「別れの美女」

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小説

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【告白後】





16歳の時
湯島にあった個人経営の
「コンビニエンスストアー宇野」
と言う所で働いてた。

そこに凄い美人の
奥田さんと言う人が働いてて
近くの会社の人達から
ラブレターをよく貰ってた。

しかし
誰も自分の言葉で告白しない中
1人だけ自分の言葉で
告白しに来た男性がいた。

でもあえなく撃沈されてしまい
もうコンビニに来ないと思ったが
何故か毎日来てくれて
何も言わずにお弁当を買ってく。

このコンビニで働いてた主婦達は
その男性の行動に対し
騒がせてしまって申し訳なくなり
通ってるのだと噂してた。

俺は
その男性の気持ちがよく解らず
フラれたのに来てるなんて
何の意味があるのか理解できない。

たぶんきっと
彼なりの謝罪の意味を
行動として表してのだろう
漠然とそう感じてた。


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【就職】





2月になり
奥田さんの就職先が決まり
今月いっぱいでこの仕事を
辞めてしまう事になった。

就職先は
とある出版社に決まり
そこに就職するらしい。
ヾ(*´∀`*)ノ

しかし就職先が地方で
3月になると引っ越の準備をする為
2月いっぱいでやめてしまうと言う。
|ω・`)ショボーン

この事を聞き店長は
売り上げに影響が出ると感じたのか
女性スタッフを募集し始めた。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

でも俺は
「オフィス街のど真ん中に
1件しかないコンビニなんだから
大丈夫だろう」そう思った。

それにここのコンビニの弁当は
全部主婦たちの手作りなので
普通の店より美味しい物だから
全然問題ないと感じる。

でもここの店長は
主婦達の「私じゃダメなの」と言う
目線など気にせず1人で焦ってる。
(´∀`*)ウフフ



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【バレンタイン】





2月中旬
俺が入り口を掃除してると
フラれた男性が信号待ちをしてた。
オヤオヤ(*´゚д゚`*)

いつもならお店に来て
お弁当を買って行くのに
よらずに帰るようだった。

そしてその男性は
信号待ちの間店の中を見てて
信号が青に変わったら
そのまま渡ってしまった。

俺は
何かいつもと違うと感じたが
特に声をかける事も無く
掃除の続きをし始める。

翌日主婦たちが
あのフラれた男性が
昨日と今日来ないと噂してた。
ヒソヒソ(*・艸-)(-艸・*)ヒソヒソ

奥田さんは
この事を特に問題にせず
いつもと変わらず
仕事を続けてる。

そして翌日のバレンタイン
この日もフラれた男性が
お店に来なかった。


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【義理チョコ】





バレンタインデーの日
奥田さんから
義理チョコをもらえた。

義理チョコをもらえるなんて
全然思ってなかった俺は
凄くビックリして喜んだ。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

しかも
中学生の時の義理チョコより
全然高価な物で驚いた。
ワオヾ(≧▽≦)ノ

この時俺は
「さすが大人が選ぶものは
しっかりした物選ぶんだな」
そう思い感心してしまう。

この日俺は
ウキウキしながら家に帰り
早速貰ったチョコを食べてみた。

すると
本物のウォッカが入った
苦いチョコレートだった。

しかしせっかく貰ったものだし
チョコレート大好きだし
もったいないと思い無理して
全部食べたら完全に酔っぱらった。


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【退職】





翌日俺が出勤すると
奥田さんが俺に
「告白してきた男性来ないね」
そう言って来た。

そして
「義理チョコあげようと思って
せっかく買って来たのに~」
そう言ってた。

奥田さんも今月で店をやめる為
お別れのあいさつのつもりで
義理チョコを持ってきたようだ。
フム((´д`*)フム

その事を聞いた俺は
夜ヒマな時間に
何でフラれた人が来ないのか
同じ会社の人に聞く事にした。

そして俺は
フラれた男性と同じ
社員バッジを付けた人を発見した。
( *゚Д゚))ドコドコ

その人に
振られた男性の事を聞くと
思った通り有名人で
スグに誰の事だか解ってくれた。

するとその男性は
「彼ならこないだ退職したよ」
そう教えてくれた。


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【看板娘】





この時俺は
フラれた彼が横断歩道で
店の中をずっと見てた理由が
ようやく解った。

きっと彼は
横断歩道で青になるまでの間に
お別れをしてたのだと感じた。

この事を奥田さんに報告すると
「私より先にいなくなるなんて
なまいき」と謎の事を言ってた。
ヽ(`Д´)ノ

その後
募集してた奥田さんの後釜の
女性従業員がやっと来てくれた。
(*´▽`*)

その女性は
店長が望んだ看板娘かと思いきや
なんと15歳の恐ろしく元気な子。

しかし看板娘に程遠いいが
後にも先にもその子しか
面接にに来なかったため
採用したと言う。

その後退職する時奥田さんは
2代目看板娘にの子に
「凄く可愛いから人気でそうね」
そう言って去っていった。

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