◎初めに
今回は、今後の記事で重要な技術である「Cisco IOS」の使い方について紹介します。説明が長すぎてわかりずらいところもあるかもしれませんが、なるべく嚙み砕いて説明しましたので是非ご参考に、わからないところはGoogle先生やChatGPT先生に聞いてみてください!
◎前提知識
◆Cisco IOS
Cisco社製のネットワーク機器に搭載されるOSを「Cisco IOS」と呼びます。IOSは「Internetworking Operating System」の略称で、異なるネットワーク同士をネットワーク機器を用いて相互に接続し1つの巨大なネットワークとして機能させる「インターネットワーキング」を実現するためのOSと解釈することができます。なお、IOS単体で呼称する場合、Apple社のモバイル向けOSである「iOS」と混同する恐れがあるため「I」を大文字で表記し通常「Cisco」を接頭辞に付けます。このブログ内では「Cisco IOS」の表記を用います。
Cisco IOSは、「コマンドライン」で操作する「CLI(Command Line Interface)」のOSです。コマンドラインとは、「CUI」と同義と考えて構いません。正確に言えば、キーボードのみで操作する画面上の入力行のことを指します。なぜ、グラフィカルな画面を用いらずCLIでのみ制御できるのかというと、Cisco IOSが「ネットワーク機器に求められる24時間365日の安定した動作」という目的を達成するためです。GUIはCUI(CLI)に比べて動作が不安定であるため、上記の目的を達成するのにふさわしくないということです。一応、WebUIが搭載されるモデルもあるにはありますが使用できる機能は限定的で、あくまでもCLIを用いて操作する前提で作られています。
◆Cisco IOSのモード
Cisco IOSには、用途や機能によってモードが定められています。モードを切り替えながら設定したり状態を確認したりしていきます。
・ユーザモード
制限付きで機器のステータスの確認をするモードです。
・特権(EXEC)モード
制限なしで機器のステータスの確認をするモードです。
・グローバルコンフィグレーションモード
機器全体に関する設定をするモードです。
・特定コンフィグレーションモード
特定の項目の設定をするモードです。
例:ラインコンフィグレーションモード
・接続回線に関する設定
インターフェースコンフィグレーションモード
・ネットワークインターフェースに関する設定
今現在がどのモードであるのかは、入力行の横にある文字に注目してください。「>」や「#」などと表示されると思いますが、これを「プロンプト」と呼びます。各モード毎に対応するプロンプトは以下の通りです。
・ユーザモード:>
・特権EXECモード:#
・グローバルコンフィグレーションモード:(config)#
・ラインコンフィグレーションモード:(config-line)#
・インターフェースコンフィグレーションモード:(config-if)#
など
◎制作と解説
◆制作するネットワーク
今回使用するネットワークは、前回と変わりません。今回の記事からご覧の方は、前回までの記事を参考に構築してからこの先をご覧いただくようお願いします。
◆制作
0.モードの変更
実際に設定をはじめう前に、Cisco IOSのモードの変更を実際にやってみましょう。
・特権EXECモードへ移行する
起動した当初は、設定していない限りユーザモードになっています。この状態から、特権EXECモードへ移行してみましょう。
> enable
・グローバルコンフィグレーションモードへ移行する
次は、グローバルコンフィグレーションモードへ移行してみましょう。
# configure terminal
・特定コンフィグレーションモードへ移行
続いて、特定コンフィグレーションモードへ移行してみましょう。まずは、ラインコンフィグレーションモードに移行します。
(config)# line console 0
・グローバルコンフィグレーションモードへ戻る
特定コンフィグレーションモードからグローバルコンフィグレーションモードへ戻ってみましょう。
(config-line)# exit
このコマンドを、グローバルコンフィグレーションモードで使用すると、特権EXECモードへ戻ります。
・特定コンフィグレーションモードへ移行2
今度は、インターフェースコンフィグレーションモードへ移行してみましょう。
(config)# interface GigabitEthernet 0/0
・特権EXECモードへ戻る
特定コンフィグレーションモードから特権EXECモードへ戻ってみましょう。なお、グローバルコンフィグレーションでも同じコマンドを使用します。
(config-if)# end
・ユーザモードへ戻る
最後に、特権EXECモードからユーザモードへ戻ってみましょう。
# disable
ここまでが、モード移行の主なコマンドになります。
1.初期設定
それではいよいよ機器の設定に入っていきます。設定を行うため、グローバルコンフィグレーションモードへ移行しておきましょう。
