プラス(ストローク)の補充を忘れずに・・・。

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今回は、私のスキルであるTA(トランザクショナルアナリシス)の内容について、その一部を紹介したいと思います。

まずその前に、TA(トランザクショナルアナリシス)とは何かについて、記述していきたいと思います。
TA(Transactional Analysis)は、日本語では交流分析と訳されます。精神分析の創始者として有名なエリック・バーン博士によって開発された臨床心理学の分析システムのことをいいます。
“人間を分析し理解するための理論”として位置づけられいます。
その目的は“自分に気づき、自分を知り、自分を変える”ためのものであり、延長上に“他者理解”があるものの、決して他者を操作し、変えるものではなく、“自分自身を知る”ことを目的としている心理学です。

そんなTAですが、その内容の中に、「ストロークの壺」というものがあります。ここで「ストローク」ってなに? と思うでしょう。
ストロークの壺.jpg

図にある「+」をストローク。「-」をディスカウントと言います。
「+」ストロークとは、相手(または自分)の存在や価値、あるいはその行動を“認めている”ということを伝える何らかの行動や働きかけであると定義されています。ようは「意欲や積極性、人間関係を促進させようとするエネルギー」のことを意味しており、その提供者は自分自身であったり他者であったりします。
「-」ディスカウントとは、まさに“値引き”です。ストロークの反対の意味であり、“相手(自分)の存在・価値、あるいはその行為” についての値引きをすることです。ようは「相手や自分、それをとりまく状況などについて、軽視したり、無視したり、傷つけたり、存在を破壊的に否定するような物の見方・感じ方、その具体的な表現・行動」といったところでしょうか。
「人の心は素焼きの壺のような物であり、常にストロークを補充しなければ、壺の底からストロークが漏れてゆき、壺の容量が枯渇してしまう。」
と、例えられています。
この「ストローク」がたくさん貯まると、心がとても安定し自然に周囲にも「ストローク」が出せるようになり、人間関係は良い方向に創られていきます。
また「ストローク」がある程度貯まると、心が安定し“まあまあ”の気分になれます。
しかし「ストローク」の貯蓄がほとんどないと、心がとても不安定で憂鬱な気分となり、自分も周囲も「ディスカウント」してしまう言動をとるようになり、人間関係が破壊されていってしまいます。
「ストローク」には、“自分自身で補うストローク”と“他者(相手)から与えられるストローク”があります。
“自分自身で補うストローク”の特徴として、(素焼きの)壺の表面をコーティングする作用があり「壺」を頑丈なものにしてくれます。また“他者(相手)から与えられるストローク”は「壺」が枯渇状態となり自力で補充できない時に、その枯渇状態を解消してくれます。

「心の病」を患っている者にとって、この「ストローク」というのはとても重要な要素となります。また、「ディスカウント」は簡単に“ハマり込んでしまう”厄介な要素です。
いかにして「ストローク」を得るか。「ディスカウント」を回避するか。とても大変なことだと思います。
友人や知人といった方からの「無条件の愛(ストローク)」を提供してもらえる環境にある人は幸いだと思います。その様な人間関係を持っている方は、いざとなったら、自力での修復が不可能と感じた時には、是非その方々に頼ってください。
「ストロークの壺」は素焼きでできています。その為、常に「ストローク」を補充しなければ壺は枯渇してしまい「ディスカウント」が増えてしまいます。
「ディスカウント」が増えてくると、まわりに対しても「ディスカウント」的な考え方や接し方になってしまいます。その結果、相手から返ってくるものも「ディスカウント」となってしまい、悪循環スパイラルに陥ってしまいます。
少々わかりづらい内容になってしまいましたが、要約すると次の様な感じでしょうか。
人はいつでも「ストローク(プラス)」を補充する必要があり、その方法は“自力での補充”と“他者(相手)からの提供”によって補うことができます。「ストローク」が不足すると「ディスカウント(マイナス)」が増えてしまい、その結果“負のスパイラル”となり脱け出すことができなくなってしまいます。だから「ストローク」の量を維持するために、“自分で自分にストロークする”や“周囲からストロークを素直に受け取る”や“ストロークが欲しくなったら素直にもらいに行く”などをしなければいけないのです。

もしあなたの「ストローク」が十分にあり、余裕があったならば、どうか分けてあげて下さい。「ストローク」の交換や提供は、良い循環となりより一層お互いを向上させてくれるはずです。
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