転職今昔物語 ~転職の都市伝説 転職理由はポジティブに!?~

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ビジネス・マーケティング
本日は「転職今昔物語」と題して、転職支援を通して感じていることをお話させていただきます。

このブログは私の人事・転職エージェントとしての経験を元に、私の身近で起きた採用・転職に関わることを綴って参ります。
業界・企業規模など特有のケース・事例が出てくるかもしれませんが、「そんなこともあるんだ」という暖かい目で見ていただけますと幸いです。
皆様の身の回りでは起こりえない事であってもご容赦ください。
採用の現場ではいろいろなことが起きているんです(笑)


転職を考える人 みんなが聞いたことある言葉
『転職(退職)理由はポジティブに伝えましょう』

これっていつから始まったんでしょう?
私が採用業務に携わりだした時には既に広まっていたので、少なくても15年以上前から言われているように思います。

過去は終身雇用が当たり前で、「転職=悪」「転職=裏切り者」という風潮がありました。
そんな風潮の中、外部から採用するのであれば(社内の同世代と比べて)抜きんでて優秀な人、ポジティブな想いを持っている人でなければ組織の合意が得られなかったのかもしれません。
また、転職希望者側にも「悪いことなのでは」という心苦しい気持ちがあったのかもしれません。
双方の気持ち・考えに折り合いをつけるために「転職理由はポジティブに」ということが広まったのかもしれないですね~。

では採用担当や企業は本当にそう思っているのでしょうか。
結論から申し上げると多くの企業で思っていません。
私が採用担当として面接に臨んでいた時には、ポジティブな理由だけを話されると「ホントだろうか?」と怪しんでしまっていたくらいです。
※一定数ですがポジティブな転職理由を好む企業もあるようです。

私が採用担当になり、師匠から最初に教わった言葉。
『中途採用の面接では転職理由を納得できるまで深堀して聞こう』

多くの方が本音を隠し、ポジティブに言おうと考えた結果、面接の場で本音を話して貰えない。そんなことが続いていました。
もちろん今も続いているようです。

これって悪いことなのでしょうか?
「どこまで話して良いのか分からない」「良い評価を得たい」と思う転職希望者の心情を考えれば当然のことだと思います。
しかし、それでは企業の納得を得ることができず合格・採用に至らない。
本音を隠し取り繕うことにより、逆に発言の信憑性を下げてしまい、採用に至らない。
そんなケースを何件も目にしてきました。
ポジティブに言おうとするあまりに、望む結果とは異なる結果になってしまっていることをご存知でしょうか。

ではなぜポジティブに言おうとしてはいけないのか。
それは筋が通らない。どこか取り繕ってしまい採用担当・企業の納得を得ることができないからです。

『転職理由に納得ができない』

これまで何度、この言葉を企業から聞いたことでしょうか。
どれだけ優秀な候補者・即戦力で活躍が見込まれる候補者であっても、転職理由に納得を得られない方は話が前に進みません。
それだけ重要視されているポイントと言えます。

転職理由に納得できない = 転職しなくて良いのでは!?
転職する必要が無いのでは?
何か隠し事をしていませんか?
と思われてしまうケースが多いように思います。

ではなぜ納得を得る必要があるのでしょうか。
それは採用担当・企業が「採用のミスマッチ」「短期の離職」を避けたいという想いを持っているからです。

私が師匠から学んだ2つ目は
『採用担当=人の履歴書を作る仕事』というです。

採用面接を受けに来た人に合格を出すということは、その人を仲間に迎えるということ。今後、長い時間を一緒に過ごすという事です。
双方にとって大きな決断の一端を担うのが採用担当です。
転職のきっかけになったこと・出来事が新しい会社で繰り返されると分かっている時に「採用しよう」「仲間に迎えよう」と思いますか?
同じことが繰り返される可能性が高いのであれば、残念な結果が見えているのではないでしょうか。
その判断をするために採用担当は「なぜ転職をしたいのか(過去にしたのか)」を知りたいんです。

価値観は個人差があるので100%の理解・賛同できなくて当然ですが、転職理由に納得できない時は思いを巡らせ、「一生懸命に就職活動して●年務めた会社をそんな理由で辞めるのかな」「他にも理由があって隠しているんじゃないのか」と考えてしまいます。

それと同時に、納得を得るために「全てを話さなければいけないか」というと全てを話す必要はありません。
話したくない事、(機密情報などで)話せない事もあると思います。
採用担当・企業も「全部を聞き出そう」とまでは考えていないので、ネガティブなことも含めて『第3者が納得できる』為に必要なことをお話しください。

改めてこう考えると『どこまで話すか』はとても重要なことですね。
面接の場で話をされる前に、ご心配な方はぜひ私のサービスをご利用ください。
採用担当目線で「納得できるか」をフィードバック・添削させていただきます。

なお、転職エージェントを通して応募する際にもご注意いただきたいことがありますが、それはまた次の機会に。





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