・ホストネーム設定
ここでは「ホストネーム」、つまり機器の名前を設定しましょう。つける名前は何でもよいのですが、今後のため「R」や「RT」から始まる文字列にすることをお勧めします。
(config)# hostname R_okayu
・ドメイン検索機能の無効化
ドメインとは、IPアドレスを人間が管理しやすくするためにつけられた名前のようなものです。例えば、Googleのサーバーへアクセスする際IPアドレスを使わずとも「google.com」というドメインを入力することでアクセスすることができます。詳しくは別の機会に説明します。
このドメインについて、Cisco IOSには入力された文字列と一致するドメインがあるかを検索してくれる機能があります。ただ、この機能少し面倒で「Cisco IOSに登録(予約)されたコマンド名と違う文字列は、ドメインとして検索する」という風な仕様になっています。これだと、コマンドを間違えて打った際にドメインと判定されて検索してしまいます。そんなドメインが存在しないのに検索しに行ってしまうため、膨大な時間だけがかかってしまいます。ドメインの検索はコマンドからでもできるため、この機能は無効に
してしまうのが一般的です。
(config)# no ip domain-lookup
ここでnoというコマンドについて説明しておきます。このコマンドは、続くコマンドの設定を無効にする、または初期状態に戻すことができます。特に、間違えて設定してしまった場合ただ上書きするだけでは間違えた設定を消せない場合もあるためnoをつけて同じコマンドを実行する必要があります。今回は、ip domain-lookupというコマンドをnoをつけることで無効化したよ、という意味になります。つまり、逆にドメイン検索機能を有効化したいときは、この no を外して同じコマンドを実行すればいいわけですね。
・標準時の設定
機器のログなどでは度々時間が使用されます。これが、地域標準時とズレていてもそんなに大きい問題にはならない場合が多いですが、折角なのでしっかりと設定しておきましょう。
今回は日本の標準時を設定します。世界標準時からのズレは9時間ですね。
(config)# clock timezone jst 9
・イネーブルパスワードの設定
イネーブルコマンド(> enable)を使用する際に、パスワードを要求するようにします。こうすることで、管理者以外が詳細な情報を閲覧したり機器の設定を変更したりすることを防ぐことができます。
パスワードを暗号化するかしないかで、使用するコマンドが変わります。特殊な状況でない限りは、暗号化する方を使用しましょう。
ここでも設定するパスワードは何でもよいのですが、忘れないものにしてください。ここでは慣習的に"cisco"を用います。
##暗号化
(config)# enable secret cisco
##非暗号化
(config)# enable password cisco
・コンソールパスワードの設定
先ほどはイネーブルコマンドを使用する際のパスワードを設定しました。今度は、機器に接続する際、つまりコンソールを使う際にパスワードを要求するようにします。
先ほどとは違い、コマンド自体は非暗号化されたパスワードを使用します。ここでは、それを暗号化して保存させるためのコマンドも紹介します。
コンソールパスワードは、接続回線に関する設定のためラインコンフィグレーションモードで設定します。
##暗号化して保存
(config)# service password-encryption
##ラインコンフィグレーションモードへ移行
(config)# line console 0
##コンソールパスワードを設定する
(config-line)# password cisco
##パスワードを要求するようにする
(config-line)# login
・コンソール接続時の自動ログアウト機能
コンソール接続している際に、一定時間経過すると自動的にログアウトされる機能があります。今回は、この機能を無効(=自動的にログアウトされないよう)にします。
(config-line)# no exec-timeout
今回はexec-timeoutというコマンドをnoというコマンドの後につけて無効化した、ということになります。
ということは、exec-timeoutというコマンドを使うことで任意の時間に設定することもできる、と考えられますね。ココデハオシエナイケドネ (ΦωΦ)フフフ…
・表示割込みに対する補完
表示割込みとは、コマンドを入力中にネットワーク機器からの通知が割り込まれることを指します。要するに邪魔されるわけですね。通常状態では、割込みが入ると入力状況がリセットされてしまいます。長いコマンドを打っている途中にお知らせが来ようものなら...考えただけで恐ろしいですね。
これを解決するために、表示割込みされたときにそこまでの入力状況を保存して割込みが終わった後に補完してくれる機能があります。これを有効化していきましょう。(最初から有効化しておいてよ...)
