新しい自分へ…9

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まだ不安はあった。
けれど、彼はちゃんとした「仕事、給料、親への報告」までしてくれた。

信じよう…。

そして、子供たちと一緒に暮らすんだ!
私は思いもよらぬ進展に嬉しくなった。

そして、次の休みの日には、「子供たちに会いたい」というので
子供たちに会わせることにした。

それで、子供たちが「嫌な顔」をしたり、子供たちに嫌なことをしたら、残念だけど一緒にはなれないな、そう思った。
やっぱりこれから長い間一緒に住んでいくのに少しでも「違和感」があったら大変だ。

私の二の舞になる。
それだけは避けたい。

そして、迎えた当日…

娘にはなにも話していなかった。
どう話せばいいのか分からなかった…。

ところが…。
彼と顔を合わせた瞬間…

「お父さん?」

といったのだ!

え?!

私がびっくりしていると、彼は「そうだよ!もう少しだからな!お母さんとみんなで暮らせるの」
と話しかけた。

娘は元旦那(実父)を忘れているのか…思い出したくないのか…。

私にはわからなかったが、彼の膝の上に座り何か話していた。

心配しすぎたかな…。そう思った。

そして、数回娘と息子に会わせた。
息子は生後まだ11か月くらいだったから、なにがなんだかわからないような雰囲気だったが、娘がとてもうれしそうにしていたので、私も
「これでいいんだ」
と確信した。

よし!そう思ったら施設から子供たちを退所させる手続きを取らなければならないが…。

そっか…アパートが狭い…。

う~ん…。

まず施設のほうに相談をしなければならないな…
それからどうなるか…
それまでどうするか…。

それからというもの、
彼は「生活保護を辞退しよう」と言ってきた
けれど、自分だけの収入ではアパートが維持できないことを伝えたら
足りない分は手伝う!と言ってくれた。
そんなに甘えてもいいものか…。
すこし悩んだけれど
彼は続けざまに「親にも会ってほしいし」
と言った。

これは…とんでもなく忙しくなる!

けれどなんの確証もないのに保護もやめていろんなことをしたら後で大変なことになる。そう思った私は少し様子をみることにした、

2か月くらい生活費という名目のものを入れてくれたり、アパートを探したりしてもらえなければ「信用」というか…
また「騙されるんじゃないか」という不安は常にあった。

そして、そのことを伝えた。
生活費として、いくらいれてくれるのか、アパートを契約するときの費用、引っ越し費用などどうするのか。
と聞いてみた。
すると、「それは全部俺が出すよ」とキッパリ!

生活費は5万円入れてくれるといった。
5万円は私にとっては大金だった。

それでも私は給料の日まで黙っていた。どういってくるのか…

そして、給料の日。
彼は県外にいたが、秋田に帰ったら渡すと言われた。
もちろん、私から請求などしない。
請求したら、あの母親と一緒になってしまう。

数日経ってから、彼からお金をもらった。
なんか不思議な気持ちだった。
元旦那にも「生活費」など入れてもらったことはない。

「ありがとう」と言って受け取った。
それを「何に使うか」なんて考える余裕もなかったから
それは別で寄せておくことにした。

後で「返せ」とか言われてもいいように…

もうこの時点で結構精神的にしんどかったと思う。けれど、自覚はなかった。

「私より大変な人はたくさんいる…」
そう思ってきた。
そして、「なんとかして自分の人生を取り戻したい!」とも思っていた。
けれど「他人のチカラで自分の人生を」とは思っていなかった。
どうにか自分のチカラで手に入れたかった。

なんか腑に落ちないところもあった。
それでも「子供たちと暮らしたい」が先に立ってしまった。

後日、本当に彼の親と対面する時が来た…

彼の親は、母親は「反対」
父親は「賛成」
という意見だった。
そうだよな、バツイチ子持ちなんてな…、そんなに簡単ではない。
これで彼も少しはわかったかな

私は少しホッとしたところもあった。
が、彼は母親に「お前から育ててもらった覚えはない!ばあさんから育ててもらったんだ!口出しするな!」
といきなり怒鳴った。

そうだったんだ…。
そんな過去が…これはあとで聞いてみよう。

その日は時間もあまりなく、他愛もない話で彼の実家を出た。
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