「なかなか失恋から立ち直れませんけど。
どうしたらいいかアドバイスをくださいよ」
うーん。「僕」でよければ…。
じゃ、ぶっちゃげ「彼女が亡くなった」。
いっそ、そういうことにしてみようよ?
無茶苦茶だなって?
でも、だってだよ。
「過去に起こったことは仕方なく、
先のことを考えた方がいいですよ」的な
ロジックを言ったところでさ、
頭じゃ十分に分かっているって話やろ?
あのね。
実際に日常的に寄り添っていた人が、
目の前から忽然と消えていなくなるとするやん。
それって、亡くなったということと客観的には、
かなり近い「状況」と思うやろ。
実際には、やっぱ身近にいただけに、
急には事態が飲み込めんかったでしょ?
緊急時の脳の情報処理は、
一旦、空白があってから次の感情に移行するんよ。
ほら。
例えば、誰かからいきなり殴られたってするやん。
でも、瞬で「コラァ!」ってはならないやん。
一旦は頭の中が固まる感じ。分かるでしょ?
だから、脳の反応からも考察してみてもさ、
人の死に直面した状況と恋愛が止まった直面ってのは、やはり、かなり酷似しているんだよね。
でさ。
人間は消滅していったことに対する苦痛ってのは、
納得はできんにしろ感情的には、
自然と霧散していくもんなんよ。
あ。
細かいことは言わんけどね、
事実、脳がリカバーする機能を備えているんよね。
せっかくのリカバー機能は使った方がいいやろ?
しかもさ、「亡くなった」って頭に叩き込んだら、その失恋に対するモヤモヤ感情をさ、いたずらに堂々巡りさせるよりも、一定方向に「恒常化」できるかも?やん。
そっちの方がラクよね。
だから、どの道、悩まなきゃいかんから、
やっぱりね、亡くなったベースにしておいた方が、
失恋回復の「早道」になると思うんよ。
「はぁ……。と、とりあえず、
そう思うことにします」
※過去の自分と今の自分の対話のイメージ
でした。。。ちなみに、これは「怒り」の
攻撃による心理学的な回避方法を「悲しみ」
に置き換えています。
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