(config-line)# logging synchronous
・コンソール接続時のログインレベル
コンソールログイン時に、どのモードでスタートするかを設定します。本当はもっと細かく設定できるのですが、ぶっちゃけそんなに使わn...今回はそこまで求めないので「特権EXECモードでログインする」ようにしましょう。
(config-line)# privilege level 15
・インターフェースにIPアドレスを設定する
初期設定の最後は、各インターフェースにIPアドレスを設定します。(初期設定かと言われると別かもしれませんが、今回は初期設定とさせていただきます。)
この設定自体は前回既にやっていますね。GUIを使って各ポートにIPアドレスを設定しました。実は、この操作をしているとき画面の下部でコマンドが走っています。これを、今度は自分で打ってやってみるということになります。
ここでは、ルータにGi 0/2ポートに 192.168.2.254/24を割り当ててみましょう。
(config)# interface GigabitEthernet 0/2
(config-if)# ip address 192.168.2.254 255.255.255.0
※CIDR記法での設定はできないので、注意しましょう。
・インタフェースを起動する。
それぞれのインターフェース(ポート)は、初期状態ではオフになっています。これをオンにしないと、いくら正しくIPアドレスが設定されていても通信することができないため注意しましょう。
(config-if)# no shutdown
ここでもnoコマンドを使っていますね。
2.設定確認
ここまでは機器の設定を行ってきました。ここまでの設定が正しくできているかどうか、ここで一旦確認してみましょう。
状態を確認するので、特権EXECモードを使用します。また、一貫して showというコマンドを用いて確認していきます。このコマンドを用いることで、各種設定や状態を確認できるというわけです。
・インタフェースの状態を確認する
各インターフェースが現在どのような状態になっているのかを確認しましょう。
##すべてのインターフェースを確認
# show interfaces
##Gi 0/2インターフェースを確認
# show interfaces GigabitEthernet 0/2
・"IPに関する"インターフェースの状態を確認する
先ほどとは少し異なり、IP(Internet Protocol)に関する情報について、各インターフェースの状態を確認します。要はIPアドレスとかそういった情報のことを確認します。
## Gi0/2インターフェースのIPに関する情報を確認
# show ip interface GigabitEthernet 0/2
また、全てのインターフェースを確認する際そのままでは情報量が多すぎるため、簡易的に必要そうな情報のみを表示してくれるオプションがあります。
## すべてのインターフェースのIPに関する情報を簡易的に確認
# show ip interface brief
ここまででお気づきの方も多いと思いますが、ipが付く/付かないで interfaceだったりinterfacesだったりします。よく間違えがちなところなので気を付けましょう。
・設定ファイルを確認する
インターフェースの設定は確認できましたが、それ以外の設定は未だ確認できていません。そこで、全部の設定を一括で確認していきましょう。
Cisco IOSの設定は、 running-configというファイルに保存されています。このファイルを確認して、設定があっているかどうか確かめてみましょう
# show running-config
ここで「More機能」についても説明しておきます。running-configのように文字数が多い情報を閲覧する際に、画面に表示できる分のみを表示して、ユーザの操作で上下に移動する機能を「More機能」と言います。矢印キーだと一行ずつ、スペースキーだと一画面ずつと、ブラウザーと同じような操作感で情報を確認できます。ただ、マウスホイールでは動作しません。あくまでもキーボードからの入力にしか反応しませんので注意しましょう。本当は、この機能も無効にしたいのですがCisco Packet Tracerでは何故かこの機能を無効にするコマンドが提供されていません。あくまでもシミュレーターなので、実機の動きをすべて反映はできていないのです。てことで、この機能を無効にする方法は、ここでは割愛させていただきました。(有料部分には乗っけておきます。)
More機能を使って、ここまでで実行したコマンドが表示されていればOKです。
3.設定を保存する
ここまでで、設定が正しくできていればこの設定を保存しましょう。
Cisco IOSでは、基本的に先ほども見たrunning-configのファイルに存在する設定を参照します。そのため、設定した段階でシステムには反映されています。しかし、機器の電源がオフになったときこの running-configの設定ファイルを消滅してしまいます。これは、 running-configが揮発性のあるメモリ(RAM)に保管されているからです。これでは、せっかく大量に設定したとしても停電やメンテナンスで電源を切ってしまったらオジャンになってしまします。これを阻止するために、不揮発性のあるメモリ(NVRAM)に保管することができます。このメモリに保管された startup-configというファイルは、このファイルに保存された設定を機器の起動時に、running-configにコピーしてくれます。
それでは、この startup-configに現在の設定を保存しましょう。
# copy running-config startup-config
ここではcopyコマンドを使用します。 running-configに書かれている内容を startup-configにコピーしてください、という意味になります。
今回は、特に実践問題等は用意していません。単純に問題にするほどのバリエーションがないことと、これから絶対に必要な分野なのでここでおさらいせずとも自ずと覚えていくことから、そういう風にしています。
◎最後に
今回は、今後必須の技術であるCisco IOSについて紹介しました。有料部分では、このCisco IOSを更に便利に、そしてラクに使う方法や各種まとめ等々をご紹介しています。興味のある方は是非ご購入いただければ幸いです。
以下、有料
◎初めに
今回は、今後の記事で重要な技術である「Cisco IOS」の使い方について紹介します。説明が長すぎてわかりずらいところもあるかもしれませんが、なるべく嚙み砕いて説明しましたので是非ご参考に、わからないところはGoogle先生やChatGPT先生に聞いてみてください!
