愛着障害の4種類~恐れ・回避型~

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コラム
前回は「愛着障害の種類」と「不安型」「回避型」を詳しくお話させていただきました。

「不安型」「回避型」に関しては前回の記事をご覧ください。

愛着障害の4種類


・不安型
・回避型
・恐れ・回避型
・未解決型(これは上記3つの混乱Verだと捉えてください)

今回は「恐れ・回避型」について解説します。

恐れ・回避型の特徴


はじめに恐れ・回避型の特徴を以下に列挙します。

・周りの顔色を伺いすぎて群れない(関わらないと無でいられる)
・いつも一人で行動した方がマシ
・誘いに乗るのに不機嫌(断れないけど行きたくない)
・人に依存したり、突き放したりの繰り返し
・天邪鬼・試し行動をする
・何を考えているのかわからない
・求める割に自分の感情は見せない

上記全てに当てはまらなくても、複数当てはまった場合、恐れ・回避型である可能性が高いです。

基本的に恐れ・回避型の方は、「(本当は)人と距離を置いた関係」を求めます。

親しくなればなるほど、嫌われることの恐怖から本質での距離を取ってしまうのがこのタイプです。

簡単に言うと「二重人格感」を感じることがあると思います。

このタイプの説明が一番難しい…。(私自身のことなので一番語れますけどね 笑)

結局自分のことを振り返るのにこんなにも時間がかかってしまいました。(申し訳ない。前回の記事を読んでくださった皆さんにも自分にも…)

最近元カレと電話で話すことがありました。その時に当時の話を振り返ると、自分でも認めたくないやばいことがわんさか出てくる。一応戒めのために一覧にしますね。

・相手の好きなアイドルを貶す
・相手の特定の友達を毛嫌いする
・結婚して子供出来たときに困るからタバコやめろと怒る
・相手の勤務地が遠くなるから、自分の公務員試験を取りやめようとする
・いきなり相手の帰省についていこうとする
・これでも相手を思いやってるつもり

ね。これ、やばいですよね?もうなんか書いててすごく辛くなったし、「よくこれで2年くらい付き合ってくれてたな」って思いました。

最後に書いた「相手を思いやってるつもり」これに尽きるなって思います。
好きって感情を伝えてるし、相手もそう思ってるだろうだから「会いたい」と思って当然だろう。「会いたくない」ってことはもう私のことが好きじゃないんだっていう思考回路。

あとは、「結婚して子供が出来たときに困るからタバコやめろ」これも不安が先行して先回りして考えすぎ。

そして世間一般的にタバコは良くないみたいなものがあるから、「自分がしていることは正しい」という後ろ盾が出来てしまうんですよね。自分が相手を育てているという勘違い。

そして「相手の勤務地が遠くなるから、自分の公務員試験を取りやめようとする」
これもね、相手から「そんなことで自分のやりたいことをあきらめるな」と諭された後に「私は〇〇と結婚することも考えてるんだよ!!」ってキレたそうです。
まじこわい。本当にコワイヨ。

「あなたは私のことを何も考えてないわね!!」という不満の爆発。

不安の気持ちってこうやってぶつけるものではなくて、「ちょっと遠距離っぽくなって離れるの寂しいな」とかちゃんと自分の感情を話すべきだと思うよ、今となっては。

相手からしたら「自分がやりたいこととか、やるって思ったことにまっすぐ取り組む〇〇が好きで、そうやって一時の感情で自分の大事な物を棒に振る〇〇は好きじゃない」と思ったそうです。
(条件付きの愛と言われてしまえばそう…でもこれを俗にいう「重い」ですね)

まぁ、そうよな。どう考えても相手に人生委ねてるというか。
その後に話したけど、就職していざそういう状況になってから、話し合って2人で乗り越えていけばよかったんじゃない?って思いました。

そしてそれを言ったら「そういう風にしてお互いがやりたいことをやって、乗り越えていったら結婚してたかもしれないしね」とも言われました。

正直女の人の優先順位は「恋愛」が1番で、男の人は「仕事」が1番なことが多いです。
だからいざとなった時に女の人は「恋愛」を取ることが多い。
だけど男の人はその逆で「仕事」を取る。

だからこそ、男の人の価値観では「恋愛」を優先することが理解できない。
そしてそれを優先する人には「魅力を感じない」ということだ。

ここまでの話で何が言いたいかというと、相手のために自分を消すということは相手が好きな私がいなくなっていくということ。

でもね、これも罠があるのよ。

私は結構向上心があって、自分がやりたいことを思う存分やってほしいの相手に。だから、そういう人を好きになるんだけど。でもそういう人って、相手にもそうであってほしいって思うんだよね。笑
(結構こう考える人いるんじゃないかな?)

