海賊王におれはな..いや小倉芝1200m王におれはなる!の巻。

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めちゃくちゃムズい小倉の芝1200m

コアな競馬ファンの皆様、並びに朝の1Rから最終レースまで参加する的な、ゴリゴリ馬券プレイヤーの方とかなら分かって頂けると思いますが、小倉芝1200m戦て、めちゃくちゃ難しくないですか。

いちおう著者も、競馬歴20年以上、ライター歴10年以上、また、毎週の開催が終わったら結果の復習、精査も必ずやるくらいの競馬マニアです。

例えば、先週の東京ダ1400mは脚抜きのいい馬場で、1勝クラス以下の下級条件であれば近走先行経験馬が断然有利、上級条件なら近走上がり最速実績、あるいは距離延長馬、1200m指向の強い馬が穴をあける。血統的には父ストームバード系、米国ミスプロ系のマル外、あるいはロードカナロア産駒などの芝スプリント指向に特化した種牡馬の産駒等々、相対的にスピード指向の強いキャラクターが狙い目、とか。

こんなかんじの作業を全ての競馬場、距離別カテゴリーで精査してます。この作業は10年以上やってます。

そんな著者が思うんです。

小倉芝1200mって、まじでムズくないっすか。

タワマンの31階くらいから投下したピーナッツを口でキャッチ

若干あざとい手前味噌はこの辺りにして、本題に入りましょう。

冗談抜きでムズいんです。小倉芝1200m。

なんてゆーか、型に嵌まらないというか、センスがないだけかも知れませんが、これだと確信した馬が1ミリも伸びなかったり、まーとにかく難解です。

「2階から目薬」なんてレベルではありません。

「タワマンの31階くらいから投下したピーナッツを口でキャッチ」

これくらいです。

すみませんふざけてしまいました。ふざけた上に、どスベリしました。

ただ、感覚的にはホントにそのレベルで、途方に暮れる瞬間も多々あります。

なんでそんなに難しいのか。

もう最終週だし、ここで一度、難敵と向き合ってみたいと思います。

あと当たり前ですけど、タワマンからピーナッツはドアウトだし危険すぎるので、このご時世てきにもコンプラてきにも絶対にやらないでくださいね。まじで危ないんで。あくまでも難易度のイメージということで。

そもそも小倉競馬場とは!?

それでは一旦、小倉競馬場そのものの構造をおさらいしてみましょう。

JRAの公式ホームページに記載のある小倉競馬場の「コース紹介」の全文を見てみます。
1615.1メートルという芝コースの1周距離(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)は、福島競馬場に次ぐ小ささ。標準的な長さと言える直線(293メートル)に坂は設けられていない。小倉競馬場は「平坦、小回り」を地でいく、いかにもローカル場らしい競馬場と言える。そんな小倉には2つの特徴を指摘できる。ひとつは2コーナーに小高い丘が設けられていること。先に「平坦」と書いたけれど、それはあくまでも最後の直線に限った話で、芝コースの高低差は3メートルに及ぶ。競馬場全体がフラットな造りになっているわけではないのだ。
芝コースの起伏構成について詳細に見ていくと、ゴールラインから2コーナーにかけて緩やかな上りが続き、ここで上ったぶんを2コーナーから向正面、さらに3コーナーから4コーナーにかけて下るレイアウト(3コーナー手前にはわずかな上り勾配がつけられている)。その3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されており、直線は平たん。2コーナー奥のポケット地点からスタートした後、ゴールまで上り勾配を走る局面がほとんどない芝1200メートルでは特に“スピードの絶対値”が問われる。
実際、芝のレースでは逃げ、先行タイプが明らかに優勢を誇り、極端な追い込みはあまり決まっていない。ただし中長距離戦では2コーナーでペースが緩みがちなこと、そのためもあってか、まくった馬の活躍が水準以上に目立つことも頭に入れておきたい。
一方のダートコースは1周距離が1445.4メートル、直線の長さは291.3メートルで、福島(1周距離1444.6メートル、直線295.7メートル)とほぼ同じサイズ。全体の高低差は2.9メートル、2コーナーの丘から4コーナーにかけて下り、残り400メートル地点から直線にかけて緩やかな上り勾配(高低差0.6メートル)が続く。このように起伏の構成は微妙に異なるものの、芝コースと同様、極端な追い込みはあまり決まっていない。サイズから浮かぶイメージ通り、逃げ、先行タイプが優勢、差し馬なら中団程度にはつけられる馬を狙いたい。
さて、小倉競馬場のもうひとつの特徴はコースの幅がゆったりしていることだ。30メートルという芝コースの幅員は、ローカル場としてはかなり広い。この広い幅員を活用し、A、B、Cと3つのコースを使い分けることによって、馬場の傷みの分散が図られている。
開催と開催の間隔が長い小倉では、芝の養生期間を十分にとることができる。そのため、良好なコンディションで開幕を迎え、それが長続きするのが例年の常。もちろん天候にもよるが、総じて馬場は傷みにくく、開催の終盤に差し掛かっても走破タイムは速い傾向にあることも覚えておこう。
コースは右回り、障害戦は専用コースで争われる。内馬場を横切るタスキコースには高低差2.76メートル、長さ81.2メートルのバンケット障害が設けられ、レースに彩りを加えている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
はい、ここまでです。
なっが。なっげー上にむっず。何より石田さんすっご。

この博識多才な文章を、おばかな競馬好きなりにギュとして要約すると、形状自体は小回りサイズで起伏が激しく山を登ったり降りたりしてお馬さんも走るだけでけっこうなレベルで疲れちゃうコースですよ。