◎前提知識
◆Cisco IOS
Cisco社製のネットワーク機器に搭載されるOSを「Cisco IOS」と呼びます。IOSは「Internetworking Operating System」の略称で、異なるネットワーク同士をネットワーク機器を用いて相互に接続し1つの巨大なネットワークとして機能させる「インターネットワーキング」を実現するためのOSと解釈することができます。なお、IOS単体で呼称する場合、Apple社のモバイル向けOSである「iOS」と混同する恐れがあるため「I」を大文字で表記し通常「Cisco」を接頭辞に付けます。このブログ内では「Cisco IOS」の表記を用います。
Cisco IOSは、「コマンドライン」で操作する「CLI(Command Line Interface)」のOSです。コマンドラインとは、「CUI」と同義と考えて構いません。正確に言えば、キーボードのみで操作する画面上の入力行のことを指します。なぜ、グラフィカルな画面を用いらずCLIでのみ制御できるのかというと、Cisco IOSが「ネットワーク機器に求められる24時間365日の安定した動作」という目的を達成するためです。GUIはCUI(CLI)に比べて動作が不安定であるため、上記の目的を達成するのにふさわしくないということです。一応、WebUIが搭載されるモデルもあるにはありますが使用できる機能は限定的で、あくまでもCLIを用いて操作する前提で作られています。
◆Cisco IOSのモード
Cisco IOSには、用途や機能によってモードが定められています。モードを切り替えながら設定したり状態を確認したりしていきます。
・ユーザモード
制限付きで機器のステータスの確認をするモードです。
・特権(EXEC)モード
制限なしで機器のステータスの確認をするモードです。
・グローバルコンフィグレーションモード
機器全体に関する設定をするモードです。
・特定コンフィグレーションモード
特定の項目の設定をするモードです。
例:ラインコンフィグレーションモード
・接続回線に関する設定
インターフェースコンフィグレーションモード
・ネットワークインターフェースに関する設定
今現在がどのモードであるのかは、入力行の横にある文字に注目してください。「>」や「#」などと表示されると思いますが、これを「プロンプト」と呼びます。各モード毎に対応するプロンプトは以下の通りです。
・ユーザモード:>
・特権EXECモード:#
・グローバルコンフィグレーションモード:(config)#
・ラインコンフィグレーションモード:(config-line)#
・インターフェースコンフィグレーションモード:(config-if)#
など
◎制作と解説
◆制作するネットワーク
今回使用するネットワークは、前回と変わりません。今回の記事からご覧の方は、前回までの記事を参考に構築してからこの先をご覧いただくようお願いします。
◆制作
0.モードの変更
実際に設定をはじめう前に、Cisco IOSのモードの変更を実際にやってみましょう。
・特権EXECモードへ移行する
起動した当初は、設定していない限りユーザモードになっています。この状態から、特権EXECモードへ移行してみましょう。
・グローバルコンフィグレーションモードへ移行する
次は、グローバルコンフィグレーションモードへ移行してみましょう。
・特定コンフィグレーションモードへ移行
続いて、特定コンフィグレーションモードへ移行してみましょう。まずは、ラインコンフィグレーションモードに移行します。
・グローバルコンフィグレーションモードへ戻る
特定コンフィグレーションモードからグローバルコンフィグレーションモードへ戻ってみましょう。
このコマンドを、グローバルコンフィグレーションモードで使用すると、特権EXECモードへ戻ります。
・特定コンフィグレーションモードへ移行2
今度は、インターフェースコンフィグレーションモードへ移行してみましょう。
・特権EXECモードへ戻る
特定コンフィグレーションモードから特権EXECモードへ戻ってみましょう。なお、グローバルコンフィグレーションでも同じコマンドを使用します。
・ユーザモードへ戻る
最後に、特権EXECモードからユーザモードへ戻ってみましょう。
ここまでが、モード移行の主なコマンドになります。
1.初期設定
それではいよいよ機器の設定に入っていきます。設定を行うため、グローバルコンフィグレーションモードへ移行しておきましょう。
・ホストネーム設定
ここでは「ホストネーム」、つまり機器の名前を設定しましょう。つける名前は何でもよいのですが、今後のため「R」や「RT」から始まる文字列にすることをお勧めします。