だって、私も相手が「〇〇だけいればいい、〇〇と一緒に居たいから仕事はそっちの都合に任せる」なんて言われたら「なんか違う」って思うもの。

でも根本には「私なんかのために、そんなことさせられない。責任持てない。重い。」「自分のことはいいから好きなことやって」って感情がある。

そして、この流れを見て気づいた人もいるかもしれない。

「不安」な感情と「回避」の感情が入り混じってるの。

「自分のことを大切にしてくれないんじゃないか」
「相手は私のことを好きじゃないのではないか」
「不安」になっているのにも関らず
「自分のことは放っておいてほしい」
「こんな自分のことは気にかけないでほしい」
「回避」している。

それは「愛してほしい」し「関わってほしい」し「気にかけてほしい」けどいつか自分は嫌われるんではないかという「不安」があるから自分の感情や自分が考えている本音を話さずに「回避」しようとする。

自分にかけている時間がもったいないと思うから、自分のことを本当の意味で好きじゃないので、「自分に時間をかけてくる人」は魅力的に思えなくなってしまう(冷める)

自分で書いていて思うけど、これじゃあ幸せな恋愛なんて出来るわけない。自分を大切にしようとしてくれる人のことを好きになれないんだから。

元カレ曰く…
友達付き合いとか浅い関係の時は何考えてるのか凄くわかりやすいけど付き合い始めて深い関係になった時、何考えてるのか全くわからなかった。

そりゃそう。深い関係になった瞬間、恥ずかしさとかプライドとか嫌われたくない思いから、自分が感じたこと考えてることを言うのがとっても難しくなるから。

多分私は相手が自分のことを見てくれてるという安心感を感じたくて、相手と付き合っていたと思う。一緒にいて楽しいとかそれだけの気持ちで。

でも自分は相手が欲している物を与えないで来たかな。(愛の押し売り)
相手が喜んでくれると思って、押し売りして受け取ってくれなかったら「なんで喜んでくれないの」とキレる。

私は相手を見てたんじゃなくて、相手にしてあげることで自分に対する見返りを求めてたんだろうな。(しみじみ)

子供の頃の恐れ・回避型


子供の頃の恐れ・回避型は不安型や回避型と似通っている部分があります。

というのも、この愛着スタイルに関しては一概に「こうしたら、こうなる」というものはないと思っています。

ただ、可能性として一番強いなと感じでいるのが、愛されたり愛されなかったりが両極端なことが多いのではないかと感じます。

例えば機嫌が良い時は褒めるけど、機嫌が悪い時は同じことをしても怒る。

テストで80点取って、いつもより点数が良くなったとする。機嫌が良い時だったら、「前よりテスト良いじゃん、凄いじゃん」みたいな。

機嫌が悪い時は、「後にしてくれる💢?」とか「でも、ここ間違ってるじゃん」とか。

同じことをしているのに、全く違った反応が返ってきたら、どうしていいかわからないし、混乱しますよね。

あとは「テストで良い点を取った時は褒める」けど悪い点取った時は「口聞かない」とか「ご飯作らない」とか。

これを「条件付きの愛」って言ったりするんだけど、これをずっとされていると「出来が良い自分」は「存在して良い」
「出来が悪い自分」は「存在してはいけない」「認められない」となるので、いつも良い子でいようとして、「親の機嫌を伺う子」に育ちます。

そうなるとこういった「条件付きの愛」しか受け取ったことがないから、「何もできない自分」そうでなくても「ミスをする自分」「出来が悪い時の自分」は「愛されない、受け入れてもらえない」という認知の歪みが出来上がります。(これが結構厄介…)

恐れ・回避型の恋愛


恐れ・回避型が恋愛でつまづくことが非常に多いです。

一番近しい人(恋人やパートナーが多いかな)に対しても、自分がされたような愛し方しかしらないので、同じようにしてしまう…と書いてあるものが多いけど、ここの解釈を紐解くとこうじゃないかなと思っています。

