【メンタルヘルス不調防止の陰に柳生あり】

記事
学び
 労働者が心の健康を損なわないためには、
 ストレスチェックやメンタルヘルスケア
 は企業の義務として必要とされるものだ。
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 ストレスチェックを導入する目的は三つ。
  第一次予防:労働者のメンタルヘルス
        不調の未然防止。
  第二次予防:労働者自身のストレス
        への気づきを促す。
  第三次予防:ストレスの原因となる
        職場環境の改善に繋げる。
 メンタルヘルスケアの活動目的も三つだ。
  第一次予防:病気にならないための
        取り組み。未然防止及び
        健康増進。
  第二次予防:メンタルヘルス不調の
        早期発見と対処。
  第三次予防:治療と職場復帰。
        再発防止。
 特に、第一次予防の「未然防止」が大切。
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 戦国時代が終焉し、泰平の世が訪れると、
 「如何にして再び戦火が起きないように
 するか」が江戸幕府第一の悩みとなった。
 その中で活用されたのが「なるべく武器
 を持たずに相手を倒す」兵法──「柳生
 新陰流」の奥義であったのだそうである。
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 泰平の世では「なるべく武器を持たない」
 ように「危機は事前に回避する」、その
 ためには「危機に備え、危機を察知する
 能力を磨く」という奥義を政治や処世術
 にまで昇華し、「自己の意識、危機回避
 察知能力を高める」ことが必要とされた。
 この理論は、四百年の時を経た現代でも
 通用する、いや、それどころか、今こそ
 正に必要とされる理論ではないかと思う。
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 上記の文章をメンタルヘルスの視点から
 書き換えてみると次のようになるだろう。
 『現代では「なるべく心の病にならない」
 ように「メンタルヘルスの不調は未然に
 防止する」、そのためには「精神障害の
 発病に備え、メンタルヘルス不調を察知
 する能力を磨く」という奥義を身に付け、
 「セルフケア、メンタルヘルス不調察知
 能力を高める」ことが必要とされるのだ』
 誂えたようにぴったりはまるではないか。
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 江戸時代も今の世も、平穏を保つための
 心構えに違いはないということになろう。
 先人の教えに何と学ぶものの多いことか。
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 柳生家が「なるべく武器を持たずに相手
 を倒す」兵法を江戸幕府で説いたように、
 「なるべく心の病にならないように業務
 をこなす」心得を今の世の中で説くのは、
 メンタルヘルス指導員や産業医をはじめ
 とする事業場内産業スタッフや、外部の
 カウンセラー等の事業場外資源であるし、
 その両方に成り得る自分の使命は大きい。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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