不安や恐怖は危険から身を守るための重要なサインなのですが、つい行き過ぎてしまって、サインそのものがストレスを強めてしまいがちです。
不安との付き合い方。それは、「無視しても消えないのだから、
あることを受け容れる」です。
多くの書籍で「不安な気持ちも受け容れよう」と言われています。
恐らくそれは、不安を避けよう、打ち消そう、考えないようにしよう、とするよりも現実的です。
不安に限らず、思い浮かぶ感情や思考は、「考えないようにしよう」と思うと逆にそのことばかり考えてしまうからです。
とはいっても、
「受け容れよう」という言葉をそのまま実行できる人も少ないと思います。
そのまま実行しようとすると、
ただひたすら耐えるだけで、結果的にストレスを強めるだけになってしまいます。
しかし人には、その状況に適応したり、欠損を回復するスキルが備わっています。
そしてレジリエンスは、持って生まれた容量が固定されているわけではなく、
経験を積む中でどんどん高めていくことが出来る能力です。
「もしも」の事態になったとしても、自分はそこからまた回復できる、と思えることで、不安そのものは消えるわけではありませんが、
小さくなります。
そして自分のレジリエンスを信じて
不安を受け容れた時、レジリエンス自体が更に高まり、もっと強い不安に襲われた時には、
前回よりパワーアップしたレジリエンスが支えとなってくれます。