条件付きの愛

「出来の悪い、ミスをする自分」は受け入れられないので自分に自信がなくなる
(人間誰しも細かなミスはするけど、その度にダメな自分を突きつけられるから)

こんな自分は誰にも受け入れてもらえないのではないかと感じる

恋人やパートナーが離れていってしまうことに恐怖を感じる
(根底にはこんな自分だから自信がなくて、嫌われたくないという気持ちがある)

恋人やパートナーに強く出る
(相手が離れないように、自分の支配下にコントロールしようとする→試し行動)
例)別れを匂わせる発言をする
  相手が嫌がることを言う
  不機嫌を装う

この一番最後の「恋人やパートナーに強く出る」のところが「条件付きの愛」と似たようなことになっていると思いませんか?

親から受けた影響が違う形となって恋人やパートナーに出てしまっているのが正しいです。

親の機嫌に振り回されたことで、自分に対する自信を失った結果、自信がないせいで相手が離れて行かないようにコントロールし始める連鎖が生まれます。

安定しているパートナーの場合、これを受け入れられるのですが、そうはいってもこれがずっと続くといくら安定している人でも疲れてしまったり、不安になったりして上手く行かなくなることが多いです。

仲良くなりたい気持ちとなりたくない気持ちが共存しているので、一気に依存したり、今度は回避したりと付き合っている側が結構振り回されます。
(親に振り回されたのと同じように…皮肉だな…)

自分が言いたいこととかを人に嫌われないように、いつも押し殺して過ごしているので、どこかのタイミングで爆発します(回避する)

側からみたら、いつも何も言わないのにいきなりキレてなんなの?って思ってしまうと思います。

頭の中では「みんな私/俺のことをわかってくれない」と思っているので、言うことを諦めているし、嫌われたくないから言いたくない。

でもその割には「なんでわかってくれないの!!」という気持ちが我慢すればするほど高まるので、一気にその人に対して嫌な気持ちが湧き出てキレる、といった流れです。

これが行き過ぎると最近聞かれるようになった「人間関係リセット症候群」です。

一気にキレたあと、「なんでこんなことをしてしまったんだろう」と自己嫌悪に陥ります。そしてもっと「なんで自分はこうなんだろう」と責めて、自信を無くしてしまうループになります。そして「もう誰とも関わりたくないや」と心を閉ざします。

ただ、時間が経って自分のことをわかってくれる人に会うと、「また」盲信します。

その後その人と関わる中で、「自分のことをわかってくれてない」(言いたいことを溜めてる状態で、自分の意図とは違うことをされた)と感じた時に、また関わるのがしんどくなって、いきなり関係を断ちます。

この時になぜ自分からいきなりキレて連絡を断つかと言うと、「散々盲信して理想化したから」です。

ASDやADHDの気質もあると、思い込みが激しいという特徴もあるので益々「この人はこういう人だ!」という思い込みます。

そして自分が思ってるのと違うことをされた時に「勝手に」傷つき、「勝手に」幻滅します。

傷ついたことで、「私/俺はこんなに傷ついたんだ!」と相手にも「傷つけ」と思います。

これは自分が「これで傷ついたという弱い部分を隠したい」「相手よりも上だと思いたい(自分に自信がないから)」という理由から、「勝った気」になりたいからです。
(さっきから痛烈にすみません…でも心情をわかってほしい…🙇)

でも結局「またやっちゃった…」の繰り返しなので、良い人間関係を築くことができません。

人一倍気を遣って、人一倍傷つきやすくなっている状態です。

恐れ・回避型の好き避け特徴


恐れ・回避型の方は以下のような好き避け行為をする場合が多いです。(書いてて、これは書く必要があるのかと感じてしまった)

・LINEの既読無視・未読無視
→返信して返って来なかったら嫌だから
→傷つけられて怒っていて関わりたくない(これ以上傷つきたくない)
・デートの誘いを断る(別日の提案もなし)
→本当の自分がバレるのが嫌だ
→自信がないので行くのが怖い
・自分から話しかけてこない
→話しかけて拒否されたくない(自信がない時)
・天の邪鬼な言動
→傷つけられた仕返し
→本心を見せたら負けだと思っている
→相手の様子を見ている
・別に好きじゃないです感
→好きバレしたくない(環境要因有り:例)職場恋愛等)
・他の異性の話をする
→自分はすごいアピール
→相手の様子を見ている
・自分を卑下する
→相手の様子を見ている
・すぐ別れ話をする
→相手の様子を見ている
→忍耐力が低い(傷つけられたくない)
→葛藤したくないため逃げようとする(傷つけられたくない)

