◆ Excel・Googleスプレッドシート エラー事典
42パターン収録/症状から引ける実務用リファレンス
────────────────────
■ この事典の使い方
この事典は、通読するための本ではありません。目の前で起きている不具合を、その場で引くための道具です。
▼ 引き方は3通り
1. 画面にエラー名が出ている場合(#REF! #VALUE! など)
→ 下の目次から、そのエラー名を探してください。パターン01〜10がエラー値の解説です。
2. エラーは出ていないが、結果がおかしい場合
→ 巻末の 「症状から引く索引」 を使ってください。
「合計が0になる」「一致するはずなのに一致しない」といった、
画面で見えている言葉からパターン番号を引けるようにしてあります。
実務で厄介なのは、こちらの「エラーが出ないバグ」のほうです。
3. 原因の見当がついている場合
→ 目次のカテゴリ(検索・参照/表示とデータ型/数式と計算/機能と操作/共有と環境)から探してください。
▼ 各パターンの構成
すべてのパターンを、同じ5項目で統一しています。
項目 / 内容
症状 / 画面で何が起きているか。使う人の言葉で書いています
原因 / なぜそうなるのかの仕組み。ここを飛ばすと同じ事故を繰り返します
直し方 / 具体的な操作手順。メニュー名を正確に書いています
ExcelとGoogleスプレッドシートの違い / 挙動やメニュー名が異なる場合に明記しています
再発防止 / 次に同じことを起こさないための一手
▼ 作業前にお読みください
直しにかかる前に、ファイルのコピーを取ってください。
エラーが出ている数式そのものが「何をしようとしていたか」の唯一の手がかりであることが多く、
上書きして消してしまうと復元の材料が失われます。
クラウド上のファイルであれば、変更履歴から戻せます。
- Googleスプレッドシート:ファイル > 変更履歴 > 変更履歴を表示
- Excel(クラウド上に保存されているファイル):ファイル > 情報 > バージョン履歴
ローカルのExcelファイルは、履歴が残らないことがあります。別名で複製してから作業してください。
▼ 表記について
- メニュー名は ホーム > 検索と選択 のように > で階層を示しています
- Excelのメニュー名は、バージョンやリボンの表示幅によって名称や位置が変わることがあります。
見当たらない場合は、同じ意味の項目を探してください
- 「Googleスプレッドシート」は本文中で「スプレッドシート」と略す場合があります
────────────────────
■ 目次
▼ 第1章 エラー値が表示される(01〜10)
- 01. #REF! — 参照先が無くなった
- 02. #VALUE! — 型が合っていない
- 03. #N/A — 検索して見つからなかった
- 04. #DIV/0! — 0で割っている
- 05. #NAME? — 名前が解決できない
- 06. #NUM! — 数値として扱えない
- 07. #NULL! — 範囲が交わっていない
- 08. #SPILL! — こぼれ先がふさがっている
- 09. #CALC! / #ERROR! — 計算そのものが成立しない
- 10. ##### — エラーではなく列幅の問題
▼ 第2章 検索・参照がうまくいかない(11〜16)
- 11. VLOOKUPが効かない(完全一致の指定漏れ)
- 12. VLOOKUPの列番号がずれる
- 13. VLOOKUPで型が違って一致しない
- 14. VLOOKUPが左側を検索できない
- 15. XLOOKUPへの移行
- 16. 並べ替えたら参照結果が変わった
▼ 第3章 表示とデータ型(17〜25)
- 17. 日付が数字(シリアル値)で表示される
- 18. 数字が日付に勝手に変換される
- 19. 先頭の0が消える
- 20. 全角と半角が混ざって一致しない
- 21. 見えない空白・改行で一致しない
- 22. 数式が文字列としてそのまま表示される
- 23. 表示は合っているのに合計が合わない
- 24. CSVを開くと文字化けする
- 25. CSVで保存したら数式・書式・シートが消えた
▼ 第4章 数式と計算(26〜32)
- 26. セル参照が絶対/相対でずれる
- 27. 循環参照
- 28. 別ブック参照が切れる
- 29. IFERRORで隠された不具合
- 30. 数式が再計算されない(手動計算モード)
- 31. SUMが0になる(数値が文字列)
- 32. 行を挿入しても数式の範囲が広がらない
