※記事のつもりが、コンテンツとして掲載していたので記事として加筆・修正致しました。
はい、皆さま。こんにちは!
「嫌なことがあってもポジティブに考えろ!」
と言われることありませんか?
少なくとも私は言われたことはありますし、言うことも多々ありました。
ポジティブな考えは素晴らしいのですが、認識を間違えて自分の首を締め上げるドMな方を知っています。
はい、私です。
私のようなポジティブ勘違い野郎を生み出さないために、少し語らせて下さい。
【神・ポジティブは存在するのか?】
「ネガティブに考えても良いことないよ、ポジティブに考えようよ」
「ポジティブの方が気持ち良い」
「良いことも流れ込んでくるかもしれない!」
「”引き寄せの法則”っていうのがあるんだよ」
「仕事で失敗した? 運が悪かっただけだよ!」
もはや、神・ポジティブを信仰する方が2000万人ぐらいいる一種の宗教になってます。
私はブラック企業勤務の時、まさにそんな状態でした。
だって、毎日ネガティブなことが起きるんですもの!
早朝のサービス出勤して上司の車が会社に到着したのを見ただけで、胸がスーッと冷たくなるんですよ。
●挨拶した瞬間、上司がすでにキレている。
●昨日の失敗を掘り返してグダグダとクソ忙しい時間に説教してくる。
●机にモノを叩きつけて”怒りのバロメーター”を察しろと合図してくる
そうなった時にいつも私は
「ダメだ! ポジティブに、ポジティブに考えよう!」
「負けるな! 負けるな! ポジティブ思考だ、こんな時はどう考えるんだ」
と思っていました。
しかし、この状態のポジティブ、めっちゃ疲れるんですよね。
もう、空元気みたいな状況なんですよ。
筋肉に負荷を掛けると超回復して強くなりますが、心や気分は超回復しません。
無理矢理ギアを上げるので、むしろ超疲労していきます。
超疲労に入ると、
「ポジティブに捉えることができない自分はダメだ」
「ポジティブに考えなければ! ポジティブにならなければ!!」
「どうして諦めたんだそこでぇ!! ダメダメダメ諦めちゃ!!」
と【ポジティブになること】を目標にします。
本末転倒ですよね。
そもそも、現状を打破したいとか、毎日を楽しく過ごすためとか、夢や目標を達成するためにポジティブになろうと思っていたんですよね。
ポジティブをネガティブの鎮静剤みたいに使うのは止めましょう。
神・ポジティブはいません。
現実逃避や奇跡に期待を持って「ポジティブにならなければ」と前のめりに考えると泥沼にハマります。
【ネガティブは悪の権化か?】
ポジティブになれない気分なら、ならなくて良いのです。
人にはネガティブも必要なんです。
●ネガティブだからリスクヘッジに頭が回る。
●ネガティブだから詐欺などの都合の良い話へ疑いが持てる。
●ネガティブだから物事のダメな点を見抜いて改善策が見出せる。
常に最悪の事態を想定して行動しろ!
と言う経営者もいます。
世の中は常に不確実。100%のことなど存在しないからです。
よって、ポジティブが良いとか、ネガティブが悪いという話ではなくて、
何かを生み出し、攻める力がポジティブな発想
何かに備えて、守る力がネガティブな発想
と私は捉えています。
攻撃が最大の防御!というスタイルの方もいますが、それはその方に合っているスタイルであって、貴方に合うとも限りません。
防御が最大の攻撃!というスタイルの人がいても全然OKではないでしょうか。
確かに、ポジティブに過ごすことは健康にも良いという研究結果も出ています。
朝起きた瞬間から「今日は何ができるだろう。ワクワクする」と楽しみで仕方ないなら、それに越したことはないでしょう。
でも、それってポジティブでいられる環境や精神状態があるからポジティブなわけですよ。
ネガティブなことに直面した瞬間、落ち込む前にポジティブへ切り替えることって膨大なエネルギーを使っています。(当社比3倍ぐらい)
いわば、迫ってくる壁を流れに逆らって無理矢理に押し返している状態です。
本やセミナー、最近ではYouTubeなどで
「成功者は常にポジティブだった」
という文言を見かけます。
裏を返せば
「ポジティブになれば成功者になれる」
みたいな雰囲気が醸し出されています。
鵜呑みにして今から常ポジティブ野郎にならないで下さいね。
冷静に考えて常にポジティブなんて生物学的にあり得ないです。
喜怒哀楽の「喜」だけで活動しているのは某NHK教育テレビの”ニャンちゅう”ぐらいですよ。
寝る前に「ミーは、ワクワクするにゃ~」
朝起きても「ミーは、ワクワクするにゃ~」
仕事で失敗しても「ミーは、ワクワクするにゃ~」
常にワクワクしていたら交感神経と副交感神経のバランスが崩壊して心が砕けます。
【一流の人は常にポジティブじゃん!】
一流と言われるいわゆる『成功者』は常にポジティブなわけではありません。
気持ちの切り替えを一瞬で行えるプロなのです。
スポーツ選手が負けたことをいつまでも引きずっていますか?
負けを受け入れて次の大会へ向け、トレーニングを開始しないとライバルともっと差を付けられますよね。
経営者が融資を受けられなくて家で路頭に迷っていますか?
次は出資者を探しているはずです。判断が遅れれば従業員や家族を路頭に迷わせることになりますからね。
彼らにネガティブを引きずっている暇は無いんです。
故に、気持ちの切り替えを瞬時にできるプロになっていくのです。
それを練習もしていない素人の私達が「常にポジティブ最高!!」と言い始めたら現実との乖離にいずれ押し潰されます。
何十年と刻み込まれてシミになっている思考回路を、そんな易々と変えることができると思いますか?
成功者に憧れる気持ちは痛いほどわかります。
ですが、気持ちの切り替えも訓練や練習が必要なスキルの1つです。
いきなりプロと同じレベルを求めるものではありません。
ポジティブな考え方も同じです。
●最初は自分が楽しいことを考える。
●そして凹んだ時は凹みましょう。ありのままを受け入れて教訓を得るのです。
●時にはポジティブになれない時もあるでしょう。それが人間です。
●でも、人生楽しく生きたいと思っているなら貴方は変われます。
●思考の切り替えを練習し、嫌なことがあってもスッと心を落ち着けて、いつもの楽しそうに過ごす貴方に戻れる日が来ます。
参考までに、あくまで私が行ったやり方ですが……
「5分だけあり得ないぐらいめっちゃ落ち込もう。6分目からもう考えない!」
など時間決めちゃうのもオススメです。
メリハリが重要です。
【まとめ】
●神・ポジティブだけを信仰するのは危険
●時にはネガティブも必要だよね
●要はバランスが大切
●俗に言われる成功者=常にポジティブは過剰表現
●彼らの本質は気持ちの切り替えのプロである
●素人の私達には当然練習が必要。
※余談ですが、成功者の方々は能力が高くともネガティブな人を周囲におきません。
そもそも常にポジティブで過ごせるならば、周囲のネガティブなど気にする点ではないはずです。
気持ちの切り替えがプロ級の人達でさえ、ネガティブに対策を立てるのです。
それぐらいネガティブからの切り替えは難しいことなんです。
だから、「ポジティブになれない!」ことで悩まないで下さい。
素人の私達には個人差もありますし、いきなりできなくて当たり前です。
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