結婚生活26

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とにかく「逃げたい!もうこの生活は嫌だ!」

何かが弾けたような気がした。

車に娘を乗せ、急いで家を飛び出た…

そうして自分の地元まで走っていたら
物凄いスピードで追いかけてくる車が…

旦那だ…

まるでカーチェイスのようになっていた。

こういう時にお巡りさんというものはいない。

街中まできてしまったため、信号も多い…

どうにかすり抜けたり小道に入ったり…

行先など考えていなかった
ただ、あの家から、旦那から離れたかった…。

けれど、所詮軽自動車、乗用車には勝てなかった…

追い詰められてしまった…

旦那が車から出てきて
大声で怒鳴り声をあげる
車をたたきつける
娘は泣く…

地獄絵図だった。

その怒鳴り声を聞いて何事かと思った近所の見知らぬ
おじさんが私たちに近づいてきた

そして、旦那となにか話している
私たちは車で震えていた。

数分…いや何分たったか今でも記憶にないが
とても長い時間のように感じた

このまま警察にでも捕まって欲しいとも思った。

オジサンが私たちのそばに来た

そして、そっと私たちに気遣うように
「旦那さんには怒っておいたから、今日は帰りなさい」
と言われた。

私は誰かもわからない人にこれ以上迷惑をかけるのは申し訳ないと思い
「はい」
とだけ言った。

それからどう帰ったか覚えていない…

途中で何度も「今逃げたら逃げ切れるか」
としか考えていなかった。

そして、家に着いた…

家に入るとお義母さんが
「生意気なことしやがって」
とだけ捨て台詞のようにいってどこかにいってしまった…

気が付いたら息子を迎えに行く時間になっていた

いつもなら、私が行くのにその日は旦那が行った。

また逃げられないように、だと思う。

もうその辺りから夫婦としての修復は不可能だったんだと思う。

元から「夫婦」として成立などしてなかったも同じ。
ただ「戸籍上」夫婦になっただけ。

そして私に「借金」が残っただけ…。

けれど、私には何もできなかった。

何をどうしていいのかわからなかった。
こんなことを誰に話していいのか
なにから話せばいいのか
恥ずかしいことではないのか
色々たくさん考えた。

けれど答えは出なかった。
そうして時間だけが過ぎていった…

その時間は地獄だった。

レジの仕事もミスが多くなり、仲間とも疎遠になっていった…

そんな時、その店に訪問にくる「保険屋さん」
の仕事にスカウトされた。

中卒の私を正社員、土日休み…
なんてありがたい仕事!

私は保険屋さんになったら今よりも給与も良くて家を出れるかもしれない!
と思った。

けれど、仕事の内容に権限があるのはお義母さん…
けど今度は自分で決めよう!と思った。

すぐ転職とはならず、ずるずるレジの仕事を続けていた

私はある日、思いついた…

そうだ!スーパーの仕事に行くと言って家をでればいいんだ!
と…。

最低限の荷物を持ち、普通に仕事に行くフリをして、息子と娘を保育園に連れていく準備に見せかけ…

家をでた…。

さてと…
どこに行こうか…。

子供たちは無邪気に車で騒いでいる。

このまま3人で暮らせたらな…

息子が妹と遊んでいるのをみて自然と涙がでた。
けれど、その瞬間に
「私がしっかりしなければ!」
と気持ちを引き締めた。

昼間は公園で子供らを遊ばせ、これからどうするかを考えた。

母親には戻りたくない、かといって今すぐ借りれるアパートなどない…
資金もない…

まずは数少ない知り合いに電話した、

そしたら急な話でもあまり深くも聞かず
「今日泊まっていきなよ!」と快く承諾してくれた。

ホッとしたのもつかの間…

スーパーから電話が!
何事かと思い折り返しの電話をした
そしたら…
「あんた!なにやっているの!あんたの旦那っていう人が店で暴れてるわよ!」
と…。
「やばい!」そう思った、
店の人には、事情があって、とだけ伝えて、これ以上店に迷惑をかけるようなら警察に電話してください
と伝えた。

そしてこのままでは見つかるのも時間の問題だと思い、夕方に友達の家に行こうと思ったが、その電話を切ってからすぐお邪魔することにした。






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