程が一ヶ月以上も開いている事情で、受験生は2月末の本番までどのようにメンタルを維持していくかが最終的な合否に直結します。周囲に影響を受けやすい受験生は、点数がよくてもわるくても学習に実が入らず、結果的に失敗してしまいます。気をつけて下さい。


今回は数学の大幅な易化で総合点の平均点が昨年より上昇していますが、2021年と比較するとそこまで易しくなったというわけではありません。以下の表は大学入試センターがまとめた全科目の中間集計です。

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対してこちらは河合塾が自己採点で集計した予想平均点。

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毎年これらの統計データを見ていて思うのは、ほとんどの受験生が自分の自己採点結果を正直に報告しているということです。自己採点は不正直者が増えると信頼性を失います。

大学入試センターも2次試験の出願が決まるまでに実際の得点を受験生に通知するシステムを作った方がよいと思います。

センター試験時代から通算しても「過去最難」と言われた2022年の平均点と比較すると、一般的な国立大学受験生の5教科7科目型では文系理系共に30点近く上昇しています。私の経験では、平均点が上昇した年は受験生が強気の出願をするので、上位大学の足切りラインが上昇する傾向があります。

社会科はほとんどの科目が60点±数点に収まっているので、作問者は難易度調整に腐心した痕が窺われます。一方、理科は目も当てられません。物理が64点であるのに対し、生物は昨年よりさらに10点下がり40点前後へ。化学は昨年とほぼ変わらずでした。

私も年末年始に生物で受験する予定の高3生を臨時に何人か教えましたが、共通テストの生物は難しすぎます! 模試も共通テストに合わせて大学で習う分子生物学の領域にかなり足を突っ込んでおり、なおかつ問題文が無駄に長いのです。大学入試センターの公式集計でも、生物は未だに100点が出ていないようです。生物を選択した受験生が気の毒でなりません。

2次試験で理科2科目を課す大学の場合、物理+化学選択と生物+化学選択がほとんどですが、一般的に物理選択者が有利で生物選択者が不利だと言われています。生物は問題文が長いだけでなく、解答に要する記述量もバカにならないので、よほどの生物オタクでない限り、物理選択者と同じ制限時間に答案を書き終わるのが困難です。

他にも、物理と比較して生物は参考書の種類が非常に少ない、問題集の解説が粗い、作問者や解説者の専攻によって解釈が異なる、など、単に「物理が嫌い」という後ろ向きの理由で生物を取るべきではないと私は考えています。

このような傾向が今後も続くようなら、私は自分の生徒に生物選択を止めて物理を選択するよう指導していくつもりです。

試験の問題の出来ではなく、科目の選択で優劣がついてしまうような試験は、しかもそれが受験生の人生を左右してしまうような試験は、絶対に避けなければならないです。

これから自宅で本気の2次試験対策に臨みたい受験生を対象に、集中特訓のオンライン家庭教師を承ります。英語と数学の対策を想定していますが、他の科目も対応可能です。過去問演習のペースメーカーとして私の授業をご利用下さい。

2次試験や私大の過去問演習にまだ移れていない大学受験生がいらっしゃいましたら、まずはお気軽にお問い合わせを。残されている時間はもうそんなに多くありません。















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