▼ 第5章 機能と操作(33〜38)
- 33. 条件付き書式が効かない
- 34. フィルタが最終行まで効かない
- 35. 並べ替えたら行の対応がバラバラになった
- 36. 重複削除で消えすぎる
- 37. 印刷が切れる
- 38. セルの結合が原因のトラブル
▼ 第6章 共有と環境(39〜42)
- 39. 共有時に他人の編集で壊れる
- 40. スプレッドシートが重い・応答しない
- 41. IMPORTRANGEの権限エラー
- 42. ARRAYFORMULAの範囲ずれ
▼ 巻末
- 症状から引く索引
- 調査に使える確認用の数式集
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■ 第1章 エラー値が表示される
エラー値は「壊れた」のではなく、表計算ソフトが「計算できない理由」を名前で教えてくれている状態です。
名前ごとに原因の範囲は決まっているので、名前が読めれば探す場所が絞れます。
まず全体像を押さえてください。
エラー / ひとことで言うと / 主な原因の場所
#REF! / 参照先が消えた / 削除された行・列・シート
#VALUE! / 型が合わない / 引数に文字列が混ざっている
#N/A / 見つからない / 検索関数の検索値
#DIV/0! / 0で割った / 分母のセル
#NAME? / 名前が読めない / 関数名・名前定義・引用符
#NUM! / 数値にできない / 引数の値そのもの
#NULL! / 範囲が交わらない / 数式内の半角スペース
#SPILL! / こぼれ先がふさがっている / 結果を出す先のセル
#CALC! / #ERROR! / 計算・構文が成立しない / 数式の構造
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▼ 01. #REF! — 参照先が無くなった
症状
昨日まで正常だった表を開いたら、あちこちのセルが #REF! になっている。
行や列を削除した直後、あるいはシートを消した直後に一斉に出ることが多い。
数式バーを見ると =SUM(#REF!) =VLOOKUP(A2,#REF!,2,FALSE) のように、
参照そのものが #REF! という文字に置き換わっている。
原因
数式が指していたセル・行・列・シートが削除され、指す先が無くなりました。
表計算ソフトは「消えた参照」を復元できないため、参照部分を #REF! という値に書き換えます。
INDEX の範囲外指定や、VLOOKUP の列番号が範囲の列数を超えている場合にも出ます。
直し方
1. 直前の操作なら、まず元に戻す(Ctrl + Z/Mac は ⌘ + Z)。
#REF! は数式そのものが書き換わってしまうため、時間が経つほど復元が難しくなります。
2. 戻せない場合は、数式バーを読んで、本来どこを指すはずだったかを推定します。
同じ列の上下の行にある正常な数式を見ると、意図が読めます。
3. 一括で探すときは Ctrl + H(検索と置換)で #REF! を検索し、
「検索場所:数式」にして該当セルを洗い出します。
4. VLOOKUP の第3引数が原因の場合は、範囲の列数を数え直して列番号を修正します。
5. 別ブックを参照していた数式は、リンクが解除されると #REF! になります(→ パターン28)。
ExcelとGoogleスプレッドシートの違い
- 表示されるエラー名はどちらも #REF! で共通です。
- Googleスプレッドシートは、エラーセルにマウスを乗せると
「参照が存在しません」など、理由の説明が吹き出しで出ます。 Excelより原因を特定しやすい場面があります。
- Googleスプレッドシートでは、IMPORTRANGE の承認前や、動的配列の展開先がふさがっている場合にも #REF! が出ます
(Excelではそれぞれ別のエラーになります。→ パターン08、41)。
- 復元はGoogleスプレッドシートのほうが容易です。ファイル > 変更履歴 > 変更履歴を表示 から削除前に戻せます。
再発防止
行・列の削除は、削除ではなく非表示で済まないかを先に考えてください。
どうしても削除する場合は、削除対象を参照している数式が無いかを
Ctrl + [(参照元のトレース)や 数式 > 参照先のトレース で確認してから実行します。
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◆ Excel・Googleスプレッドシート エラー事典