・ドメイン検索機能の無効化
ドメインとは、IPアドレスを人間が管理しやすくするためにつけられた名前のようなものです。例えば、Googleのサーバーへアクセスする際IPアドレスを使わずとも「google.com」というドメインを入力することでアクセスすることができます。詳しくは別の機会に説明します。
このドメインについて、Cisco IOSには入力された文字列と一致するドメインがあるかを検索してくれる機能があります。ただ、この機能少し面倒で「Cisco IOSに登録(予約)されたコマンド名と違う文字列は、ドメインとして検索する」という風な仕様になっています。これだと、コマンドを間違えて打った際にドメインと判定されて検索してしまいます。そんなドメインが存在しないのに検索しに行ってしまうため、膨大な時間だけがかかってしまいます。ドメインの検索はコマンドからでもできるため、この機能は無効に
してしまうのが一般的です。
ここで
noというコマンドについて説明しておきます。このコマンドは、続くコマンドの設定を無効にする、または初期状態に戻すことができます。特に、間違えて設定してしまった場合ただ上書きするだけでは間違えた設定を消せない場合もあるためnoをつけて同じコマンドを実行する必要があります。今回は、ip domain-lookupというコマンドをnoをつけることで無効化したよ、という意味になります。つまり、逆にドメイン検索機能を有効化したいときは、このnoを外して同じコマンドを実行すればいいわけですね。・標準時の設定
機器のログなどでは度々時間が使用されます。これが、地域標準時とズレていてもそんなに大きい問題にはならない場合が多いですが、折角なのでしっかりと設定しておきましょう。
今回は日本の標準時を設定します。世界標準時からのズレは9時間ですね。
・イネーブルパスワードの設定
イネーブルコマンド(> enable)を使用する際に、パスワードを要求するようにします。こうすることで、管理者以外が詳細な情報を閲覧したり機器の設定を変更したりすることを防ぐことができます。
パスワードを暗号化するかしないかで、使用するコマンドが変わります。特殊な状況でない限りは、暗号化する方を使用しましょう。
ここでも設定するパスワードは何でもよいのですが、忘れないものにしてください。ここでは慣習的に"cisco"を用います。
・コンソールパスワードの設定
先ほどはイネーブルコマンドを使用する際のパスワードを設定しました。今度は、機器に接続する際、つまりコンソールを使う際にパスワードを要求するようにします。
先ほどとは違い、コマンド自体は非暗号化されたパスワードを使用します。ここでは、それを暗号化して保存させるためのコマンドも紹介します。
コンソールパスワードは、接続回線に関する設定のためラインコンフィグレーションモードで設定します。
・コンソール接続時の自動ログアウト機能
コンソール接続している際に、一定時間経過すると自動的にログアウトされる機能があります。今回は、この機能を無効(=自動的にログアウトされないよう)にします。
今回は
exec-timeoutというコマンドをnoというコマンドの後につけて無効化した、ということになります。ということは、
exec-timeoutというコマンドを使うことで任意の時間に設定することもできる、と考えられますね。ココデハオシエナイケドネ (ΦωΦ)フフフ…・表示割込みに対する補完
表示割込みとは、コマンドを入力中にネットワーク機器からの通知が割り込まれることを指します。要するに邪魔されるわけですね。通常状態では、割込みが入ると入力状況がリセットされてしまいます。長いコマンドを打っている途中にお知らせが来ようものなら...考えただけで恐ろしいですね。
これを解決するために、表示割込みされたときにそこまでの入力状況を保存して割込みが終わった後に補完してくれる機能があります。これを有効化していきましょう。
(最初から有効化しておいてよ...)・コンソール接続時のログインレベル
コンソールログイン時に、どのモードでスタートするかを設定します。本当はもっと細かく設定できるのですが、
ぶっちゃけそんなに使わn...今回はそこまで求めないので「特権EXECモードでログインする」ようにしましょう。・インターフェースにIPアドレスを設定する
初期設定の最後は、各インターフェースにIPアドレスを設定します。(初期設定かと言われると別かもしれませんが、今回は初期設定とさせていただきます。)
この設定自体は前回既にやっていますね。GUIを使って各ポートにIPアドレスを設定しました。実は、この操作をしているとき画面の下部でコマンドが走っています。これを、今度は自分で打ってやってみるということになります。