こんなかんじで合ってます?合ってるよね。うん、これでいいや。

「芝1200メートルでは特に“スピードの絶対値”が問われる」
「開催の終盤に差し掛かっても走破タイムは速い傾向にある」

ここの2箇所に関しては個人的に多少の異論がありますが、ここで石田さんに牙を剥いても生産性ゼロなので止めておきます。

アグネスワールドのスーパーレコードとか、少し前のファストフォースの1分06秒ジャストとか、そういうイメージが先行する、的なニュアンスでしょう。たぶん。

現行の馬場は明らかにタフ

さて、これでとりあえず、小倉の芝は時計が出やすいけど、時計が出ようが出まいが山を越えたり降りたりして、走るだけでもとにかく疲れやすいコース、というのが分かりました。

その上で、現行の馬場コンディションに移ります。

開催6週目を終えた現在の小倉芝は、誰の目から見てもタフなコンディションです。

雨の影響もあった先週は、芝1200m戦が5鞍行われて、全てのレースで1分10秒以上の時計を要するといった具合で、めちゃくちゃ重い馬場でした。
また、騎手もインを避けて通る状況で、最後の直線は外ラチ一杯を狙う、的な騎手も少なくありませんでした。

今の小倉芝1200m戦は、明らかにタフな外差し指向の強い馬場、だとは思います。

但し、ここからが小倉芝1200mの真の難しさなんです。

先週の小倉芝1200mはまさかの逃げ先行指向

先週の小倉芝1200mは稍重、重馬場発表で5鞍が施行されて、その勝ち馬5頭は全て4コーナー3番手以内の逃げ、先行策を取った馬でした。

こんなかんじです↓
土曜2R ニホンピロポート
4角3番手
土曜11R ヴィズサクセス
4角2番手
日曜5R スクリーンショット
4角2番手
日曜9R テイエムスパーダ
4角2番手
日曜11R シュアーヴアリア
4角先頭

不思議なのは、誰もそんな進路取りをしていないことや、明らかに時計が掛かっていること、また1800m以上の距離では外差しがバシバシ決まる状況があることです。

馬場が荒れていても時計が出ているなら、あるいは他の距離カテゴリーでも前残りばかり、とかなら合点がつきます。

でも、ここの辻褄が合いません。

小倉大賞典なんかは、大外枠スタートのアリーヴォが中団の外から突き抜けましたし、3着カデナは道中最後方から直線は超スーパー大外一気でした。

他の中距離戦も、極端な前残り傾向は見られませんでしたし、むしろ穴は外枠からの差しが目立っていました。(特に日曜は顕著でした)

ここで1つ思うのは、騎手心理です。

どの騎手も馬場が荒れていることは周知の事実で、少しでも最後の直線へ向けてお馬さんの体力を温存したい。

1200m戦であれば尚更、減速率も高いから、慎重に慎重に。

こんなノリも少なからずあるのかなと。

小難しい内容は端折りますが、ラップなども含めて先週の小倉芝1200m戦の結果を見直してみると、そう思ったりもします。

みんながみんな慎重になるから、本来であれば恵まれるはずの外差しが物理的に届かず前残り決着に、また人気薄も中途半端な位置取りにいて多少の体力もある馬がラッキーで2着3着を拾う。

そんなレースばかりだった印象はあります。

血統マニアの独り言と総括

最後にキャラ的に、血統傾向にも触れておきます。

降雨の影響もあった先週の小倉芝1200mは、簡潔に言えばスタミナ指向、特に欧州の名血か、中距離指向の強いサンデー系、キングマンボ系種牡馬の産駒、あるいはそれらの血を強く持つ馬の穴激走が目立ちました。

具体的には、ドゥラメンテ産駒、母父アドマイヤベガなどの凱旋門賞馬トニービンの血を強く持つ馬や、凱旋門賞勝ち馬バゴの産駒、あるいは芝中距離指向の強いキングカメハメハ、ディープインパクト、ステイゴールド系種牡馬の産駒等々。

さらに付け加えると、上記のタイプの血統馬は特に上級条件で走っていた傾向も垣間見えます。(本質的に下級条件はスピード指向が強く、上級条件は相対的な体力が一定量で問われるため)

はい、それではまとめに入ります。

だらーっと書いてしまったので、要項を箇条書きで。

・小倉の芝はただ走るだけでも過酷なコース
・今の馬場は明らかにタフで騎手もインを避ける
・ただ、騎手心理も作用してるっぽくてむしろ前が残りやすい、穴も中途半端な位置取りの馬がいい、外枠の後方待機的な教科書通り系は危険
・血統的にはタフ、欧州指向、中距離指向強め

こんなところでしょうか。

個人的には小倉芝1200mというラスボス相手に、少しくらいはダメージを与えてやった感、やったった感はあります。

ただ、相手は小倉芝1200mです。一筋縄では行かないでしょう。

今週は騎手心理が働かず、後方待機組の差し追い込み決着オンパレードかも知れません。

「タワマンの31階くらいから投下したピーナッツを口でキャッチ」

なんせ、これくらいの難易度です。

小倉開催も最終週ということで、皆様も良かったら、ピーナッツを投げるのではなく、小倉芝1200mという難攻不落の山登りにトライしてみてください。

小倉競馬場の勾配にかけて「山登り」というフレーズを使ってみました。

恐らくスベり散らかしたので終わります。

この記事を見ていただいた皆様が、小倉芝1200mで大万馬券が獲れますように。

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