認知症になってから父は風呂が嫌いになりました…

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コラム

元気な頃はお風呂が大好きだった父

認知症になってからはお風呂が嫌いに…

いつも色んな理由をつけて拒否します

例えば「今日はもう朝からお風呂に入ったから大丈夫」

「しんどいからやめておく」「あとで入るから今はいい」など

衛生的にも週に2回くらいは入ってほしいのですが

そんな父にどう声をかければいいのか分かりません

あまり私がしつこく言うと「もういい!」と

怒ってしまいます

認知症になったらよくある事ですか


こんな相談をして下さった方がいらっしゃいました


お父様の健康を第一に考えると

入浴してほしい!って思いますよね

ついついしつこく言ってしまいますよね

でも認知症の方に声をかける時には無理強いしてはいけません

お父様には入浴を拒否する理由があるのだと思います

まずはその原因を探り

誘導する方法を考えていくのが良いでしょう

その理由とは!!


様々な理由があると思いますが考えてみましょう(*^-^*)


◆記憶違いをしている

お風呂に入っていないのに入ったと思い込んでいたり

入ったことを忘れてしまうケースもあります


◆しつこく言われることで強制と感じ、それが不快に思っている

しつこく言われたり、無理強いされた事だけが記憶に残り反抗してしまう


◆言葉の意味がわからなくなってきている

「お風呂」「入浴」という言葉が理解できなくなっていきている


◆お風呂の入り方が思い出せない

言葉の意味はわかっても、どうやって入ればいいのか一つ一つの

手順がわからなくなり、動けない(行動に移せない)


◆裸になることに抵抗を感じるようになった

本能的に無防備になることに恐怖や不安を感じるようになった

体を見られることが恥ずかしい(痩せてしまった、手術の後など)

リハビリパンツやパットなど使用しているところを知られたくない


◆今、本人にとってお風呂に入るタイミングではない

眠たい、動きたくない、楽しいテレビを見ているなど

他の事に興味が向いている状態


◆もともとお風呂が嫌い

今回相談されたお父様は好きでいらっしゃいましたが

もともとどうだったかというのも情報として必要です

このように色々な原因が考えられます

拒否がある時には、本人の思いやその時の状況など

何故入りたくないのか理由を想像してあげることが大切です

「ただのわがまま」「邪魔くさいだけ」と思い込み

お風呂に入らない事を単に責めないようにしましょう

本人は何故そんなにしつこく言われているのか理解できまいまま

嫌な気分だけ残ってしまい

「お風呂」という言葉にすら拒否するようになる可能性もあります


ではどのように声をかければよいのか…(=゚ω゚)ノ

本人が納得して入浴することが大切です

はずは拒否されてもその時は「入らないとダメ!」と

否定せず一旦本人の意思を受け入れてあげることが必要です

「あなたの事をちゃんと理解してるんだよ」

と安心させてあげてください

それから本人が納得しそうな理由や興味を引きそうな言葉を

考えてから声をかけていきましょう


例えば…


◆お風呂の意味が分かっていないようであれば

タオルやせっけんを洗面器やかごに入れて持ってもらい

「お風呂」と言わずに「一緒に行きましょう」

「いいところ案内するね」などと言い

お風呂場に連れていき湯気の立っている湯舟を見てもらうと

気持ちよさを思い出して入ってくれる方もいらっしゃいました


◆言葉の意味を理解されているのであれば

その人のために…といった特別感を出してあげる

「一番風呂ですよ」「今日はゆず湯ですよ」

入浴剤を入れ温泉気分になってもらうのも喜ばれます


◆お風呂が気持ちいいと感じてもらう

お風呂場に行かずに部屋で足浴や手浴
(洗面器などにお湯を入れ手や足を温めたり優しくマッサージする)

それによって「気持ちいい」と実感してもらえたら

次にお風呂やシャワーを進めてみる

また「シャワーで汗を流しませんか」

「汗をかいているからさっぱりしますよ」と

気持ちよさを想像できるような声かけをしてみる


◆入浴の手順が分からないようであれば

「背中を流しましょうか」「お手伝いしましょうか」

など安心してもらえるような声かけをしてみましょう

この時「手伝ってあげるから」などといった声かけを

してしまうと自分はできると思っている本人を傷つけて

しまうので逆効果になる場合があります気をつけましょう


◆本人にだけ通用する言葉や理由を見つける

「明日、先生きてくれるからきれいにしといたほうがいいと思うよ」

「明日、お出かけするって言ってなかった?」

「〇○さん(友人など)来るって言ってたから今日は行っといた方がいいよ」
などその方が「あっそれじゃ入っといた方がいいなぁ」と

思えるようなキーワードを見つけてみましょう


紹介したのはほんの一部でしかありません!

お風呂に入りたくないと拒否をされても

介護する人は、その人が嫌がる理由を理解しようとする

思いやりを持ってあげてください

きっとあなたのその優しさは感じてくれます

そして、その人にとってあなたは安心できる人

という認識をされるようになるでしょう


また、認知症の有無に限らず

一般に高齢になると体力が落ちるので入浴に伴う動作は

若い人の何倍も辛くなってきます

例えば湯船につかっているだけでも体力は消耗します

こんな理由からお風呂好きだった人でも

面倒だと感じ、お風呂に入る回数が減ってしまうことはよくあります

認知症だからと決めつけないで!(;^ω^)

歳を重ねれば誰でも少しくらい不自由になってくるものです

今、若くてもみんな歳を重ねていくものですから…

でもそれば長年、頑張って生きてこられた証なのですから

今、元気な私たちはそっと手を差し伸べられるようになりたいものですね


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