第38回:投資をしよう、株式相場の今後を「マーケット・リスク・プレミアム」の観点から考察 ~ 定点観測

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第38回:投資をしよう、株式相場の今後を「マーケット・リスク・プレミアム」の観点から考察 ~ 定点観測

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。

さて、ブログ第11回(2021年10月末)において、当時は「マーケット・リスク・プレミアム」(以下、MRP)とバリュエーション指標の動向等について紹介しました。その際に、当時はMRPが低下しており、その低下がバリュエーション指標を押し上げている可能性について言及させて頂きました。

そこから約半年が経過し、成長株を中心にバリュエーション指標の低下が広くみられています。

では、この間、MRPはどのように推移していたのか、定点観測として紹介します。

まず、結論から申し上げると、MRPは上昇トレンドにあります。

ブログ第11回でも紹介しましたが、当時は金融緩和によるMRP低下がありましたが、今になって、その逆回転が生じているということが言えるかと考えています。前回は、『MRPが金融緩和「拡大」によって低下したということが正しければ、金融緩和の「縮小」はMRPの上昇、あるいは少なくとも過去トレンドへの回帰につながる可能性がある』という仮説を設定していましたが、今回の定点観測からは、そのトレンドに沿った形になっているようにも見えます。
MRP_3月まで.png

とすると、ブログ第11回のもう一つの仮説である『株価が今後も上昇していくには、企業の利益がしっかり回復していくことを確認することが肝要になると考えています。つまり、今後の株式相場は、「なんでも買われた”金融相場”」から「各々の個別企業に対する分析/選別が大切になってくる”業績相場”」に移行していくことを示唆するものだと考えています。』という点も、現在の状況に沿うようなトレンドかもしれません。

ただ、ブログ第21回でもまとめた通り、2022年は業績相場から、その次のフェーズである「逆金融相場」に移る可能性もあると考えているので、この辺りは引き続き注視が必要とは考えています。

マクロ環境の見通しを正確に当てていくのは難しいところですが、上記の計算は全てコーポレート・ファイナンスのロジックを用いて計算できたものでもあります(素人分析ではありますが、、、)。難しい相場環境であるからこそ、より「理論」が大切になってくるかもしれません。

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本日は以上となります。お読み頂きまして有難うございます。どうぞ引き続き宜しくお願い致します。

【ディスクレーマー】
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