42パターン収録/症状から引ける実務用リファレンス
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■ この事典の使い方
この事典は、通読するための本ではありません。目の前で起きている不具合を、その場で引くための道具です。
▼ 引き方は3通り
1. 画面にエラー名が出ている場合(#REF! #VALUE! など)
→ 下の目次から、そのエラー名を探してください。パターン01〜10がエラー値の解説です。
2. エラーは出ていないが、結果がおかしい場合
→ 巻末の 「症状から引く索引」 を使ってください。
「合計が0になる」「一致するはずなのに一致しない」といった、
画面で見えている言葉からパターン番号を引けるようにしてあります。
実務で厄介なのは、こちらの「エラーが出ないバグ」のほうです。
3. 原因の見当がついている場合
→ 目次のカテゴリ(検索・参照/表示とデータ型/数式と計算/機能と操作/共有と環境)から探してください。
▼ 各パターンの構成
すべてのパターンを、同じ5項目で統一しています。
項目 / 内容
症状 / 画面で何が起きているか。使う人の言葉で書いています
原因 / なぜそうなるのかの仕組み。ここを飛ばすと同じ事故を繰り返します
直し方 / 具体的な操作手順。メニュー名を正確に書いています
ExcelとGoogleスプレッドシートの違い / 挙動やメニュー名が異なる場合に明記しています
再発防止 / 次に同じことを起こさないための一手
▼ 作業前にお読みください
直しにかかる前に、ファイルのコピーを取ってください。
エラーが出ている数式そのものが「何をしようとしていたか」の唯一の手がかりであることが多く、
上書きして消してしまうと復元の材料が失われます。
クラウド上のファイルであれば、変更履歴から戻せます。
- Googleスプレッドシート:ファイル > 変更履歴 > 変更履歴を表示
- Excel(クラウド上に保存されているファイル):ファイル > 情報 > バージョン履歴
ローカルのExcelファイルは、履歴が残らないことがあります。別名で複製してから作業してください。
▼ 表記について
- メニュー名は ホーム > 検索と選択 のように > で階層を示しています
- Excelのメニュー名は、バージョンやリボンの表示幅によって名称や位置が変わることがあります。
見当たらない場合は、同じ意味の項目を探してください
- 「Googleスプレッドシート」は本文中で「スプレッドシート」と略す場合があります
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■ 目次
▼ 第1章 エラー値が表示される(01〜10)
- 01. #REF! — 参照先が無くなった
- 02. #VALUE! — 型が合っていない
- 03. #N/A — 検索して見つからなかった
- 04. #DIV/0! — 0で割っている
- 05. #NAME? — 名前が解決できない
- 06. #NUM! — 数値として扱えない
- 07. #NULL! — 範囲が交わっていない
- 08. #SPILL! — こぼれ先がふさがっている
- 09. #CALC! / #ERROR! — 計算そのものが成立しない
- 10. ##### — エラーではなく列幅の問題
▼ 第2章 検索・参照がうまくいかない(11〜16)
- 11. VLOOKUPが効かない(完全一致の指定漏れ)
- 12. VLOOKUPの列番号がずれる
- 13. VLOOKUPで型が違って一致しない
- 14. VLOOKUPが左側を検索できない
- 15. XLOOKUPへの移行
- 16. 並べ替えたら参照結果が変わった
▼ 第3章 表示とデータ型(17〜25)
- 17. 日付が数字(シリアル値)で表示される
- 18. 数字が日付に勝手に変換される
- 19. 先頭の0が消える
- 20. 全角と半角が混ざって一致しない
- 21. 見えない空白・改行で一致しない
- 22. 数式が文字列としてそのまま表示される
- 23. 表示は合っているのに合計が合わない
- 24. CSVを開くと文字化けする
- 25. CSVで保存したら数式・書式・シートが消えた
▼ 第4章 数式と計算(26〜32)
- 26. セル参照が絶対/相対でずれる
- 27. 循環参照
- 28. 別ブック参照が切れる
- 29. IFERRORで隠された不具合
- 30. 数式が再計算されない(手動計算モード)
