*当物語はフィクションであり、登場人物、団体は、一切架空のものです。
【The road so far】
●登場人物
・沙門 清正(しゃもん せいしょ)
:30代 東京大学出身で現在、予備校勤務。自身の霊的経験から、仏道に入ることを検討している。
自身の菩提寺の上人から、「そのことを知るならば、自身のルーツを知らなければならない」と、お寺にその土地を寄進した家の子孫である村の古老の紹介を受ける。
・村の古老:70歳くらい。家族とともに東京に住んでいたが、田舎の亡くなった両親の家の庭の管理のために田舎に長逗留(ながとうりゅう)している。
●舞台
清正(せいしょ)は自身の先祖の菩提寺の上人から、菩提寺に土地を寄進した家の子孫にあたる、村の古老に渡りをつけてもらい、訪問することとなる。
【Today】
「うちの家系は東大に入る頭がなけりゃあ、学習院に放り込まれるっていう家柄なんだ。他の大学なんかじゃあ、勝負させてもらえない。万が一、落ちようもんなら、家の沽券に関わるからな」その年老いた、小柄な男はさきほどまで、一応立場上は客である清正を、少し手伝ってくれと使いながら、集めていた自分の庭の落ち葉に火をつけて言った。その古老の言うような家格の高い家を清正(せいしょ)は頭の中で思い浮かべてみたが、所詮一般家庭の出身でしかない清正(せいしょ)の頭には、総理大臣を複数名創出した、フリーメイソンとして知られる鳩山家くらいしか思い浮かばなかった。
「だから、あんたみたいな庶民の家でありながら、不遜にも東大の席をとるやつは嫌いなんだ。家格に十分な配慮をなさず、知能テストの結果で振り分けるシステムなんてのは醜い、下賤なシステムさ。あんたなんて特に家来の家でありながら、主筋の席をとるなんて、不遜ともいえるな。時代が時代なら首から上がないぞ」男は口から出たその物騒な言葉とは似つかわしくないニカニカした笑いを、その小柄な体に相応な小さい顔に浮かべながら、刻みタバコの入ったキセルをプカプカ吹かせていった。「この間の広告代理店であんたの後輩にあたる女の子が殺された事件も、その辺りの機微だろうな。そういう考え方の連中はあのあたりの業界には多いよ。あんたらの言うところのバカのボンボンばかりだからな。国破れて自家繁栄す。。。民破れていよいよ我盛んなり、そんなところだろう、連中の程度というものは。変容を期待して、何か道を説こうというなら、無駄だと思うよ」
*当物語はフィクションであり、登場人物、団体は、一切架空のものです。
【The road so far】
●登場人物
・沙門 清正(しゃもん せいしょ)
:30代 東京大学出身で現在、予備校勤務。自身の霊的経験から、仏道に入ることを検討している。
自身の菩提寺の上人から、「そのことを知るならば、自身のルーツを知らなければならない」と、お寺にその土地を寄進した家の子孫である村の古老の紹介を受ける。
・村の古老:70歳くらい。家族とともに東京に住んでいたが、田舎の亡くなった両親の家の庭の管理のために田舎に長逗留(ながとうりゅう)している。
●舞台
清正(せいしょ)は自身の先祖の菩提寺の上人から、菩提寺に土地を寄進した家の子孫にあたる、村の古老に渡りをつけてもらい、訪問することとなる。
【Today】
「うちの家系は東大に入る頭がなけりゃあ、学習院に放り込まれるっていう家柄なんだ。他の大学なんかじゃあ、勝負させてもらえない。万が一、落ちようもんなら、家の沽券に関わるからな」その年老いた、小柄な男はさきほどまで、一応立場上は客である清正を、少し手伝ってくれと使いながら、集めていた自分の庭の落ち葉に火をつけて言った。その古老の言うような家格の高い家を清正(せいしょ)は頭の中で思い浮かべてみたが、所詮一般家庭の出身でしかない清正(せいしょ)の頭には、総理大臣を複数名創出した、フリーメイソンとして知られる鳩山家くらいしか思い浮かばなかった。
「だから、あんたみたいな庶民の家でありながら、不遜にも東大の席をとるやつは嫌いなんだ。家格に十分な配慮をなさず、知能テストの結果で振り分けるシステムなんてのは醜い、下賤なシステムさ。あんたなんて特に家来の家でありながら、主筋の席をとるなんて、不遜ともいえるな。時代が時代なら首から上がないぞ」男は口から出たその物騒な言葉とは似つかわしくないニカニカした笑いを、その小柄な体に相応な小さい顔に浮かべながら、刻みタバコの入ったキセルをプカプカ吹かせていった。「この間の広告代理店であんたの後輩にあたる女の子が殺された事件も、その辺りの機微だろうな。そういう考え方の連中はあのあたりの業界には多いよ。あんたらの言うところのバカのボンボンばかりだからな。国破れて自家繁栄す。。。民破れていよいよ我盛んなり、そんなところだろう、連中の程度というものは。変容を期待して、何か道を説こうというなら、無駄だと思うよ」