ここでは、ルータに
Gi 0/2ポートに192.168.2.254/24を割り当ててみましょう。※CIDR記法での設定はできないので、注意しましょう。
・インタフェースを起動する。
それぞれのインターフェース(ポート)は、初期状態ではオフになっています。これをオンにしないと、いくら正しくIPアドレスが設定されていても通信することができないため注意しましょう。
ここでも
noコマンドを使っていますね。2.設定確認
ここまでは機器の設定を行ってきました。ここまでの設定が正しくできているかどうか、ここで一旦確認してみましょう。
状態を確認するので、特権EXECモードを使用します。また、一貫して
showというコマンドを用いて確認していきます。このコマンドを用いることで、各種設定や状態を確認できるというわけです。・インタフェースの状態を確認する
各インターフェースが現在どのような状態になっているのかを確認しましょう。
・"IPに関する"インターフェースの状態を確認する
先ほどとは少し異なり、IP(Internet Protocol)に関する情報について、各インターフェースの状態を確認します。要はIPアドレスとかそういった情報のことを確認します。
また、全てのインターフェースを確認する際そのままでは情報量が多すぎるため、簡易的に必要そうな情報のみを表示してくれるオプションがあります。
ここまででお気づきの方も多いと思いますが、ipが付く/付かないで
interfaceだったりinterfacesだったりします。よく間違えがちなところなので気を付けましょう。・設定ファイルを確認する
インターフェースの設定は確認できましたが、それ以外の設定は未だ確認できていません。そこで、全部の設定を一括で確認していきましょう。
Cisco IOSの設定は、
running-configというファイルに保存されています。このファイルを確認して、設定があっているかどうか確かめてみましょうここで「More機能」についても説明しておきます。
running-configのように文字数が多い情報を閲覧する際に、画面に表示できる分のみを表示して、ユーザの操作で上下に移動する機能を「More機能」と言います。矢印キーだと一行ずつ、スペースキーだと一画面ずつと、ブラウザーと同じような操作感で情報を確認できます。ただ、マウスホイールでは動作しません。あくまでもキーボードからの入力にしか反応しませんので注意しましょう。本当は、この機能も無効にしたいのですがCisco Packet Tracerでは何故かこの機能を無効にするコマンドが提供されていません。あくまでもシミュレーターなので、実機の動きをすべて反映はできていないのです。てことで、この機能を無効にする方法は、ここでは割愛させていただきました。(有料部分には乗っけておきます。)More機能を使って、ここまでで実行したコマンドが表示されていればOKです。
3.設定を保存する
ここまでで、設定が正しくできていればこの設定を保存しましょう。
Cisco IOSでは、基本的に先ほども見た
running-configのファイルに存在する設定を参照します。そのため、設定した段階でシステムには反映されています。しかし、機器の電源がオフになったときこのrunning-configの設定ファイルを消滅してしまいます。これは、running-configが揮発性のあるメモリ(RAM)に保管されているからです。これでは、せっかく大量に設定したとしても停電やメンテナンスで電源を切ってしまったらオジャンになってしまします。これを阻止するために、不揮発性のあるメモリ(NVRAM)に保管することができます。このメモリに保管されたstartup-configというファイルは、このファイルに保存された設定を機器の起動時に、running-configにコピーしてくれます。それでは、この
startup-configに現在の設定を保存しましょう。ここでは
copyコマンドを使用します。running-configに書かれている内容をstartup-configにコピーしてください、という意味になります。今回は、特に実践問題等は用意していません。単純に問題にするほどのバリエーションがないことと、これから絶対に必要な分野なのでここでおさらいせずとも自ずと覚えていくことから、そういう風にしています。
◎最後に
今回は、今後必須の技術であるCisco IOSについて紹介しました。有料部分では、このCisco IOSを更に便利に、そしてラクに使う方法や各種まとめ等々をご紹介しています。興味のある方は是非ご購入いただければ幸いです。
以下、有料