離婚まで…37

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その間私は、保険屋さんの勉強に通っていた。

試験も終わり、さぁ!仕事するぞ!
というときになり
いきなりの「採用解除」のようなことを言われた…。

私は頭が真っ白になった。
理由は
「車がないこと」
だったらしいが、そんなことは面接のときに話していることだ。

それも上司に話したが、「本社の決定だから…」
しか回答はもらえなかった…。

え、これからどうすればいいの?

アパートの支払いは?
生活は?

アルバイトも以前に「車を所有していないと雇用できない」と言われていた。
コンビニのアルバイトでさえだ。
なぜかというと「夜勤のとき危ないから」だそうだ。

本当に地方は「車がない」と仕事もできない。

免許はあっても車がない…

自転車はあったが、もはや仕事の手段にはならないようだ。

早く仕事に就いて子供たちを引き取るんだ!

そういう願いも虚しく…。

なぜこうも上手くいかないんだろう…

シェルターの職員に相談をしに行った
そしたら
「生活保護をもらいにいきなさい」
と言われた。
「生活保護…。」

生活保護がどんなものなのかさっぱりわからなかった
「とにかく市役所いっておいで!そのままでいいから!」
と言われた
そして、市役所に行き、言われた通り
「保護課」
にいった。
そうすると「相談室」のような狭いところで色々話を聞かれた
若い男性だったと記憶しているが、とても丁寧に相談にのってくれて
最後のほうは泣きそうになったが、「ここで泣くのはずるい」と自分に言い聞かせてなんとか抑えた。

そうして、何時間か話した後、その男性職員は
「すぐ手続きしますね!印鑑は持っていますか?」
と聞かれた。
今は持っていないことを伝えると、後ででいいので持ってきて、とのことだった。

生活保護の仕組みもその時、初めて知った

なんでもっと早く生活保護を受給しなかったのか…
それは「離婚できていないから」
それに尽きる…

もちろん、母子家庭手当も貰えるわけもなく…。

事情を話してやっと受給できたのだ。

もちろんシェルターにいたことも話した。

全部全部とにかく話した。

そしたら市の職員の人は「今の所持金がいくらあるのか」など、そこまで心配してくれた。

その時、あ!と気づいた。
所持金はもう数千円しかなかったのである。

財布の中を見せたら職員の人が「今すぐこのまま私が渡す紙をもって○○というところにいってください!そこで少しですが保護が下りるまでの給付ができます!」
と言われた。
私は、言われるがまま紙をもらい、指定されたところに行った。
そこで、確か2万円だったかな、翌日には振り込まれていた。

私はそこから、おかしくなった…。

生活が保障される安心もあったが、仕事が解雇されたのと、なにをやっても上手くいかない苛立ちから

自分を「安売り」するようになったのである。

携帯電話でメールのやり取りをした男性と会い、その場で体を許していた。

「もう自分なんかに価値などない」

そんな気持ちになっていた。

夜な夜な男性と会い、数時間で別れ、また別の男性…

相手ももちろん「特別な感情」などない

中には「既婚者」もいた。

「既婚者」と聞くと罪悪感より
「奥さんがいてもこんなことをするんだな」
「男はこんなもんか」

としか思えなくなっていた。

自分もされてきたから…。

こんな男性の気持ちなど知りたくもない。

お金はもらっていない。

なぜなら「自分に価値などない」と思っていたから。

まだ25歳くらいだったと思う。

どこに行っても「イジメられ、邪魔にされ、金にしかみてもらえない自分」
を、メールで出会った人は、優しくしてくれた。

一時でも…。

私はその「一時」の優しさでさえ、求めていたのかもしれない。

昼間は寝て、夜になると動きだす。
そんな生活をしていた。

私にはもうなにも残っていない…

孤独だった。
「つらい」と言えたら、どんなに楽だったんだろう…。
「さみしい」と言えたら、どんなに自分が救われただろう。

そんな感情でさえなくなっていた。

そんなことを繰り返していたある日、

たまたま昼間出かけていた時

あの人とばったり会った。

i子さんだ。




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