【失いたくない関係 認知の歪み⑧】

記事
学び
 メンタルヘルス不調の人が悪循環に陥る
 ネガティブな思考の癖にアプローチする
 認知再構成法とは、過度にネガティブな
 気分・感情や不適応的行動と結びついた
 認知(自動的な思考やイメージ)を同定
 して様々な視点からその認知を検討する
 ことによって代わりとなる新たな認知を
 自分で再構成するための技法なのである。
 認知の構造としては、ある特定の場面に
 おいて、瞬間的にオートマチックに頭に
 浮かぶ考えやイメージ(自動思考)には、
 妥当なものと「妥当でないもの、或いは、
 部分的にしか妥当ではないもの(否定的
 自動思考=認知の歪み)」があるもので、
 この「認知の歪み」について話をしたい。
 第8回目となる今日は「読心術」である。
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 この「読心術」とは、他のより現実的な
 可能性を考慮せず他者が考えている内容
 を自分が分かっていると思い込む。もの。
 他者の断片的な行動や発言で、その人が
 どう思っているのかを決めつけてしまい、
 それが本当かなど確かめようともしない。
 「心の読み過ぎ」とも言う。その思考に
 振り回されると実に落ち着かないもので、
 今の私は、正しくその状態に陥っている。
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 2月27日、私が心理カウンセラー養成
 学校で行った講座には四人の方にご参加
 いただいたが、最初の予定は五人だった。
 2月10日に学校を通して欠席の連絡が
 あったその方は、日頃親しくお付き合い
 いただき、LINEの交換もしているが、
 お身体の具合でも悪いのか、仕事や家の
 事情なのか、LINEがないので様子が
 分からない。こちらから下手に突っつく
 のも憚られるし、何か気に入らないこと
 でも私がしたのかと気になって仕方ない。
 そんなに気になるならLINEをすれば
 よさそうなものだが、仮に嫌われている
 なら火に油を注ぐようなもので、どうも
 その気にはなれない。ただお元気でいて
 さえくれればいいと、それだけを念じて、
 悶々とした苦しい毎日に耐えているのだ。
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 私がLINEをしないのは、嫌われてる
 かも、という用心もあるが、もしも今の
 不安な気持ちを相手にぶつけて、相手に
 その気がなければいいが、気まずくなり、
 悪化しなくてもいい関係が悪化したらと
 いう気持ちからでもある。欠席したのも
 LINEがないことも相手の意思だから、
 私はその意思を尊重し、またLINEが
 あれば温かく受け入れればいいのである。
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 「読心術」、つまり「心の読み過ぎ」は、
 未確認で不確定な要素に惑わされ、その
 思考に振り回されるだけである。下手な
 考え休むに似たり、余計なことは考えず、
 無理をせず真相が分かるまで落ち着いて
 待つのに限る。少なくとも私はそう思う。
 このように思うことが「認知の修正」だ。
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 「心の読み過ぎ」で不安になるからには、
 自分の中に、相手との関係性を壊したく
 ないという欲求が必ずあるのに違いない。
 うまくいっている内は当たり前のように
 思っていても、疎遠になると、何物にも
 代え難い大切な何かを失ったように思う。
 どうか今の縁を失わないよう祈るばかり。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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