- 31. SUMが0になる(数値が文字列)
- 32. 行を挿入しても数式の範囲が広がらない
▼ 第5章 機能と操作(33〜38)
- 33. 条件付き書式が効かない
- 34. フィルタが最終行まで効かない
- 35. 並べ替えたら行の対応がバラバラになった
- 36. 重複削除で消えすぎる
- 37. 印刷が切れる
- 38. セルの結合が原因のトラブル
▼ 第6章 共有と環境(39〜42)
- 39. 共有時に他人の編集で壊れる
- 40. スプレッドシートが重い・応答しない
- 41. IMPORTRANGEの権限エラー
- 42. ARRAYFORMULAの範囲ずれ
▼ 巻末
- 症状から引く索引
- 調査に使える確認用の数式集
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■ 第1章 エラー値が表示される
エラー値は「壊れた」のではなく、表計算ソフトが「計算できない理由」を名前で教えてくれている状態です。
名前ごとに原因の範囲は決まっているので、名前が読めれば探す場所が絞れます。
まず全体像を押さえてください。
エラー / ひとことで言うと / 主な原因の場所
#REF! / 参照先が消えた / 削除された行・列・シート
#VALUE! / 型が合わない / 引数に文字列が混ざっている
#N/A / 見つからない / 検索関数の検索値
#DIV/0! / 0で割った / 分母のセル
#NAME? / 名前が読めない / 関数名・名前定義・引用符
#NUM! / 数値にできない / 引数の値そのもの
#NULL! / 範囲が交わらない / 数式内の半角スペース
#SPILL! / こぼれ先がふさがっている / 結果を出す先のセル
#CALC! / #ERROR! / 計算・構文が成立しない / 数式の構造
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▼ 01. #REF! — 参照先が無くなった
症状
昨日まで正常だった表を開いたら、あちこちのセルが #REF! になっている。
行や列を削除した直後、あるいはシートを消した直後に一斉に出ることが多い。
数式バーを見ると =SUM(#REF!) =VLOOKUP(A2,#REF!,2,FALSE) のように、
参照そのものが #REF! という文字に置き換わっている。
原因
数式が指していたセル・行・列・シートが削除され、指す先が無くなりました。
表計算ソフトは「消えた参照」を復元できないため、参照部分を #REF! という値に書き換えます。
INDEX の範囲外指定や、VLOOKUP の列番号が範囲の列数を超えている場合にも出ます。
直し方
1. 直前の操作なら、まず元に戻す(Ctrl + Z/Mac は ⌘ + Z)。
#REF! は数式そのものが書き換わってしまうため、時間が経つほど復元が難しくなります。
2. 戻せない場合は、数式バーを読んで、本来どこを指すはずだったかを推定します。
同じ列の上下の行にある正常な数式を見ると、意図が読めます。
3. 一括で探すときは Ctrl + H(検索と置換)で #REF! を検索し、
「検索場所:数式」にして該当セルを洗い出します。
4. VLOOKUP の第3引数が原因の場合は、範囲の列数を数え直して列番号を修正します。
5. 別ブックを参照していた数式は、リンクが解除されると #REF! になります(→ パターン28)。
ExcelとGoogleスプレッドシートの違い
- 表示されるエラー名はどちらも #REF! で共通です。
- Googleスプレッドシートは、エラーセルにマウスを乗せると
「参照が存在しません」など、理由の説明が吹き出しで出ます。 Excelより原因を特定しやすい場面があります。
- Googleスプレッドシートでは、IMPORTRANGE の承認前や、動的配列の展開先がふさがっている場合にも #REF! が出ます
(Excelではそれぞれ別のエラーになります。→ パターン08、41)。
- 復元はGoogleスプレッドシートのほうが容易です。ファイル > 変更履歴 > 変更履歴を表示 から削除前に戻せます。
再発防止
行・列の削除は、削除ではなく非表示で済まないかを先に考えてください。
どうしても削除する場合は、削除対象を参照している数式が無いかを
Ctrl + [(参照元のトレース)や 数式 > 参照先のトレース で確認してから実行します。
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