第25回:株式投資 ~ 相場サイクルを「イールド・カーブ」から考察する
この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。
さて、ブログ第21回に相場サイクルについて書きました。
今回はその延長線として、「イールド・カーブ」と「相場サイクル」の関係性を考えていきたいと思います。
さて、「相場サイクル」については少し復習すると、相場には次の4つのサイクルが存在すると言及されています:①「金融相場」、②「業績相場」、③「逆金融相場」、④「逆業績相場」。
一方で、ブログ第22回等でも取り上げた通り、米国の中央銀行を中心に金融引き締めによる金利上昇圧力が生じており、これが直近の成長株/グロース株/ハイテク株等の下落につながっているという見方が多いです。
ところで、私は基本的に、毎朝、米国国債の2年金利(利回り)と10年金利の動向をチェックしています。そして、その差についても確認するようにしています。
長期金利の指標の一つである10年金利は金利上昇の圧力もあり、確かに足元で上昇しています。また、短期金利の指標の一つである2年金利も上昇しています。
しかしながら、2年金利と10年金利の「差」を取ってみると、少し違う風景が見えてきます。この「差」が本日お話ししようと思う「イールド・カーブ」の話題につながります。
具体的には次の通りです:
【米国国債の2年金利と10年金利はどちらとも上昇傾向にありますが...】
【...2年金利と10年金利の差、つまり、長期金利と短期金利の差分については、縮小しているトレンドになっています】
まず、「イールド・カーブ」とは、「横軸に残存期間、縦軸に利回りをとり、残存期間が異なる複数の債券の残存期間と利回りの関係を表した曲線のことです」(財務省の説明より引用)。