上をざっと見て、お気づきの方もいると思います。

そう、全ての要因は「自分がこれ以上傷つきたくない」にあります。

不安型は「傷つきたくないけど、離れていってしまう不安が大きすぎて縋る」回避型は「傷つきたくないからとことん避ける(人に対する興味も薄い)」
恐れ・回避型は「傷つきたくないんだけど、でも一緒にいたいんだけど、やっぱり傷つきたくな… って傷つきたくないから!やめる!」

不安型の場合はね、「離れないでー!!!」って言えるんだけど、恐れ・回避型の人は「言える時と言えない時がある」(難しすぎるよ…)

こんな感じのイメージが強いです。

恐れ・回避型はずっと「葛藤」をしている状態です。
だから、人一倍疲れるし、エネルギーもめちゃくちゃ消費します。

好き避けの特徴として列挙はしましたが、相手の不安定さが見分ける鍵になるかなと感じます。

恐れ・回避型は特徴というよりも、お相手の根本にある性格や気質に目を向けた方が、わかりやすく上手くいきます。

まとめ


さて、今回の記事を作るのに長い年月が過ぎ去ってしまいました。申し訳ありませんでした。

これを書くまでのメンタルになっていなかったというのが、答えですかね…ァ,、'`(・ิL・ิ●),、'`'`,、

今回この記事を書いて私もまた新たな発見がありましたし、皆様のパートナーシップのヒントになればと思います。

話の中で散々「親が」と登場しましたが、「親だけのせい」とも限りません。
というか「誰のせいでもない」

というのも親も親で様々なストレスに晒されていおり、いきなり親になれというのも難しい話。

ずっと依存側(気にかけてもらう側)にいて、いきなり自立(気にかける側)になるのは大変です。

恋愛は「依存の取り合い」だと私が大好きでよく見ているカウンセラーの平先生も仰っていました。

それに親も子もお互いを選ぶことができません。
友達だったら自分で合う合わないを判断して、結果合う友達が残ったりしますが、親は生まれた時に決まります。

親の性格と子供の性格が合わないことなんてザラにあると思います。
そのため、愛着障害を持って育ったとしても、これからの自分の力で変えていけるということです。

逆にそれで人生が決まってしまったら悲しくありませんか?

もしご自分で「あ、俺/私あてはまるな…」と思ったら、自分で調べて勉強してみたり、私のような「カウンセラー」を頼ってみてください。

カウンセリングを受ける中で認知の歪みを矯正していくことができます。
(昔からそういう手法が確立されていますので、ご安心を✋)

他にも「こういう記事をかいてほしい」とかリクエストがあれば、教えてくださいね🙋‍♀️

ちなみに、今度は「アイデンティティーの獲得」の話を書きたいと思っています。(難しそうだけど全然難しくないよ)

最近「依存先を増やせ」とか「趣味をたくさん作れ」「軸がいっぱいあった方が良い」と言われていますが、それに対する記事です。(あと関係ないけど、兄弟コンプレックスの記事も書きたい)

もしよければ次の記事も読んでみてくださいね♪

参考文献

愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書) 
著:岡田 尊司

愛着障害の克服~「愛着アプローチ」で、人は変われる~ (光文社新書)
著:岡田 尊司

生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害 (朝日新書)
著:岡田 尊司

恋愛相談サービス


ここまでご覧になった方で、人それぞれ現在の状況は違ってくると思います。

ここに記載があることが当てはまっていたとしても、「じゃあ、こういう人たちにはどう対応すればいいの?」と悩んでしまうと思います。

そういった方達のために、現在の状況、彼のことや相談者様のことを詳しくお聞きして、現在何に悩んでいらっしゃるのか、何故今のような状況になっているのかを、深層心理も含めて紐解いていきたいと思います。

そうすると自ずとこれからどう行動していけばいいのかが見えてきます。

現在どうしていいかわからない状況に陥ってる方、悩みがある方、お気軽にご相談ください♪
短い時間でもその都度全力で対応させていただきますので、よろしくお願いいたします。

タロットも心得ております。これはタロットが行動を行う後押しになると思っているからです。タロット有の場合は、一番上のタブになります♪





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