こんにちは。心理カウンセラー@たかおです。
身近な人で完璧主義で悩んでいる人は、苦しんでいる人はいませんか?
または、あなた自身、完璧主義で悩んでいませんか?
今回は「完璧主義」をテーマに取り上げてみたいと思います。
完璧主義の悩み「6選」
完璧主義とは、「過度に高い目標基準を設定し、自分に厳しい自己評価を
課し、他人からの評価を気にする性格を特徴とする人」を指します。
その傾向から次のような悩みを生じやすいです。
① 自分を好きになれない
② 人間関係でストレスを抱えてしまう
③ 限界まで自分を追い詰めてしまう
④ 少しでもつまづくとやる気を失ってしまう
⑤ 高い目標設定をしてしまい、実際とのギャップで心が折れそうになる
⑥ 他人と自分を比べてしまう、他人の評価が気になってしまう
などがあげられます。
どうでしょうか?
いくつあてはまりましたか?
まずは、自分の傾向に気づくことが大切です。
気づけた自分に「○(まる)」をあげてください。
完璧主義の人の特徴
さて、完璧主義の人の特徴を整理してみましょう。
先ほどの悩みと重複する点もありますが、以下のような特徴が見られます。
① 他人の評価が気になってしまう
② 責任感が強く、妥協しない
③ 自分に厳しく、他人にも厳しい
④ 柔軟性がなく、頑固
⑤ 理想が高い、中途半端が嫌い
⑥ 失敗することが怖い
⑦ 自己愛が強く、自尊心が高い
完璧主義の人は、基本的に
① 真面目で努力家
② 責任感があり誠実
③ 向上心が高く優秀な人が多い
④ 周りの人にとっては信頼できる心強い存在
であることが多いです。そう、「すごい」存在なのです。
しかし、本人は無自覚に頑張りすぎてしまい、次第にプレッシャーを感じて、途中で疲れ果ててしまうことも多く、悩みのタネとなっていたりします。
完璧主義のメリット、デメリット
次に完璧主義のメリット、デメリットを見てみましょう。
〔メリット〕
① 質の高い成果が出せる
② 細かい作業を丁寧におこなうことが得意
④ 周囲からの信頼が厚い
⑤ 自己管理能力が高い
⑥ 地道な努力を嫌がらない
〔デメリット〕
① 始動が遅い
② 人に頼るのが苦手
③ 自分だけでなく、他人も高い基準をもとめてしまう
④ 細かい点を気にし過ぎて、大局を見失うこともある
⑤ 優先順位をつけるのが苦手
⑥ 「0」か「100」かの二極化思考(白黒思考)に陥りやすい
⑦ 途中で投げ出してしまうこともある
⑧ 過去の失敗をいつまでも気に病んでしまう
完璧主義の人は、始動が遅いために「先延ばし」癖をもっている人もいます。
そのため、仕事が山積みになったり、最後の追い込みが間に合わず慌てることになるなど仕事のパフォーマンスを下げてしまうこともあります。
学校などでは提出すべき課題を先延ばしにしてしまい、提出が間に合わず、雪だるま式に課題の量が膨らんでしまい、登校への負担が大きな来るケースも見られます。
また、二極化思考から「完璧でないと意味がない」と考える癖がある場合は、
出来なかった自分を責めやすく、心のエネルギーを失ってしまうケースもあります。
完璧主義になる原因
完璧主義になる原因は、幼少期の環境や体験が影響していると考えられます。
例えば、
① つねに100点を求められる環境で育った。
② 努力を認めてもらえなかった。
③ 否定と批判の言葉を受け続けた。
④ 失敗を笑われた経験が多い。
⑤ 完成度の不十分な点についてひどく叱られた。
などです。
こうした体験を通じて、「完璧でなければ認めてもらえない」と学習してしまった可能性もあります。
でも大丈夫です。過去は変えられませんが、未来は変えられます。
あなた自身が「変わりたい」と思ったその時から、変わることができます。
完璧主義の対処法
完璧主義の強みを活かし、あなたが輝くための「処方せん」いくつかあげてみました。まずは1つでもいいので試してもらえたらと思います。
[処方せん]
① 加点方式で考える
・1日の終わりに「できたこと」を1~3つ書き出してみてください。
1点ずつ自分の「できた」を加えていくことが大切です。ポイントは、
できるだけ小さな「できた」を探してください。
(例)いつも通り出社(登校)できた。いつもより早く目が覚めた。など
② 「まっいいか」「こういうこともあるさ」と口ぐせを決める
・うまくいかないことがあった時に、「まっいいか」と口にするだけで心の
動揺は小さくなります。自分なりの心のクッションを用意しておくことが
おススメです。
③ 合格ラインを決める
・まずは「60点~70点」ぐらいをめざしませんか?
足りないところは、トライ&エラーで磨き上げていけばいいのです。
ひとりで抱え込まず、仲間の力を借りていけばいいのです。
「早く行くならひとりで行け、遠くへ行くならみんなで行け」という
有名なアフリカのことわざがあります。それぞれの強みを掛け合わせて
こそ良き仕事が生まれるのではないでしょうか?
④ 優先順位をあらかじめ決めておく
・いま抱えている仕事や課題を、「重要だが緊急ではない」「重要かつ緊急」
「重要ではないが緊急」「重要でも緊急でもない」の4つに分けてみましょ
う。仕事であれば「重要かつ緊急」を優先させ、人生であれば「重要だが
緊急ではない」を優先させていけば、おのずと優先順位がつけられるよう
になっていきます。
・また、「やらないこと」をあらかじめ決めておくのも1つの手です。
⑤ 制限を設ける
・「時間」「量」「場所」をあらかじめ決めておくことも大事です。
(例)朝10分はトイレ掃除をする、この仕事は1時間で終わらせるなど。
・作業工程を達成可能なレベルで小さく分けておくことも大事です。
(例)1日1章は読書する、1日3ページは資格の勉強をするなど。
⑥ 自分の「普通」「当たり前」を客観的に見つめる
・自分の「普通」や「当たり前」を棚卸ししてみてください。
2つの効果があります。
①自分の中の「○〇すべき」「○〇しなければならない」に気づける。
②自分の普通や当たり前は、周りの人にとっての「すごい」「助かる」
であることに気づける。
そう、あなたの普通は誰かの「すごい」「助かる」なんです。
あなたがいるから助けられている人がいるんです。
完璧主義は「強み」です。周りからすれば「信頼できる心強い」存在です。
大切なことは、自分自身の強みと弱みを客観視して、バランスよくコントロールすることです。
完璧をめざして努力できる力と継続力、高い集中力を活かしつつ、自分にも他人に対してもミスを許せる心の余裕をもてるようになれたら、これほど頼もしい存在はいないと思います。
あなたはあなたのままで、十分素晴らしいんです。輝いているんです。
それでもつらい時はお話お聴かせください。
ひとりで悩まないで。抱え込まないで。
あなたを否定しないで、
そのままのあなたを受けとめてくれる人は必ずいるから。