第1話 君と出会った春
「なあ、蓮くんってさ、好きな人おるん?」
放課後の教室。
窓から差し込む夕日が、机の上をオレンジ色に染めていた。
俺はラグビー部の練習着をバッグに押し込みながら、突然そんなことを聞いてきた彼女を見た。
白石美月。
同じクラスの女の子。
特別かわいいとか、学校中の人気者とか、そういうタイプじゃない。
けど、笑うと少しだけ目が細くなって、誰かが困っていると放っておけない。
そんな子だった。
「急になんやねん」
「いや、気になっただけ」
「おらんよ」
嘘だった。
本当は、目の前にいる女の子が好きだった。
でも、言えるわけがなかった。
「ふーん。じゃあさ」
美月は窓の外を見ながら言った。
「私が蓮くんのこと好きって言ったら、どうする?」
心臓が止まるかと思った。
「……は?」
第1話 君と出会った春
「なあ、蓮くんってさ、好きな人おるん?」
放課後の教室。
窓から差し込む夕日が、机の上をオレンジ色に染めていた。
俺はラグビー部の練習着をバッグに押し込みながら、突然そんなことを聞いてきた彼女を見た。
白石美月。
同じクラスの女の子。
特別かわいいとか、学校中の人気者とか、そういうタイプじゃない。
けど、笑うと少しだけ目が細くなって、誰かが困っていると放っておけない。
そんな子だった。
「急になんやねん」
「いや、気になっただけ」
「おらんよ」
嘘だった。
本当は、目の前にいる女の子が好きだった。
でも、言えるわけがなかった。
「ふーん。じゃあさ」
美月は窓の外を見ながら言った。
「私が蓮くんのこと好きって言ったら、どうする?」
心臓が止まるかと思った。
「……は?」